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【ほぼ日更新】ヴァイオレットエヴァーガーデン スペシャルみた【ネタバレ注意】

 ほぼ日更新36日目。漫画やアニメを30分で視聴する時間を含め、なるべく1hに収まるよう、それに関する絵と記事を書く日課。

※作品に関するネタバレ含みます

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 ヴァイオレットエヴァーガーデンのスペシャル(一話のみ、ネトフリの配信)を見ました。


 本編13話よりも少し前の話らしい。
 オペラ歌手と音楽家の共作である新作オペラの歌詞を、自動手記人形であるヴァイオレットが依頼を受け書くという話。

 「愛はいつも 陽だまりの中にある
  見えなくても ふれられなくても
  そばにあるように」

 これはヴァイオレットが書いた歌詞だけど、単体で見た時よりも、30分間の果てに見た時の方が圧倒的に重みが違う。
 やっぱりこの物語は、ひたすら状況を丁寧に整えて最後にその文脈を活かした結末をぶつける、というセオリーがある。

■喪失や傷を抱えるからこそ流れ込む雨雫って感じ

 自分は申し訳ないんだけど、おそらくこのオペラと歌詞を単体で見ても聞き流していた。聞き入ればやっぱり歌唱は上手いなあ機微があるなあとは思うんだけど、ただ街中で流れていたら意識にも留めないかもしれない。
 「ヴァイオレットにとって触れられない相手であるギルベルト」「オペラ歌手にとって触れられない相手である恋人」「手紙を届けられなかった多くの人々と、オペラ歌手の強い要望である「多くの人に届く歌詞」の重なり」
 このあたりが丁寧に積み重なる30分間、その最後に、状況にピッタリの歌詞を持ってくるから、この歌は意味をもって輝く。あの劇場に訪れた多くの人々、オペラ歌手、観客のヴァイオレットにとって関係のある歌詞だから、この歌詞は大きな意味を持つ。

 もし自分も、身近に大きな喪失を抱えていたら、この歌詞により強く共感できたのかもしれない。めちゃくちゃいいと思うし、登場人物の気持ちもとても分かりやすく伝わったとは思っているんだけど、実体験として、人間に対して焦がれるほど喪失と渇望を抱いたことがない。無味乾燥な人間なのかもしれない。
 ただ、絵とか、音楽とか、文章とか、芸術に対しては色々思うところがあるな…。人間じゃないものに対しては、失ったとか、もう二度と手にできないとか、一生かけても辿り着かないんじゃないかとか、色々考えて頭がおかしくなることはあった。自分の場合はそうやって人間をモノに置換してようやく、この歌詞に共感できる。

 そういう意味では、喪失しているという状態は、全くもって虚無なんかではなくて、むしろ荷物を抱えた状態なんだろうな、という想像はつく。心に穴が空くとは、空洞ができるのではなく、空洞を背負っている状態になることなんだ。空洞は埋めようとするけれど、それは穴や傷というものを持っている状態であって、虚無と形容したとしても、質量をもった虚無なんだ。とか思う。一度抱えた傷は、体を燃やして得た火傷は、拭えないし払えないんだろうな。だから、こういう歌が多くの人に響くのだろう。

 喪失という空洞を抱えているからこそ、この歌が降らせる雨に救われるのだと思う。喪失という空洞をそれほど大きく抱えていない自分だからこそ、この歌が降らせる雨を感じる努力をしなければ、零れて受け取れないのだと思う。
 喪失がないからこそ受け取れないものがあって、喪失があるからこそ受け取れるものがある。
 どっちがより幸せなのかは、その人と状況によるのだろうけれど、自分がもしこれから先何かを喪失したとしても、それによってこの歌の気持ちに少しでも近づけるなら、喪失も多少は悪くないなと思えたらいいな、とか考えていた。


■絵の話

 あんまり時間をかけられなかったのもあるんですが、ヴァイオレットがマジで終わらねえ……。もう見終わってしまったんだが…?明日以降完成したらこの絵をどうやって上げればいい…?とか色々考えてるけど、まあなんとかなるやろ。

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 昨日から2h30min追加。ということは6h30min…

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 ペン入れをしていました。あとは左側の木の塗りを考えていたけど、キャラの塗りをいったんやってから調和させる方がまだ近付けられそうな気がしたので中断。色と効果が鬼門なんだこの絵は……分かってるんだ……


 明日は何を見ようかなあ。東方の公式書籍をいくつか読んだので、それについて書いてもいいかもしれん。追加で読む時間を削れるから、その分の時間を模写に充てれるし。
 ヴァイオレットエヴァーガーデンは、外伝がネトフリで公開される9/18までしばらくお預けだと思います。良いアニメでした。模写も勉強になった…

 それではまた明日