Lady bug と かに本パンダ


みなさん、おコンニチハ。
ミシェルメルモのドラム担当、光物三昧です。

再始動後2曲目の配信となる「Lady bug」はもうお聴きいただけましたか?

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各種音楽配信サービスで聞く

未来マリーの憂鬱」とはまた雰囲気の違う、艶やかな曲に仕上がっているかと思います。今回はMVは作っていませんが、YouTubeにリリックビデオをアップしています。配信音源と合わせて、是非こちらもチェックいただければと思います。

リリックビデオを観る

さて、今回の記事では、「Lady bug」で初めて詞を担当した、かに本パンダ(通称:かにパン)について紹介したいと思います。
彼女はトロンボーンプレイヤーとしてだけでなく、楽曲ジャケットのイラストなど、絵の分野でもメルモを支えてくれています。そして今回は歌詞も担当。

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前回トヨシマモモエを紹介した時と同様、本人へのインタビューを通してご紹介します。

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(以下 光物三昧:光、かに本パンダ:か)

(光)
Lady bugはメルモにおいてかにパン作詞の最初の曲だけど、作詞自体この曲が最初?

(か)
一曲目です。

(光)
恥ずかしながら一読しただけでは理解できなかったんだけど、まさかの不倫がテーマなんだね…そう言われてから改めて読むと…うん、なるほどなと…

(か)
この曲はてんとう虫を題材に女性の気持ちを重ねた曲です。モモエに歌ってもらうなら、ほんのりエロチックな歌にしたくて、女性のどんな気持ちの歌にしようかなって考えてました。
世間ではタブーとされてる不倫って、皆しちゃいけないと言われると興味持つし、誰かがやると食い付くじゃないですか。笑 だからちょっと攻めたテーマがあった方が聴いてる人も楽しいかなって。
不倫に限らずそういうタブーな事とか、非現実的な事を表現の世界では自由にできるって、音楽に限らず面白いなって思います。
でも不倫の曲だと思って聴いて欲しいわけじゃなくて、あくまで裏テーマ的な感じで。なんか元気が出ない時とかベッドの上でだらっとしてる時とかに、静かに寄り添える歌詞にしたいと思って書きました。

(光)
あ、不倫の曲だと思って聴いて欲しいわけではないのね。笑 赤いドレスのくだりとか、個人的には相当コアな心理描写だなと思ったけど…メイソンの作曲とイイ具合に化学反応が起きていて、いろんな聴き方ができるかもしれないね。
ちなみに、不倫とてんとう虫ってなかなか繋がらないキーワードな気がするんだけど、この詞が生まれるきっかけみたいなものってあったの?

(か)
春に息子と手を繋いで散歩していたらてんとう虫が居て、可愛くて良いなぁと思ったんです。小さい虫だけど赤と黒で色や模様がハッキリしてるし、飛ぶ時は葉っぱの先っぽまで地道に登ってから飛ぶ。
あと昆虫が飛ぶ瞬間の躍動感がカッコ良くて、メルモの雰囲気に合うなと思って。もともと生き物が好きっていうのもあるかなぁ。
てんとう虫を英語にすると「Lady bug」なので、ダジャレみたいだけど女性がバグっている状態の曲にしようって思って、昨今話題の不倫という刺激的なテーマに落ち着きました。

(光)
レディーがバグってる、で不倫…その発想はなかったな…
ちなみに初作詞とのことだけど、そもそも作詞をしてみようと思ったきっかけは?

(か)
コロナウィルスが流行り出してバンド活動ができなくなった時がきっかけです。家でもできる事無いかな〜と思って始めました。

(光)
確かに、室内での創作活動は捗る日々だったかもね。
かにパンはメルモで今唯一子供がいるわけだけど、母になったことも詞に影響を与えてる?

(か)
息子からはたくさんの刺激を貰ってます。詞だけじゃなくて、メルモの曲のジャケットを描いたりキャラクターを作ったりした時も影響を受けてました。
私から産まれて一緒に住んでるけど、私とは全く違う世界の中で生きてるんですよ。産まれたての時は特に。善悪とか効率とか世間体とか、大人が気にするような価値観の中で生きていない。ある意味"無"のような。無を実体化したずっしり重さのある生き物…もしかして仏ってこんな感じ…?(笑)って思っちゃうくらい。

