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腎臓病の分け方

原発性(一次性)と続発性(二次性)

腎臓は様々な疾患の種類があり、それぞれに症状が異なる状況を呈します。ただ、大きく分けると通常の疾患と同じく、腎臓自体の問題による場合(原発性、あるいは一次性)と、何か先行する疾患があって引き起こされる場合(続発性、または二次性)と、二つに分けることが出来ます。

原発性の場合は、腎臓そのものに起きる炎症が殆どで、場所は糸球体や間質といったところに生じます。これを腎炎として一括りにした場合、一般に内科で診る場合の腎疾患の中では最も多く、9割以上というデータも存在しています。

これに対して続発性といった場合は、先行する別の別の疾患があって、そちらが原因となって引き続いて発症するもので、糖尿病性腎症といった名前が付けられます。


急性と慢性

病気の進行の速さによる分け方です。急性は文字通りスピードが速く、日にち単位、あるいは時間単位でどんどん進行していってしまいます。時には尿が出なくなることもありますが、多くは治療によって回復することが可能です。

それに対して、慢性は進行速度がゆっくりですが、多くは根本的な治療の方法が見つかっておらず、腎臓の機能が全く失われてしまい、腎不全と呼ばれるところまで進んでしまうことになります。

慢性的にゆっくりと進行していくタイプの場合、自覚症状らしいものが出ないという特徴があります。このため、当人も気が付かないまま進行していってしまい、気付いて医療機関を受診した時にはかなり進行してしまっている、そんな例もかなり見かけます。残念ですが、このような場合はもはや回復を見込むことは難しい状態になっています。

主な疾患名

腎炎
腎炎は内科で扱う腎臓病の中でも、最も多いとされています。その名の通り腎臓の炎症ですが、発症した部位によって糸球体腎炎とか、腎盂腎炎とか、様々な病名で呼ばれることになります。また、その進行速度によって、急性とか慢性とか、そのような言葉がついたりもします。

発症の原因は細菌感染とされており、腎炎に先行して尿路感染症が見つかる例も多々あります。通常、尿は膀胱に溜められたあと、尿道から体外に排出されますが、ここから逆に辿って細菌が侵入して来た場合に、尿路感染症を引き起こしやすくなります。
細菌による感染ということが分かれば、抗生剤などで叩くこともできますから、薬物治療が中心になります。

糸球体腎炎
糸球体が炎症を起こすと、タンパク尿や血尿が出てきます。このような病気を一括りにして、糸球体腎炎と称します。

急性の場合は急性糸球体腎炎と呼ばれ、主に小学生くらいの子どもに多く見られますが、時に成人や高齢者でも見られることがあります。
完治することはできますが、炎症の影響が残ることがあります。

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