「現場やめて何ができるの?」保育士さんからのご相談から
保育士資格を持っている方で、現在は保育士として働いていない方を潜在保育士といいます。潜在保育士が、スキルや経験を活かしたいと思っても、保育の現場で働く他に、具体的なことが思い浮かばない(私もそうでした)。今回は、過去にご相談をいただいた中から、いくつかをピックアップしてご紹介します。
保育士以外の仕事も興味があるが、できることなら資格を活かして地域貢献をしたいと考えている。
このご相談はこれまでに結構ありました。
特に、40代や50代で独学で学び、保育士国家試験で資格取得をされた方は、なぜ保育士になったのかを伺うと、
「自分自身が子育ての時にいろんな人にお世話になった。今度はお返しをしたい」そうおっしゃる方が多くいらっしゃいました。そのために学んで、資格取得をしようとする志は、本当に頭が下がります。
ただ、体力的にフルタイムで保育園で働くのは自信がないという不安もあり、保育園の短時間勤務に行かれる方が多いようです。
その他に、地域にもよりますが、歯科医院や美容室などで保護者の方が利用されている時間にお子さんの預かりをされているところもあり、保育園や子育て支援センターなどの現場の他にも、意外なところで保育士を必要とされている場合もあります。
社会貢献の志だけでは継続していくことは難しいですが、「子どもや子育てを支えていきたい」という思いが根底になければできない仕事。保育士資格を活かしながら、社会貢献に取り組むことで、自分自身のスキルアップや、地域の発展に貢献することができます。
自分に何ができるかがわからなくて悩んでいる。
保育士資格を持っている方で、自分に何ができるかわからず悩んでいる方は、まず自分自身のスキルや興味を考えてみることが大切です。
やるからには自分が楽しくできて、利用する方にも必要とされるようになりたいですよね。
例えば、子育て支援を地域でやっていきたいと考えている場合は、地域のニーズや現状を調べ、自分自身がどのような支援を提供できるかを考えることが重要です。また、自宅や利用者のお宅で預かり保育を始めたい場合は、安心して預かれるための情報収集も必要になってきます。自分自身が何ができるかを見つけるためには、ひとりで考えるよりも、周りの人やすでに地域の中で活動をされている方に相談することも有効です。「それなら、一緒にしようよ!」という仲間の輪が広がっていくかもしれません。
ちなみに私は、自分が何ができるかわからず、でも保育園にも幼稚園にもまだ行っていない小さなお子さんと保護者の方が、地域の中には結構いらっしゃるということを知り、絵本を持って地域のいろいろな場で読み聞かせをしたり、子育て座談会をしたりしていました。大きなことをしようとして自信をなくしてしまうより、自分にできることで、一歩踏み出してみるのがいいと思います。
ダメならすぐに変更できますから!
保育士資格を活かして何かを始めたい。
例えば、保育士の資格を活かした自宅保育や利用者さんのお宅へ伺ってお子さんを保育する、子育て支援団体の立ち上げをするなど、できることの可能性は広がり新しいことに挑戦することができます。また、保育所を開業することも可能です。
保育所開業には、資格や経験が必要ですが、地域のニーズに応えることができ、自分自身が経済的にも自立することができます。
この「経済的に自立する」ことは、とても大事だと思うのですが、支援をする仕事って正直難しいところがあります。
保育士は思いの方が強くて、ともすれば利益が出なくても持ち出しをして保育の準備をしています。
私は自分の経験から、支えていくためには、継続できる方法を考えることも大切なのだと学びました。
企業の中には地域貢献のため保育所を開業しようと考えていても、園長や保育士が見つけられないという悩みをお持ちの方がいらっしゃいます。
自分で開業をするのはハードルが高いですが、パートナーになりスキルや経験を活かすこともできる。
思い込みを外せば、意外なところにきっかけがあるかもしれません。
どこに相談をしたらいいのかわからない。
保育士資格を活かした新しいステップを踏むためには、まずは周りの人や専門家に相談することが大切です。保育関連の団体や、地域の子育て支援団体、NPO、商工会などに相談してみたり、具体的にどんなことをされているのか覗きに行ってみたりするのもいいと思います。また、保育士資格を持った人たちが集まるSNSやコミュニティに参加し、情報交換をすることも有効です。自分自身がどのようなことに取り組みたいかを明確にし情報収集をすると、必要な情報が入ってきます。
ちょっと宣伝をさせていただくと、弊社でも相談を承っておりますので、お気軽にお声がけください^^
以上、これまでにいただいた保育士さんからのご相談事例から、保育士資格を持っている方が新しいステップを踏むためのアドバイスをお届けしました。
改めて振り返ってみると、
「子育てを支えたい」
「地域の中に、親子の居場所を作りたい」
そんな思いを持つ潜在保育士さん、多かったなあ。素敵です。
自分自身のスキルや興味を見つけ、取り組んだことが地域貢献や社会貢献に繋がり、ご自身もより豊かな人生を送っていただきたいと思います。
ここが一番大事なところ。
自分が無理をしている状態では、人は支えられません。
保育士資格を活かして、新しいステップを踏むためのアドバイスが、どなたかの参考になれば嬉しいです。