後期研修先を決める上で留意する点
はじめに
私的には、後期研修プログラムの決定は医師人生でもかなり大きな決断だと思ってます。現在、マッチングに伴い初期研修先の病院情報はかなりオープンになってきた印象ですが、未だに後期研修先(特に大学病院の医局)の内情はなかなか表に出てこなくて入ってみたら思ったのと違ったとなることもよく聞きます。
正直私自身も自分自身の経験、周りの話を聞いて後期研修先の事前情報の探し方について色々考えましたがベストな方法は思い浮かびませんでした。
ただ、今回は個人的に病院見学でした方がいい質問とか留意した方がいいと思うことを書いてみます。
最近の傾向として専門医をとってすぐ辞めたい人が増えてる印象ですが、後期研修開始後のアンマッチで最悪なのは専門医を取るだけの目標の人がきつめのところに入ってしまって病んでしまうことだと思うのでどちらかとういうとそういう人向けの内容にしてみました。
見学の時に聞きたいこと
①最近の入局人数と大学院進学数
個人的にこれが一番その医局のハイパーさがわかる質問な気がします。医局によってはほぼ全員強制で大学院入学のところもあります。
大学院は将来医局のスタッフとか関連病院部長を狙ってる人は進学するべきですが、専門医とって早めに退局考えてる人には足枷になる可能性があります。入局した人数とその中で何人が大学院進学したのかを知ることで自然にアカデミックアクティビティを知れて高いところは除外することができます。
②当直、オンコールの頻度
これは流石に上の先生には聞きにくいので後期研修の先生に聞きましょう。
当直はもちろんのことオンコールはどの科も課せられてることが多いです。当直ははっきりと明示されてることが多いですが、オンコールはグレーなものであり手術待機、カテーテル待機、内視鏡待機あとは将来の後輩のバックアップ待機等地味に自由な時間を奪われることが多いです。特に後期研修医になってからは土日は非常に貴重な時間なのでここは確認しておきましょう。
③上級医のバックアップ体制
後期研修一年目は何かと上に頼ることが多いです。日常診療、当直時の上級医のバックアップ、指導は気になるところです。これは例えば当直される時に上の先生のコンサルするときどんな感じでされてますかとか聞いてみましょう。
大体一年目が当直する時は相談できる上級医が決まってる事が多いですがそれは気軽にできるか手に会えないことがあったら来てもらえるかは大事だ思います。その辺ちゃんとしてないところは色々と不安が残ります。
また、専門医取得のために学会発表とか論文執筆が必要な場合はそれの指導を受けられるかも聞きたいところです。研修されてる先生に学会発表とか論文書かれてますか?どんな感じにスライド作ったり論文書いたりされてますかとか聞いてみてもいいでしょう。
④新入局はいつ頃からどのくらい手術執刀できるか(外科系の場合)
外科系の場合手術は切っても切れないお仕事であります、よくホームページで当院は〇〇地方で手術数は最多ですみたいな宣伝されてますが基本的に病院全体の手術数はそこまで当てにならないと思います。手術数が増えすぎると上の先生が全部執刀して下はずっと助手っていう可能性も十分にあります。
それよりは例えば眼科だったら白内障手術はいつ頃からやり始めて月何例くらいできますかっていう質問を実際の後期研修されてる先生に聞いた方がいいと思います。
完全な個人的な意見
ここから先は私の私見ですが、早めに辞める前提ならなるべく出身県じゃなくて都会で県に大学が複数あるところがいい気がします。
万が一辞める時にトラブルになったときにその地で継続して働くのはなんとなく気まずかったりします。あと都会の方が割と来る人拒まず去る人を追わないところが多い印象です。
さいごに
今回は、後期研修先決める時に留意することについて書いてみました。
専門医取得が第一目標の人が専門医なんて通過点に過ぎずそこからサブスペや研究バリバリやりたい人ばかりの研修先に入ってしまうと色々と不幸だと思うので、特にそういう将来設計を考えてる人はちゃんと考えることをおすすめします。
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