糞な一週間

今週は糞な一週間になった。
まず、週の前半にスーツのジャケットの背中に鳥の糞がついていた。
そして土曜日の今日、ベランダ内に鳥の糞が落とされていた。
前半も終盤も糞なら、挟まれた日も糞な日になるだろう。
なんなら、能力の低さを思い知らされる本当に糞な平日だった。
それはそうとして、無能は変えられないとして、鳥の糞に脅かされた1週間だった。
糞はジャケットの背中の下の方に見つかった。
落とされたことに気づいていないため、いつ落とされたかわからない。
発見した日に落とされていたかもしれないし、社会人が始まる1年前から着いていたのかもしれない。
それなら後者の方がいい。
糞のレッテルを貼られ続けていたということの方が気が楽だ。
糞を落とされるのはおそらく3回目で割とかためのやつだった。
それより前は中学生の時に二回、柔らかめを噴射された時は本当にトラウマとして覚えている。
今日ベランダに落とされたのもショックだった。
なぜなら今日は掃除をして滅多にしない漂白までした日だったからだ。
掃除した部屋に髪の毛一本落とすまい、と注意していた今日に糞を落とされた屈辱である。
それにベランダとはいえ鳥が自分の敷地内に入っていた事実も嫌である。
ベランダに糞が落ちていたことはつまり鳥がベランダ内に入っていたことになる。
林檎が落ちるのを見てニュートンが万有引力を発見したエピソードは有名だが、ただぼーっとしてるときに偶然林檎が落ちるのを見て、発見したとは思えない。
背景が抜けている。
近所の家で育てている林檎の木があったのだろう。
敷地外に木の枝がはみ出していて、もしそこから林檎が落ちたら土地の所有者のものでは無いだろう、俺のものにできるだろう、くらいの想像をしたに違いない。
なんなら林檎が落ちたというのは嘘で枝についていたのをむしり取ったに違いない。
林檎も糞も下に落ちる。
ジャケットの糞は沢山拭いて跡形もない。
ベランダの糞は掃除してやるのも癪なので、鳥が回収しにくるか化石にするかのどちらかだ。

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