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2023/4/20 下北沢CLUB Que & 宮田和弥 presents「弾けば弾けるVol.6」 配信ライブレポ

JUN SKY WALKER(S)の宮田和弥さんが主催する、弾き語りライブイベント「弾けば弾ける Vol.6」を、配信で見た。
この日の出演者は、宮田和弥さん、シアターブルックの佐藤タイジさん、そして我らが(?)藤巻亮太さんの3名。

このライブがまた最高で、感動を記録しておきたいと思ったので、レポにする。

感想は藤巻さん出演パートをメインに書くが、宮田さん、タイジさんの出演パートも含め、全編通してとても素敵なライブだった。こ、こんなの3000円で見ていいんですか!?!?

藤巻亮太さん出演パート

まめ電球

この選曲が…下北沢のライブハウス…っ!
ライブのセトリって、1曲目は「ライブ始まるぜー!!!」っていう、キラキラ感・始まり感の強いものが来るイメージがあった。
そして「まめ電球」は、そのポジションではないと思っていた。どちらかというと、中盤あたりに入ってきて、「ふふふ…来たなまめ電球…!」と嬉しさがジワジワ広がるタイプの曲というイメージ。(アルバムの1曲目に収録された曲だから、トップバッターも当然務まるっていう考え方もありそうだけどね。)
じゃあ、今回の選曲はいまいちだと感じたのかというと、そうではない。そんなわけがない。今回の会場は、下北沢のライブハウス…コアな音楽ファンが集う場所!さらに言えば、初期のレミオロメンが拠点としていた場所…!!きっとここで求められているのは、キラキラから始まる「マジョリティが喜ぶセトリ」ではない。そこでの1曲目に「まめ電球」がチョイスされているのは、あまりにもTPOに相応しすぎやしないかね!?!?「下北沢のライブハウス」という環境と、1曲目に「まめ電球」という選曲が、相乗効果を生んでいると思う。

曲順だけじゃなく、曲自体の話も書かなくちゃ。
「まめ電球」って、エレキの尖った音が印象的だし、ギター・ベース・ドラム全てが輝くザ・スリーピース!!!みたいな楽曲だと思っていたのよね。だから、この曲が始まった瞬間、「これをアコギで弾き語り!?」と驚いた。
でも、想像以上にめちゃくちゃ良かった!!!ジャカジャカ激しく弾いているんだけど、アコギ1本だけのシンプルな音。それがまさに、小さいながらも力強く光るまめ電球に、通ずるものがあったというか。意外にも、弾き語りがとてもよく合っていた。ストンプでリズムがズンズン刻まれてるのも、「まめ電球」らしいキレの良さが強調されていて好き。
あと、間奏でなんかめっちゃ難しそうでかっこいいの(語彙が無い)を弾いていて、テンション上がった。

ビールとプリン

1曲目には「それ弾き語りするんだ!?」と驚いた一方で、2曲目に来たのは「そりゃ弾き語りに合うわな~!!」と心底納得の「ビールとプリン」。

「ビールとプリン」は、歌詞の描写が具体的だから、本当にあった出来事なんだろうな、と思わされる。きっと収録した当時は、この曲で描かれた場面から、それほど時間は経っていなかったんじゃないかな?
そんなことを考えながらレコーディング音源を聴くと、ピュアで不器用な青年からリアルに見えている世界と、その時の感情を歌った曲に聴こえるんだよね。当時の藤巻さんの飾らないまっすぐな歌声も相まって、なおさら。

でも今、43歳の藤巻さんが弾き語りする「ビールとプリン」は、少し違うように感じた。柔らかく優しい歌い方だった。それがまるで、あの頃を思い出して懐かしんでいるかのように聴こえてしまって…私は…感情が…爆発した…(号泣)
仮に当時「リアルな景色」を描いた曲だったとしても、20年経った今となっては、それはとっくに「思い出の景色」になっているよね。あの時より大人になった藤巻さんが、今の視点で歌ったのが、この日の「ビールとプリン」なのかもしれない。そんな歴史を勝手に感じた。泣いた。