(光)
なんというか…実際に子を産み育てた人からしか出てこないセリフだね…

(か)
今から言う事が全てじゃないけど…
芸術や表現の世界って、カッコいい、可愛い、センスがある、個性的、とか、上手い下手とか努力したねとか、他者からのいろんな見られ方、感想や評価がありますよね。そういった「他者の価値観」を元に作品やそれに携わっている人の価値が決まったりする。
一方で、自分が幼少期から成長し続けていく過程の中で身につけた、「自分の価値観」を頼りに作品を作ったり、邁進していくっていう面も少なくともあると思うんですけど、
赤ちゃんとか子どもって誕生した瞬間から無条件に周りから愛されていて、できるできないとか価値があるとか無いとか、そんな次元の存在じゃない。
すっぽんぽんの生命を100パー曝け出した状態がいかに手応えを感じる素晴らしい事か、みたいな事を、大人が忘れてる頃に体当たりで教えに来てくれるんですよね。

(光)
確かに、他人の価値観を気にしていないのはもちろん、経験に紐づく自分の価値観も形成されていない。人類の中で唯一本能を直接具現化できる存在ではあるかも。命そのものって感じなのかな。

(か)
生まれて間もない赤ちゃんて何にもできないと思ってたんですけど、息子の全力で生きようとする力が凄くて。
そのパワーに圧倒されて、今までゴリゴリに凝り固まっていた自分の好きな物とか価値感が一気に崩れてむちゃくちゃ影響受けました。
歌詞とか絵はどうしても感情が入りがちで、それで良い事もあるけど私なんかはまだ慣れてないから作る時注意しないと主観だけの独りよがりになると思って。
お客さんに見てもらう以上はいろんな人や思考を見て感じて、広い視野を持った上で作品を作っていきたいと思ってるので、息子みたいに今までの私を破壊してくる人と一緒に生活していると、すごく新鮮で面白くて、きっとこれからも影響を受け続けていくと思います。この感覚はいつまでも忘れたくないですねー。

(光)
なるほどね。かにパンが歌詞を書いたと聞いた時、きっと赤ちゃんの自由さや命とかがテーマになる歌詞がくると思っていたけど、それ以前に、芸術に向き合う時の感覚に大きい影響を与えているんだね。
ちょっと母トークが盛り上がってしまったけど、今度はトロンボーンの話をば。
毎度メイソンのいじめみたいなフレーズを吹きこなしてくれていますが…尊敬してるトロンボニストは誰?

(か)
「Wycliffe Gordon」や「RAUL DE SOUZA」は学生時代よく聴いてました。
Wycliffeはトロンボーンはもちろん、歌声も大好きです。そして彼のプランジャープレイはトロンボーンを吹いてる人なら一度は憧れますよね〜。
SOUZAは特に「Bossa Eterna」というアルバムが好きで今でも聴いてます。心地よいアルバムなので是非聴いて欲しいです。

(光)
メルモのトロンボニストとして目指してることやチャレンジしてみたいことは?

(か)
メルモは1曲ごとに全然雰囲気が違うので、リハーサルしてるとよく「この曲はトランペット欲しい」「ギターが欲しい」とか「このフレーズはフリューゲルが吹いてそう」「この曲は◯◯のジャンルっぽい」とかいろんな楽器やジャンルが想像されます。でも基本ホーン隊はアルトサックスとトロンボーン2人なので、2人でなんとかするしかない(笑)
フレーズ毎で音色のバリエーションを増やしたり、どういうアプローチの仕方をしていったら曲の世界観が出るかなぁと考えますね。補い方というか…難しいんですけどね〜

(光)
あんまり見ない編成ではあるよね。珍しいということは即ち、思わぬ苦労もあるんだろうなぁ。(未来マリーはフルートの助けを借りたけどね…)
1メンバーとして、かにぱんから見たメルモはどんなバンド?

(か)
うーん…変わり者が集まったバンドだなぁ。笑 多分私もメンバーから変な人って思われてると思うんで皆お互い(変な人だな…)て眉間にシワ寄せてそう。でもそれを面白がれてるので良いかなって思います。

(光)
僕は一周回って全員普通に見えるけどな。コロナの影響もあって、家族以外だとほとんどメルモのメンバーにしか会ってないから、だんだんみんなが僕の中で人類のスタンダードになりつつあるよ。
ちなみにメルモ曲で一番好きな曲は?

(か)
おとなしいパレード。明るくて良いテンポだなって思います。ハッピーな気持ちでサクサク歩ける曲が好きなんですよね。

「おとなしいパレード」を聴く

(光)
最後の質問!今後どんなバンドにしていきたい?

(か)
メルモを聴いてくれている方達がもっと増えてライブができたら良いな〜って思います。活動再開してからSNSで反応して下さっている方々の存在がすごく励みになりますし、そんな方々とライブで実際にお会いできたらきっと楽しいですね!

(光)
では、記事を読んでくれているみなさんに一言!

(か)
いつかライブハウスでお会いしましょう〜!!
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
ミシェルメルモのかに本パンダを、どうぞよろしくお願いします。

2020/10/18


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