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【ポケモン剣盾 S25 最終848位】対面物理イベルタル構築

はじめまして、みそぎ丸と申します。
ポケモン剣盾ランクマッチS25で自身二度目のシーズン3桁を達成できましたので、記念に構築記事を書かせて頂きます。

受けループと一緒に使われることが多いイベルタルを対面構築に組み込んだ、超絶オフェンシブなパーティに仕上がっています。
変化技を持っているポケモンが一体だけの、脳筋ポケモン軍団です(笑)!
対面構築がお好きな方、イベルタルを使ってみたいけれど受けループは苦手、という方などいらっしゃいましたら、よろしければご覧頂けると嬉しいです。

構築経緯

禁止伝説の中では単体性能はザシアンが頭一つ抜けており、その次に強いのがカイオーガだと感じていました。しかしながら、ザシアンはヌオーやヌケニンで、カイオーガはラッキーや貯水ポケモンで完璧に受け切られてしまいますし、それ以外にも対策も厚く練られています。この二体を使う場合は私の苦手な釣り交換を含めたサイクル戦が必要になってしまうため、自分には向いていないと感じ採用を見送りました。

このように考えてみると、「特定のポケモンで止まる」状況がよく起きる禁止伝説については、自分のプレイングでカバーする自信が無いこと、そもそもそれ自体がストレスになり使っていて楽しくないことに、改めて気がつきました。

これらを踏まえた結果、以下の理由からS25では物理イベルタルを構築の始点とし、そこから対面構築を組むことにしました。
・あく、飛行というタイプが優秀で、両方半減以下で受けることができるポケモンが少ない。多少の不利対面でもダークオーラ込みでゴリ押しできる。
・特殊前提で立ち回られることはあるが、物理前提での立ち回りは(おそらく)無いため、型誤認によるアドバンテージを活かしやすい。

次に、イベルタルと双璧をなすダイマエースとして、相性補完の取れた突撃チョッキマリルリを採用しました。

イベルタルとマリルリを採用する場合、重いのは禁止伝説ではザシアンとゼルネアス、一般ポケモンではサンダー、カプ・コケコといった電気タイプと、マリルリの技が全て半減で受けられてしまうドヒドイデでした。

そこで、まずザシアン、電気タイプ、ドヒドイデに強い地面枠として襷ホルードを採用しました。
さらに、それでもザシアンとゼルネアスは重いので、最終手段としてスカーフメタモンを採用しました。

イベルタル、マリルリ、ホルード、メタモンの四体の並びで、主要な禁止伝説を見ることができますので、残り二体は、他の禁止伝説や苦手な取り巻き対策の枠とすることとしました。

白バドレックス、ゼクロム、ホワイトキュレムあたりの、使用率は高くは無いがそれだけに個別の対策が及ばない物理アタッカー禁止伝説の汎用対策としてイカサマ持ちHBポリゴン2を採用しました。

最後に、やはりザシアン+サンダーの並びが重いため、こちらも対抗できるようにダイロック持ちのCSサンダーを採用して、構築が完成しました。

コンセプト

・イベルタル、マリルリ、ホルードの「高火力+先制技持ち」のポケモンで対面的に殴りまくる。(時々サンダーも使う。)
・不利な禁止伝説はメタモンで切り返す。
・有利か不利かよく分からない禁止伝説はポリゴン2で誤魔化す。

個体解説

イベルタル@黒いメガネ ダークオーラ
いじっぱり 201-201(252↑)-116(4)-*(↓)-118-151(252)
鬱憤ばらし ダブルウイング 不意打ち 挑発(<-> 鋼の翼)

選出率3位
不意打ちという先制技があること、陽気にしたところでサンダーの上は取れないことから、火力重視でいじっぱりにしました。
ただし、準速の弊害として陽気ウーラオス、陽気ミミッキュに上を取られてしまうので、先にダイジェットを積むなどの立ち回りの工夫が必要でした。

