ハングリー精神

空腹状態はかなりいい状態だと思っている。

空腹であれば、行動力が生まれ、集中力が高まる。
もちろんその行動力は食を食べに行く行動で、集中力はその食べ物のことだけを考える集中である。
ただ、このままだと人間なのかゾンビなのかわからなくなってしまうので、ほかの用事もこなして食べることが主目的でないように偽装して人間らしさを取り戻す。
とはいいつつ頭はこれから食べるミスタードーナツのことでいっぱいで口を開けば「エンゼルフレンチ……いややっぱり…ポンデリング」とぼやいてしまい、ゾンビハンターから見たらゾンビ認定されてしまうのだろうが、一般人ならそんなことはわかるまい。
そんなことを考える余裕が出るのはやはり空腹を満たした後のことであって、空腹状態にはゾンビであることの自覚がないことが多い。
空腹状態の一番の利は、その無自覚さだ。
空腹になると余計なことは考えずにただ食のことだけを考えるようになる。
精神がどんな状態であろうともそれを凌駕する空腹は、どの姿であってもスターに触れると金色に輝くマリオの無敵状態のようなものだ。
ブルーなマリオも空腹のピークになるとゴールドの無敵状態になる。

この空腹状態の無敵さに気づいてから、あえて空腹のままでいることもあるくらいだ。そろそろ無敵状態入ります。


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