でも、サビのフレーズを畳み掛ける最後の部分だけは、力強いまっすぐな歌い方をしていた。そこには、収録当時のあの頃の藤巻さんが、顔を覗かせているような気がしたよ。エッモ…

「ビールとプリン」は、ソロになって「Acoustic Recordings」で弾き語りのセルフカバーをしているけど、それを聴いた時よりも、今回の配信で感じるものは多かったな。ライブの力かな。

Sunshine

最新アルバムからは「Sunshine」!
以前にラジオで「Sunshine」の弾き語りバージョンを聴いた時も思ったし、どこかに書いた気もするけど、弾き語りだと雰囲気が変わって、これもまた素敵だよねぇ。
レコーディング音源はバンドサウンドで、キラキラしていて、まさに日の光を浴びながら聴きたい感じ。
逆にアコギ1本での弾き語りは、穏やかで、ノスタルジックな雰囲気が強くなる。夜に、昔のことを思い出しながら聴いて、感傷に浸りたい。

1~3月のレコ発ツアーがバンド編成だったから、最近の私は「バンドは最高だぜ!!」というモードに振り切っていた。そのタイミングでの「弾けば弾ける」は、弾き語りの魅力で背後からバコーン!と殴られたような衝撃だったねw 油断していたところに、こんな弾き語りを仕掛けてくるとは…やりおる…(?)

マスターキー

「マスターキー」は、藤巻さんが世界(というか世界の山?)を旅して、感じたことが描かれている曲。
弾き語りの「マスターキー」を聴いていると、藤巻さんがギターを抱えて旅をして、どこか遠くの地で弾いて歌っている姿が目に浮かぶよう。アコギって持ち歩けるし、電力がいらない楽器だから、「旅」や「自然」を表現する上で相性ばっちりだよね。ただでさえ自然の描写がとても美しい曲なのに、それがアコギの音で加速していて最高だよ…!
そういえば実際、藤巻さんが山でギターを弾いている写真を、どこかで見たような気がするな!?野口健さんのTwitterだったっけ。

The Premium Concert 2022では、「マスターキー」のスコットランドアレンジバージョンが演奏された。異国っぽさがあって、ああ…「旅」感があっていいな…と思ったんだ。今回のアコギ弾き語りは、それとは別の方向性で「旅」感が出ていて、これもまた良い。音楽の表現の幅は広いね。

雨上がり

弾き語りで「雨上がり」来た…!!
いつものライブでは大体、「雨上がり」が演奏されるとテンション上がりすぎて頭が狂うので、何がなんだかよく分からないまま終わる。レミオファンあるあるだよね???でも弾き語りだったら、テンションは上がるけど、まだ理性を保ちながら聴けるw助かるw
弾き語りの「雨上がり」は、跳ねるような疾走感があった!アコギで曲を演奏すると、総じて優しく大人しくなりそうなイメージがあったから、こういう印象を受けたのは意外だった。爽やかさ増し、っていう感じかな。あの熱~~い「雨上がり」の、こんな一面を見ることができるとはね^^
あと印象深かったのは、間奏のハイポジションジャカジャカ弾いてるところ!!高音と低音が一緒に鳴ってるあれ、なんていう弾き方なのか分からないけど、めちゃくちゃテンション上がる!!弾き語りは、こうやってギターの音をしっかり聴けるのも醍醐味だね。

粉雪(with 宮田さん)

主催の宮田和弥さんと「粉雪」でコラボ!
イントロを二人で弾き始めると、音に厚みがあってワクワクする。その後、1番はAメロを藤巻さん、Bメロ~サビを宮田さん、2番は藤巻さんが歌う構成になっていた。そしてラストのサビはなんと、宮田さんがメロディ、藤巻さんがハモリ!!

