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35、ルテインの話

今回はルテインを取り上げます。そんな名前は始めて聞いたという人もいるでしょう。私も馴染みの無い名前でしたので戸惑いました。ルテインはカロテノイドの一種で、抗酸化作用がとても強いとされている物質です。目の健康を保つと言われていて、眼科領域では話題になる事が多いフィトケミカルだそうです。

目に良い成分というとブルーベリー等に含まれているアントシアニンを思い浮かべる人も多いでしょう。この二つ、どちらも目に良いという意味では共通していますが、違う点もいろいろとあるようです。

アントシアニンはポリフェノールのグループで、その働きは「目の疲労を緩和する」、そして「ピント調節機能をサポートする」といったものです。外から取り入れるわけですから、体の中で作り出すことは出来ません。

それに対してルテインの方は、カロテノイドのグループです。その働きは「光のダメージを和らげる」というものであり、意外な事に体の中に既に存在しているモノなんです。ただ、体内で作ることが出来ないのと、年齢を重ねることで次第に少なくなってくるという特徴があります。

そんなルテインですが、緑黄色野菜に多く含まれている黄色の色素成分で、皮膚や乳房、子宮頚部、卵巣、眼球では水晶体や黄斑部などに存在します。体の中に既に存在するとはいっても体内で合成することはできませんので、外から摂り入れなければ減る一方になります。

ルテインが減少する理由としては、年齢が上がることが真っ先に挙げられると思います。これって誰にとっても避けることが出来ない、仕方のないことですね。その他には喫煙や偏食(この辺りは自分で何とかしてください)、そして最近よく話題になる光として、パソコンやスマートフォンなどから発せられる「ブルーライト」なんかも、ルテインが減少する理由として挙げられています。そしてもう一つ、今の時代は誰もが大なり小なり抱えている問題、ストレスもルテイン減少の理由です。

ルテインの働きとしては、有害な光を遮る効果があります。アントシアニンとの比較のところで書いた通り、「光のダメージを和らげる」というものですね。他にも、酸化を防いで黄斑部のダメージを抑えるといった働きもあります。ということは、ルテインが不足すると光による酸化ダメージをストレートに受けてしまうことになります。そうなると水晶体や黄斑部といった目の大事な部分をうまく守ることが出来なくなります。その結果、白内障や加齢による黄斑部の変性症、緑内障のような眼の病気にかかりやすくなってしまいます。

そんなルテインですが、何を食べたら摂取できるのでしょうか。緑黄色野菜と書きましたが、いろいろとあるでしょうし・・・。

含有量の多さで突出しているのは「ケール」と呼ばれる野菜です。苦味のあって青汁で有名ですね。食物繊維やカルシウムなども含まれているということなので、目に限らず摂取したい野菜の一つです。

もう一つ、あまり馴染みが無いかもしれませんが「モロヘイヤ」、ネバネバの成分があるとされているものです。ビタミンも豊富に含まれています。

じつは「ヨモギ」にも多く含まれているそうです。これは知りませんでした。小松菜やほうれん草、ブロッコリーといった食材にも含まれています。全部しっかりと色が付いている野菜ですね。カボチャやニンジンなどにも多く含まれていると言われていますので、いろいろと工夫をしてみるとよいでしょう。

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