素のダイアークの火力が十分えげつないので、持ち物はHPが減るいのちのたまではなく悪技1.2倍の黒いメガネにしました。火力はこれで十分でした。

技構成は悪物理技の鬱憤ばらしと不意打ち、ダイジェット媒体のダブルウイングは確定です。後の1つは序盤は挑発にしていましたが、活きる場面がほとんど無かったため終盤はバンギラス対策で鋼の翼を採用しました。

ダイマックス時の制圧力と不意打ちの縛り性能はさすが禁止伝説といった素晴らしいスペックでした。
実はダイマエースはマリルリに譲ることが多かったのですが、イベルタルがいるからこそマリルリの得意なバンギラスや砂パが選出されるので、そこも含めての構築だと感じました。やはり禁止伝説は強い選出誘導力がありますね。

マリルリ@突撃チョッキ ちからもち
いじっぱり 205(238)-112(252↑)-101(4)-*(↓)-101(4)-72(12)
じゃれつく アクアブレイク ばかぢから アクアジェット

選出率1位
禁止伝説クラスの大活躍をしてくれました。本構築のMVPです!
すばやさ無振りラッキーの上を取りたいので、少しだけSに振っています。

イベルタルの苦手な岩タイプ(バンギラス、ドサイドン)や氷タイプ(ヒヒダルマ、マンムー)に強くイベルタルと補完関係にあるのはもちろん、実はマリルリは環境に刺さりまくっています。イベルタルは言わずもがな、グラードン、カイオーガ、ホウオウ、ジカルデなど多くの禁止伝説と五分以上に打ち合うことができます。
さらに、禁止伝説の取り巻きに多いランドロスなどの地面タイプ、カイリューなどのドラゴンタイプ、リザードンやヒードランなどの炎タイプ、さらにはウーラオスにも強く、エースバーンとも良い勝負ができます。

ゴリランダーやパッチラゴンが環境に少なく、マリルリの苦手な草タイプ、電気タイプが特殊に偏っているため、突撃チョッキで高い行動保証が得られるのも追い風でした。

ザシアン軸以外に対しては初手に投げて腐ることがほぼ無いので、積極的に初手に投げて場を荒らしてもらっていました。イベルタルやサンダー意識で選出されるドサイドンやバンギラスを次々と葬ってくれる最強ポケモンでした。あくび展開をされてもダイフェアリーで強引に突き進めるのも強かったです。

注意点として、マリルリは素早さが遅いため、同じタイミングでダイマックスを切り合うと有利対面でも負けてしまうことがあります。相手より先にダイマックスを切って一体以上倒した後、雨下やダイナックルでA上昇したアクアジェットで追加ダメージを与える動きが強いです。そのため初手ダイマを積極的に切っていきました。
ただしミミッキュやナットレイにダイマックスターンを枯らされるリスクがあるので、この二体がいる場合は一度様子見をしていました。(ミミッキュは構築全体で重かったですね…。)

マリルリのHPが削れた時はアクアジェットを読まれて積み技や交代を押されることが多かったので、強気に他の技を押すのがコツでした。

ホルード@気合の襷 ちからもち
いじっぱり 160-118(252↑)-98(4)-*(↓)-97-130(252)
地震 じたばた 冷凍パンチ 電光石火

選出率2位
ホルードは、特性のちからもちのお陰でランドロスやガブリアス以上に攻撃力があり、ザシアンを地震で確実にワンパンできるのが魅力でした。

さらにじたばたの火力も凄まじく、こちらのダイマックスが先に切れても、相手のダイマックスポケモンに巨獣斬クラスのダメージが入るので、対面寄りの本構築には必須のポケモンでした。実際にいくつもの逆転劇を演出してくれて、本当に頼りになるポケモンでした。

地面枠かつ襷枠として、枠の圧縮にも貢献してくれた点もgoodです。

すばやさ関係を間違えて相手より先にじたばたをして悲しいダメージしか入らないことがあるので、カイオーガの持ち物やサンダーの型は事前の立ち回りで推定しておく必要があります。

