がんばれTonikaku

とにかく明るい安村がBritain's Got Talentで大歓声を浴びていた。
私がとにかく明るい安村で思い出すのは、高校のころ誕生日プレゼントでとにかく明るい安村の写真集をもらったという思い出だ。
まず、私の誕生日は大概春休み中なので祝われること自体珍しく家族以外からプレゼントをもらったことがほとんどない。そんな人生で誕生日プレゼントをもらう機会は大変恐縮で、包み紙で覆われたプレゼントをもらったときはとてもうれしかった。
ただ、誕生日プレゼントでとにかく明るい安村の写真集をもらうというのはどうだろうか。
この出来事の中で、包み紙を開けたときのリアクションに困ったことを一番覚えている。
とにかく明るい言葉を、とにかくありがたいことを伝えようとしたんだっけか。
こんなしゃれではなく本当に困ったのだ。
当時、高校の時は訳が分からずとにかくおもしろいものがおもしろくて、説明もできずにただ裸芸が最高だった。
にしても、それの写真集を渡されたとき返す言葉の正解はなんだっただろう、今考えてもわからない。
今もう思い出せない絞り出した言葉を、あの高校の友人は覚えているのだろうか。
その友人はクラスが変わってなかなか話すことがなくなって、今やまったく連絡をとらない。
グラデーションで薄くなった関係がほぼ0になっている。
そんな関係の人が増えていく一方の人生だ。

と、とにかく明るい安村のニュースを見てここまで考えたところで、全然明るくないではないかとハッとする。
とにかく明るい安村のとにかく明るいニュースに数年前の記憶を思い出し、今の周りとの関係性の変化にうんざりする。
でも、とにかく明るい安村の芸はあの頃と変わらず、とにかく少ないポーズのバリエーションで、だがシチュエーションの数を増やし、イギリスに乗り込んだ。
高校の時から進化したとにかく明るい安村があの芸で喝采を受けているのが最高である。
変わるもの変わらないものを受け入れ進むのだ。
がんばれTonikaku、がんばれ自分!

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