宮田さんも藤巻さんも、めちゃくちゃ力強く歌うという意味では共通しているんだけれど、歌声や力強さのタイプは違うなと思う。宮田さんは大きく揺れる歌声で、体の内に力が伝わっているような強さ。一方の藤巻さんは、まっすぐな歌声で、体の外にエネルギーを放出しているような強さ。全然タイプが違うからこそ、交互に歌うことで二人の声の特徴が際立っていた。
宮田さんは「ここで今日の体力の半分使った」と言っていたw ありがとう宮田さん…力のこもった「粉雪」、ぐっと来たよ…

3月9日

藤巻さんのステージは、「3月9日」で締め。これも弾き語りがよく合う曲だね。
最近のライブでは、「昼前の空の白い月は なんだかきれいで見とれました」のところを、伴奏無しで歌うことが多い。で、その後ドラムの音をきっかけに、また伴奏が元の通りに戻ってきて、Bメロに入る流れ。
でもこの日はBメロに入っても、アカペラの余韻が残るような優しいアルペジオを弾いていた。私はあのアカペラが大好物なもんで、それを長く楽しめているように感じた今回の演奏は、とてもおいしかったです(?)
あと今回の「3月9日」は、いつもと違う歌い方をしていたように聴こえたな。宮田さんと一緒に歌った後だからか、すこーし宮田さんに寄っていたような?気のせい?w 深みがあって、ちょっと色気のあるクセがある感じ。はっ…こういう普段と違う一面を見られるのも、もしかしてコラボならではの面白さ!?

ジグソーパズル

これは宮田さん、タイジさん、藤巻さんのコラボ!忌野清志郎さんの「ジグソーパズル」という曲だそう。宮田さんと藤巻さんが交代でAメロBメロを歌い、サビを3人で歌っていた。
アコギが3本集まると、音に厚みが出る。この華やかさが、フィナーレにはぴったりだね!そしてそこにストンプで刻まれるリズムが加わって、3人の音にまとまりを出している感じがして、心地よかった。
そういえばこの曲に入る前、宮田さんが「間奏全部でタイジくんのギターソロ挟む」と宣言してたけど、タイジさん本当に全部弾いた。さすがギターソロを弾くために生まれてきたという男、輝いてたわw

配信の後、この曲が頭から離れなくなってしまって、本家も聴きに行ってみた。
配信で弾き語りを聴いた時、「この曲は藤巻さんの声とよく合うなぁ」と思った。でも、本家を聴いてみたら、かなり印象が違った。こちらを先に聴いていたら、まさか藤巻さんの声とマッチするだなんて、想像もつかなかっただろうなぁ。演奏と歌い手が違うと、音楽ってこんなに化けるんだ…!

The Weight

もう1曲の3人のコラボは、「The Weight」の日本語版。これも良い曲だったな…
サビで宮田さん→藤巻さん→タイジさんという順に声が重なっていくパートがあった。複数人いないとできない曲は、コラボで映えるね~!
本当にこの3人は、歌声もギターの弾き方も三者三様だ。そんな人たちが集まって一斉にギターを弾いて歌って、こんなに素敵になるものなんだね。不思議だよ。

「3月9日」でも、藤巻さんの歌い方がちょっと宮田さんに寄ってる!?と思ったけれど、「The Weight」ではさらに、「藤巻さんってこんな歌い方するっけ!?」と感じた。これは、宮田さんとタイジさんに寄っているのか、原曲に寄っているのか、それとも藤巻さんがそういう歌い方をしたい気分だったのか。
いずれにせよ、いつもよりおしゃれで色気のある歌い方に感じた…なんて書いたら、まるで普段が芋っぽいと言っているみたいだね!?w 違うよ!藤巻さんの声は、まっすぐで純粋で、それが魅力的なんだよ!
そんな藤巻さんが、ちょっと大人な雰囲気を出しているっていうのが、特別感があっていいじゃない?^^

