映画祭で出来た友人と雪の旧市街散歩へ
11月21日木曜日 雪のち晴れ
朝から雪が降っている。今日も散歩をお休みし、ササっとシャワーを浴びて、ベッドのシーツを剥がす。今日は木曜日だから部屋の掃除が入るのだが、その前にシーツや枕カバーを部屋の床の中央付近に重ねておく必要がある。そうすると掃除の女性が新しいシーツセットを置いて行ってくれるのだ。
午前9時頃までにそこまで終えてから、もうすでに職場と化しているノルディックホテルフォーラムに行く。今日は新たにもう一組、日本からタリンブラックナイト映画祭に参加している映画関係者たちがやって来るので、挨拶に行く。映画は「北浦兄弟」という題名で、主演の二人がやって来る(予定だったが、変更があり、主演一人と監督の計二人になったと後から知った)。ホテルのロビーで待っていると、まずは主演の中野マサアキさんが到着した。さすが経験豊かな役者さんだけあって礼儀正しいナイスガイ。最初の打ち合わせを済ませ、11時からお昼を一緒に食べに行くことにして、いったん解散。僕は大学に戻って少し用事を済ませる。
ホテルに舞い戻り、二人で旧市街の市庁舎広場にあるレストラン、イルドラコーンに行く。ここは前から目をつけていたエストニアの中世風のレストランで、内装も店員の言葉使いも凝っていて面白い。ここで昼ごはんを食べ、その後はタリン市最古のカフェと言われる、マイアスモックに行ってコーヒーを飲みながら、世間話をする。中野さんは役者さんとしての独特の経験からお話がいろいろ面白い。すっかり長時間話し込んでしまった。その後は旧市街の国会議事堂やコフトゥオツァ展望台などを散歩する。旧市街の裏手をぐるっとまわってキョクデカク博物館や自由広場の方からホテルに帰る。途中少し雪が散らついていて、日本からきた中野さんには少し寒かったかもしれない。
ホテルに着いてしばらくすると、ちょうど辻野監督も到着した。ホテルに着いた時のプロトコルである映画祭IDカードとウェルカムバッグを準備して渡す。これで今日の用事は終わり、次は明日のPÖFF TVのインタビューだ。スケジュール・待ち合わせ時間を確認して北浦チームと別れ、大学に戻る。
午後4時15分からの今日の第1講はアルダー先生のエストニア語の授業。スーパーマーケットに行って買い物をするときに困らないように食品の名前を覚える。ヨーグルト、ジュース、お肉に野菜など、一通り覚えたので、次回マーケットに行った時に使ってみよう。
先生には申し訳ないが、僕だけちょっと早退きして、BFM合唱団のミニコンさーとに行く。今日のパフォーマンスは大学校内のマレ棟の吹き抜けアトリアムで行う。PÖFFの関係か、今週は映画業界の関係者のコンファレンスがタリン大学でも行われていて、その打ち上げパーティにお呼ばれして歌を披露するという趣向。PÖFF参加作品の「岡本万太」の真田監督もわざわざ聴きに来てくれた。観客の反応は上々、指揮者のラウールも嬉しそうだった。
ミニコンサートを終えて、僕はすぐにエストニア文化入門の授業に行く。この授業もアルダー先生が担当していて、今日はエストニア映画鑑賞。中世の宗教や迷信、魔法や幽霊などが入り乱れる中でのロマンス映画だった。映画鑑賞後のディスカッションもあり、結局午後9時半頃まで授業、その後大学寮に帰る。もう道が凍っていてツルツルだ。寒いのでもう外に出るのを諦め、寮の自室でカップヌードルとスナックで夕ご飯を済ませる。今日もいろいろな体験・経験があり、面白い一日だった。