メタモン@こだわりスカーフ かわりもの
なまいき 155(252)-*-*-*-*-61
へんしん

選出率4位
ザシアンとゼルネアスが重すぎたので、最終兵器として採用しました。
意外とメタモン対策まで手が回っている構築は少なく、こちらが先にダイマックスを切って一体倒した後でザシアン/ゼルネアスをコピーできればそのままイージーウィン、という展開も多かったです。

サンダー@いのちのたま 静電気
ひかえめ 165-*(↓)-106(4)-194(252↑)-110-152(252)
ライジングボルト 暴風 げんしのちから 熱風

選出率 6位
フルアタ構成のサンダーです。ダイマックスエースとして運用します。サンダー、ボルトロス、ヒートロトムに有利に立てるようにげんしのちから、ザシアンやナットレイに強く出られるように熱風を採用しています。
ダイロック(げんしのちから)を見せるとダイバーン(熱風)を切ってナットレイを出されることがあり、そのまま熱風で焼き払っていました。

選出率は低いですが、ザシアン軸とホウオウ軸でサンダー対策が薄い構築には出すことがありました。
バンギラスやドサイドンなど、マリルリが強く出られるポケモンが多く選出されたのはサンダーの存在も大きいと思います。イベルタルと同様に選出誘導力があるポケモンだと改めて感じました。

ポリゴン2@しんかのきせき アナライズ
図太い 192(252)-*(↓)-156(252↑)-125-116-80
トライアタック イカサマ 電磁波 自己再生

選出率5位
物理アタッカー禁止伝説を見るためにHBで採用しました。ポリゴン2をHBで採用するのは初めてでしたが、想像以上に硬く驚きました。
具体的には、白バドレックスのブリザードランスは後投げから自己再生で受かります。おかげで白バドレックス入りには無敗でした。
チョッキロトムやカプ・コケコのような中途半端な火力の特殊アタッカーもまとめて受けることができたので、選出に困ったら投げていました。
イカサマ搭載により積み技を咎めることができる点も良いです。

選出

ザシアン軸(△〜○)
ホルード、メタモン、 @1
初手にイベルタル、サンダー、マリルリのいずれかを投げて暴れてもらったあと、メタモンとホルードで詰めていく動きを取りました。
数的有利をとって、ザシアンをコピーしたメタモンとホルードが受からない状況を作ることが重要でした。想定よりメタモン対策をしているパーティが少なく、禁止伝説の相性の割に勝てましたが、こちらはザシアンを受けられるポケモンはいないので、選出じゃんけんゲームになってしまい、勝率は安定しませんでした。

カイオーガ軸(○)
イベルタル、マリルリ、ホルード
基本選出でゴリ押せます。ただしミミッキュやナットレイにマリルリのダイマックスターンをうまく枯らされると不利展開になってしまうので、ダイマックスを使うタイミングや技選択は裏を読みながら慎重に行なっていまいた。

イベルタル軸(◎)
イベルタル、マリルリ、ホルード
マリルリとホルードのちからもちコンビで相手のイベルタル+ドヒドイデを崩せるので、イベルタルでダイマックスして荒らした後、この二体で詰めていました。

ゼルネアス軸(○)
マリルリ、ホルード、メタモン
相手はやはりメタモンがチラつくので安易にジオコントロールを積めませんが、素の火力だとチョッキマリルリと襷ホルードを相手取るのはしんどいので、ダイマックスして打ち負けるか、ジオコントロールを積んでメタモンにコピーされるか、究極の二択を迫られていました。
実はゼルネアス軸には五戦程度して無敗でした。ただ禁止伝説の相性が悪すぎるので、S26でメタモン対策が進んでくると苦戦する可能性は大いにあります。