宮田和弥さん出演パート

主催の宮田さんは、メインMCを務めつつ、ゲストとコラボもしながらご自身の曲も披露。忙しい。

しかし宮田さん、トークが本当にお上手だった!
イベント開始早々、宮田さんが藤巻さんの紹介をするにあたって、共演歴について話していたんだけど…
過去に、レミオロメンがシークレットゲストとして来ていたイベントで、宮田さんが先に出て「こなぁぁぁゆきぃぃぃ」と歌ってバラしてしまったんだとかwwwやってんな宮田さんwww (藤巻さん曰く「あの時、楽屋は揺れた」)
いや~、開始早々、完全に心を掴まれてしまったよね。このトーク術は、ステージ裏でも発揮されていたらしい。藤巻さんはこの日、宮田さんとの話が楽しくて時間を忘れてしまい、気がついたら本番10分前になっていて、慌てて準備をしたそう。藤巻さんが言うには、話の内容は「コンプラNGな伝説的な話」だったとか…き、気になるw

そんなお茶目(?)な宮田さんだけれど、歌っている時はとてもかっこよくて。
私が宮田さんの歌を聴いたのは、このライブが初めてだった。そして、一気に引き込まれてしまった。宮田さんの、力強いのに柔らかさのある歌声、そしてあの癖のある歌い方が、私好み!
さらに言えば、曲自体もとても好きだった。私が1回聴いただけで「あっ好き!」と思うのは、珍しい。何度も聴くうちに、好きになることが多いんだよね。特に「Sugar cube」と「今より今を」がお気に入り!

正直なところ、今回は藤巻さん目当てで配信チケットを買ったけれど、見終わる頃にはすっかり宮田さんのことが好きになっていた。宮田さん目当てでライブに行ってみたいくらい。藤巻さんが、素敵な縁を繋いでくれたね。

佐藤タイジさん出演パート

タイジさんのパフォーマンスは、「これ本当に1人で弾き語りしてるの!?」と衝撃を受けた。もうね、すごかったよ!!!

最初は、ストンプでリズムを取りながら、アコギをジャカジャカ弾いている。そのままこのスタイルが続くかと思いきや…アコギの音をルーパーでループさせながら、エレキのエフェクトギャンギャンな音で、ギターソロを弾きだしてびっくり!!そうか、エレアコだからそういうこともできるんだ!!いや、機材の性能的には確かにできるけど、それを実現させている技術は、きっとすごいんだよね。私、ルーパーを使ったライブを見たのが初めてだったから、なかなかに衝撃を受けたよ。1人で弾き語りをして、ここまで音の厚みを出せるものなんだって。かっこよかったなぁ…

あと、タイジさんのギターの弾き方は、右手のストロークが大きくてとてもパワフル!音が良いのはもちろんだけれど、この力強い演奏を見ていると、視覚的にもテンション上がるね。その力強さが特に印象的だったのは、「ファンキー最高責任者」。楽しそうだったなぁ!私も現地であの演奏にのりながら、一緒に「うぉーおおおーおー」って歌いたかったよ!

そういえば、タイジさんもトークが面白くてね。良いボケ方するのよw
タイジさんが、タオルで顔を雑に拭くもんだから、観客席から笑いが起こっていて。宮田さんからも「優しく拭いたほうがいい」とつっこまれたタイジさんは、なぜか「オネエになればいいのか」と言い出して、オネエになりきって、ソフトに顔を拭き始めたwww
これを機に、その後のMCでも、タイジさんと宮田さんから、ちょこちょこオネエ言葉が飛び出す流れができた。そして、最終的には藤巻さんも乗っかって、オネエが3人爆誕した。どういう状況だwww
藤巻さんが乱入した時、宮田さんとタイジさんが「仲間になれて嬉しい」と喜んでいて、ほっこりした。まさか、オネエで仲間意識が生まれるとはね。

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