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【まとめ_音声・YouTube解説あり】プロサッカー選手になるための道[よくある編] #2-1から#2-4まで


初めてのお客様はサッカー選手でした


午後2時
「カランコロン」
店内にベルの音が鳴り響きわたりました。
ついに初めての来客です。

「いらっしゃいませー!」

現れたのは一人の男性でした。
「お好きなお席へどうぞ!」屋外かと思うような大きな声でアルバイトの「かえで」が案内しました。
男性はガランとした店内を見渡し、窓際の二人掛けの席に腰掛けました。
そして一言、

「すてきな内装ですね。」

「あっ、ありがとうございます!ぉ、おのみ物は何になさいますか?」

「ではアイスコーヒーをお願いします。」
「か、かしこまりました!」

「あの、、、一つお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「はい、なんでしょう?」

「まさかプロサッカーチームに所属されていた小池純輝選手ですか!?」
「よくご存じですね!」
「わたし、スポーツが大好きで、大学でもサッカー部に所属しています!全然、上手くなかったのですが…すみませんプライベートな時間なのに。」
サッカー選手が来店されたのか。だから彼女は緊張して声が変だったんだ。

「それは良かった。いえいえ全然大丈夫です。せっかくご縁なので、聞きたいことががあったらなんでも聞いてくださいね。」

「えっ、本当ですか!ではお言葉に甘えて。実はうちの息子が将来プロサッカー選手になりたいと言ってまして。プロサッカー選手になるための道についてお伺いしてもよろしいでしょうか。」

今度は店長のミカレさんだ。

よくもまあ初対面の人に対してこの距離感で話せるな。そもそも仕事中、お客さんに対して個人的な質問するのはどうなんだ。少なくとも僕はできない。というかダメだろ普通。そういうオープンな感じがこの人たちのいいところではあるのだけど。。さこたはそう考えながらコーヒーを淹れるために店の奥に入っていきました。

「ははっ、なんだか楽しい喫茶店ですね。今日は時間があるので、コーヒーをいただいてからしっかりとご説明しましょうか?」

「いいんですか!」
「はい、もちろんです。ちょうどサッカーについてのマガジンを作ろうと思っていたところですので。」

「マガジン?」
「あっ、オンライン上で読めるサッカーウェブマガジンを作ろうと思っていたところなんです。もし今後分からないことがあれば、そちらでしっかりと解説していこと思いますので、楽しみにしていてください。」
「そういうことなのですね。ありがとうございます!」

~~~平成のJPOPが流れる店内で、小池純輝選手はコーヒーを楽しみました~~~


「ごちそうさまでした。とても美味しかったです。」
「では、さっそくはじめましょうか。」

「よろしくお願いします!」

「まずプロサッカー選手になるには大きく分けて3つほど道があります。」
3つの道ですか?」
「はい、ほかにも道はあるのですが多くの人がこれらの道を経由してプロになるので、まずはこちらから説明しますね。」
「はい!」

1 高校でサッカー部に入りプロを目指すパターン


「まずは高校に進学し、部活動の中で地方大会や全国大会で結果を残すという道があります。」

「どの高校に進学してもいいのですか?」

「いえ、各高校で目指すサッカー、プレイスタイル、育成方針などが違っていたりするので、本人がやりたいサッカーや目指したいサッカーなどを考慮して進学するといいと思います。住んでいる場所でも通学できるかなどの条件がご家庭で違うと思うので、総合的に判断するといいと思います。」

「おー、高校選びも難しいのですね、、、」

「やっぱりどこでプレーするかで今後の三年間が決まってくる可能性もあるのでよく考えて決めるのがいいと思います!」

「はい、わかりました!」

2 プロサッカーチームの下部組織でプロを目指すパターン

「次に、僕が歩んできた道でもある下部組織からプロになるルートをご説明しますね。プロサッカーチームには、トップチームと言われるチームがあります。」

「ふむふむ。」

「トップチームと聞いて、ピンときますか?」

「一番上のチーム?ということですか?」

「はい、そのとおりです。プロの試合を観に行くというと、大体がこのトップチームの試合を観に行くということになりますね。」

「ほー。」

「それだけではなく、高校生が所属するユースチーム、中学生が所属するジュニアユースチーム、小学生が所属するジュニアチームもありますね。」

「そんなにあるんですか!?」

「すごい数ですよね。よく学生のチームを「ユース」と呼ぶ人がいらっしゃったりすのですが、小学生から高校生まで三つのユースと名の付くカテゴリーに分かれているんですよね。実はあんまり知られていなかったりもします。

「確かに、ユースという言葉は聞いたことがありましたけど、ジュニアユースとか、ジュニアユースチームというのは初めて聞きました!」

「そうですよね。そういう方も多いです。そもそもなぜこんなにたくさんのチームを抱えているか気になりませんか?

「なりますなります!」

「これは、子供の育成をしっかり行うことで、将来的に日本のサッカーレベルを底上げすることだったり、将来的なチーム強化につながるといったすごく意味のある事なんですよね。」

「確かにそうですね。でも、運営費用がすごそうですが、、」
「僕も詳しくは分かりませんが、とてもたくさんの費用がチーム運営にかかるのも確かですね。」

「それでは次に、三つ目の道についてご説明しますね。」

「よろしくお願いします!」

3 大学のサッカー部からプロを目指すパターン


「最後に、大学を経由してプロになる道です。」

「大学にもサッカー部?があるのですか?」

「はい、あります。高校の部活の方が馴染み深いとは思いますが、大学でも部活があるので、もし興味があればインターネットで大学サッカー部などを調べてみてもいいと思います。」

「子供が将来興味を持つかもしれませんので、今から少しづつみてみます。」

「一点、高校の部活と違うところは、大学には全国から人が集まってくるというところです。私立の高校で全国から人が来る学校を除いて、高校は基本的に地域の人が通学しますよね?」

「そういうイメージがあります。」

「でも、大学は自分の意志で進学を決めた様々な人が、全国から集まってくるのです。そういう人たちの中で成長していくというのも、価値観や人生観的な部分の成長にもつながると思うので有意義だと思います。」

「確かに!」

「こうやって聞いてみると人それぞれ全然違う道を歩まれているのですね。」

「はい、そうですね。特に成長スピードは人によって違うので、もし高卒でプロになれなくても、諦めるということではなく大学進学やほかの道を模索してもいいと思いますよ。」

「わかりました!とても参考になりました。」

サッカー話に花が咲く間、外の雨も止み桜の花びらが私たちの心を表すかのようにキラキラと輝いていました。

残ったコーヒーを飲み干し、小池選手は店を出ていきました。

ミカーレの初日は、店長やスタッフにとっても忘れられない一日となりました。

つづく

【まとめ】

1 高校でサッカー部に入りプロを目指すパターン
2 プロサッカーチームの下部組織でプロを目指すパターン
3 大学のサッカー部からプロを目指すパターン

音声・YouTube解説


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