黒バドレックス軸(○)
イベルタル/マリルリ/ポリゴン2/ホルードから3体
禁止伝説上は有利ですが、バンギラスやカプ・コケコなどと同居しているので、安易にイベルタルを使うと返り討ちに逢うこともありました。ポリゴン2のイカサマでバドレックスを処理することもできるので、あえてイベルタルを出さずポリゴン2、マリルリ、ホルードで対処することもありました。

日食ネクロズマ軸(○)
イベルタル、サンダー/ポリゴン2/ホルードから2体
こちらも禁止伝説上は有利ですが、ネクロズマに先に竜の舞を積まれるとダイマックスイベルタルでも処理が難しくなるので、ネクロズマに積ませないことを意識しました。
ポリゴン2や熱風持ちサンダーをちらつかせてダイマックスを強要させて、切れた後にイベルタルのダイマックスで荒らすのが理想的展開でした。

ムゲンダイナ軸(×〜△)
イベルタル/マリルリ/ホルード/サンダーから3体
地面技をすかせるアーマーガアやテッカグヤがいるとホルードの通りが悪くなってしまい、サイクルが不利になり負けることが多かったです。釣り交換もしながらイベルタルかサンダーのダイマックスで崩すしか手段がありませんでした。
アタッカー型ならまだしも、受け寄りのムゲンダイナ構築にはほぼ勝てません。

ホウオウ軸(○〜◎)
イベルタル/マリルリ/ホルード/サンダーから3体
ダイロック持ちのサンダー、物理イベルタル、マリルリとホウオウに打ち勝てるポケモンが多いので、割と安定して勝っていました。

その他禁止伝説(○〜◎)
イベルタル/マリルリ/ポリゴン2
HBポリゴン2で相手のダイマックスを枯らしつつ、裏からイベルタルのダイマックスでお掃除、というのが基本的な処理ルートでした。ポリゴン2の硬さが素晴らしく、マイナー禁止伝説に対する勝率は良かったです。

改めて振り返ると、ザシアンとゼルネアス以外には五分以上にやれるイベルタルは強いですね。

最後に

以前最終3桁をとったときはダイマックス無し、禁止伝説ありルールで、ゼルネアスを使っていました。
そのシリーズでゼルネアスは対策が進んでおらず、ザシアン軸以外には驚異的な勝率を誇りました。(ザシアン軸にはボコボコにされました。)
奇しくも同じXYの禁止伝説イベルタルを使って再び3桁を取れたのは感慨深いものがあります。

ゼルネアス、イベルタルの共通点は、ザシアンのような圧倒的な強さは無いものの、絶妙な対策し辛さとハマった時の強さがあるところだと思っています。
そのため、プレイング以上に構築の段階で勝負が決まるパーティになりやすいと思います。試合の瞬発力よりじっくり考えるのが得意な自分の思考の癖にフィットしていたのかもしれません。とても勉強になったシーズンでした。

S25、お疲れ様でした。
対戦して頂いた方、ありがとうございました!

補足

参考までに、物理イベルタルの良かった点と気になる点を載せておきます。
良い点

・ダイアークの火力が凄まじい。特に物理にすることで、カイオーガなどの特殊耐久の高いポケモンや突撃チョッキ持ちのポケモンに対しても大ダメージを与えることができる。(カイオーガは非ダイマックス状態であればH振りでもワンパン。)
・不意打ちでリーチできる範囲が特殊より伸びるので、ダイマックスが明けても強い。
・ラッキー含め、特殊前提での立ち回りに対してアドを取れる。(ダイスチルを積んだテッカグヤを交代してくれたこともありました。)

気になる点
・型の匿名性を活かしたいので、序盤の非ダイマックス状態で技を使いにくい。
・特殊なら問題ないはずの物理受けがきつい。(特にナットレイ)
・回復技がないため、サイクル加入しづらい。
・ダブルウイングの火力がびっくりするほど無い。(陽気個体だと無振りウーラオスに対して乱数で耐えられます。)

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