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刺繍のいいところ

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#56 ノクシカタ刺繍

カタ?って何ぞやと思ったら、カンタ刺繍の別名称だった。なるほど。 ベンガル地方(インド・バングラディッシュ国境)のカンタ刺繍が、バングラディッシュ独自にデザイン商品化されたものがノクシカタ刺繍製品。 ノクシカタについての詳細(京都大学学術情報リポジトリより)https://core.ac.uk/download/pdf/326051554.pdf… 画像は、NPO法人日本・バングラデシュ文化交流会 Web sight より https://jbceaht.handcra

#55 マタルボン刺繍糸

25番刺繍糸は、鮮やかで艶が有りすぎる。 作品にすると、糸だけ艶やかに浮き上がってしまうのが悩みだった。 そんな時出会ったのが、越前屋オリジナルの刺繍糸マタルボン。 マットな色で、ふわっと柔らかな質感が、糸のドローイングに物凄く合っている気がする。 8本どり10mと、コスパがいいのも有難い。

#54 アドリブの楽しみ

刺繡の模様は毎回アドリブ。 アップリケもアドリブ。 隣の色と素材が共鳴し合う ちょうど良い塩梅を その都度見極める。 どんな色でも素材でも、必ず合うパートナーがいる。 それを見つけるのが楽しい。

#52 アパレルブランドとして

奈良県五條市の@itobanashi に行ってきました。 インド刺繍を上手く日本人のテイストに落とし込んだブランドを展開されています。こんなクオリティの高い手刺繍の服は見たことがない! 刺繍を通じてインドの女性の自立を目指しつつ、持続可能なビジネス展開をされているところ、刺繍の端切れを利用したアップルサイクルの活動など、とても精力的。 お気に入りのブランドになりました。 #micao #イトバナシ #カンタ刺繍 #アリ刺繍 #チカン刺繍

#51 触れて楽しめる絵本

あればいいなと思ったけど、本当にあった。 オール手刺繍の絵本! ナミビア刺繍のPENDUKAが出している。 とりわけ、韓国法人は独自の色、デザイン展開をしていて、個人的にはこちらが好き(画像)。 https://www.penduka.com/en/ https://www.penduka.kr/

#50 どんな糸でも刺繍出来るところ

毛糸でも織り糸でも 針に通せれば刺繍出来る。 むしろ、予想外の糸の表情に驚かされたりする。 雑誌に掲載されていたこの作品、とてもセンスがいい。 出典:暮らしの手帖1976年43号  Elle“樹”がテーマの公募展より

#49 近江と津軽を繋げたところ

近江で、地元の障碍者施設で働く女性が作ったこぎん刺繍の雑貨を買った。 彼女の為に織られた麻布から始まって、近江に、こぎん刺し用の布が生まれた。刺繍の一針が近江と津軽をつなげたんだね。 参考書籍:「そらとぶこぎん」第6号 津軽書房 令和4年 4月25日発行(年一回発行) ”令和の布作り” https://soratobukoginn.jimdofree.com

#47 伝統とビジネスの狭間で

サリーの刺繍パッチワークはインド社会の縮図のようだ。 カラフル、ピカピカ、一見とても華やか。けれど、近づいてよく見ると、なんだか雑でがっかりした。 手刺繍だと思ったのに、ほとんどがミシン刺繍だったのも予想外だった。 どうやら最近、刺繍の供給が追い付かず、伝統模様にもミシン刺繍を取り入れるようになったらしい。 現代人は何処の国でも忙しい。 何はともあれ、工夫しながら刺繍文化を継承していることはとても素晴らしいと思う。

#46 達磨に刺繍絵付け

自分らしい達磨の絵付けをするなら、やっぱり刺繍! ということで、張り子に余った黒と白のキルト芯を被せて刺繍した。 黒猫とフクロウの達磨。 魔除けと良縁の良い縁起物が出来た。2012年作

#48 最高にクールな用の美

寒さをしのぐために生まれたこぎん刺繍。 手芸ではブームになってきているけれど、 この刺繍は、やっぱり、ファッションの中でこそ活きると思う。 かっこいいこぎん刺繍のブランドないかなあ。 着てみたいな。

#45 歴史の資料として

バイユーのタペストリーは全長70mx幅50cmもの麻布に毛糸で刺繍された歴史絵巻物。1070年頃制作。 当時西欧にはまだ紙は無かったので、タペストリーの刺繍が貴重な歴史の資料となっている。当時の有力者たちは、自分の武勇伝をタペストリーで残すことが多かったが、バイユーのタペストリーを除いて、ほとんど現存していない。 参考書籍:https://amzn.to/3NJVzb9 タペストリーの解説もさることながら、誰が何のために作らせたのか、どういう人たちがかかわったかなど、背景

#44 言葉の壁を超えるところ

チェコ語も読めないのに、一目ぼれした絵本を買いました。 その後、著者のEVAとSNSを通じて連絡を取るようになり、昨年夏の絵本展で、彼女のオマージュ作品も作りました。 EVA VOLFOVÁ ”KOČIČKA Z KÁVOVÉ PĚNY ” 昨年日本語版も出たようです。

#43 小さな破片を繋ぎ合わせる

服を作ると、大量のハギレが出る。 その形が面白くて、つなぎ合わせたら 地図になって、猫がやって来た! 一つ手を動かすと、次の世界が見えてくる。 アイデアの連想ゲーム。 意図して出来た線のごとく、

#42 横振りミシン刺繍の良さに気づいたところ

2017年末、鈴木マサル さんの展示で、日傘の刺繍に心奪われました。 販売はプリント柄のみ。刺繍の日傘は、ミシン職人さんがご高齢で引退されもう販売はされていないそうです。 こちら、横振りミシンによる刺繡なのですが、フットコントローラーの踏み込みに合わせて縫い幅を調整しつつ、手で布を送り出す事で自由自在に線を描いていく刺繍。コンピューターミシンでは出せない人の手の感性が残っています。ちょうど丸筆で描いたドローイングに近い感じです。 横振り機能が無いと、ボールペンで描いたドローイ