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Lost Fantasia - Squall Of Scream【和訳】

"だから、何が起きても、自分を信じて"

僕が英訳を始めた大きな理由の一つとして、同人音楽の英詞を読み取り広めたい、という思いが強くある。
同人音楽の英詞はネットを探しても訳がないことが多い。FELTは時々落ちてたり、Foreground Eclipseは歌詞カードに訳が書いてたりもするけど、歌詞の意味をなぞられないまま忘れ去られる曲も数多くあるのでは、と思うことがある。

ネイティブではない日本人の作った英詞とはいえ、それでも歌詞に意味を込めていると思える歌は数多ある。
そんな曲の一曲を紹介したい。
僕が敬愛してやまないSquall Of Screamの2nd Albumから、
東方の楽曲である「ネクロファンタジア」のメタルコアアレンジだ。


If somebody tells me it's wrong to have a hope,I will definitely say no.
I can deny it no matter what.
I will keep saying no to them no matter what happens.
I won't let your prayer end in despair.
“遍く全てに希望なんてない”
そんなことは絶対にないと断言する
この先何が起きようとお構い無しに否定してやる
あなたの祈りが絶望の中に沈むなんてさせない

You will never ever curse anyone nor anything.
You will never haunt anyone.
もう誰かを呪う必要なんて無い
誰かに憑り付いて悪さをする必要なんて無いんだよ

Because I will accept all of your bad karma.
So please, please trust yourself no matter what.
私があなたの過去を受け入れるから
だから、何が起きても、自分を信じて

水面揺る
うつしよの月
面影を重ねては
ほつれゆく
此方と彼方 虚ろを彷徨う

Do you think your life is really important?
Do you respect your family and friends?
自分の人生の重要さに気付いてる?
家族や友達を信じてる?

Really?
本当に?

If you are so sure about it, never try to change yourself.
Or you will lose everything.
もしそう思っているなら、お前は自身を変えるなんて諦めるか
全てを失うしかない

Accept your fucking self. As it is.
You should be just yourself. from now on. Forever.
お前はお前のままでいるんだ
永久に

透き通る
うつしよの月
面影を重ねては
もつれゆく
此方と彼方 隙間を彷徨う

There's nothing but a cycle of sadness and hatred.
I dream of the day that sorely missed smile comes back to this hopeless world.
ここにはもう、悲しみと怨嗟の輪以外には何も無い
夢にまで見る喪失した笑顔を
どうか、この希望もない世界に取り戻して

Don't worry.
Just being alone there is too sad.
悲しまないで
一人でいることは悲しすぎるでしょう

I am with you.
I promise that I will save you.
私が傍にいる
あなたを救うと約束する

I don`t care howlong it takes.
I don't mind being trapped in this endless maze forever.
どれだけ時間がかかろうとも
永久の迷宮に囚われたって構わない

水面揺る
うつしよの月
想い出を重ねては
溶けてゆく
此方と彼方 虚ろを彷徨う

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アレンジ元楽曲のキャラクターである八雲紫は主に境界を操作する能力を持つが、この楽曲は1番と2番で歌詞の主張が、まさに境界を入れ替えたように逆転する。
希望を見出す1番の歌詞、絶望を突きつける2番の歌詞。

変わらないことを受け入れるか。手を取り合い前に進むか。

-余談-

VocalのTakuto氏の発言から、この曲はまどマギに影響を受けた歌詞であるかその可能性が高い。なのでかなりそのつもりの訳になっている。
一人称が「私」となっているのもそのつもりだ。


東方アレンジ自体、アレンジ元のキャラクターは女性が大半で、一人称を歌手の性別に寄せるか、キャラの性別に寄せるかで見え方・解釈が異なる。そして作詞をするのはVocal本人でなくComposerであることも多い。
楽曲と歌詞が誰の思いを基にしているのかが不明確で境界が薄れていることは、アーティストとして難しいところとも捉えられるし、解釈の余地があることとも捉えられるだろう。
他の英詞と比べても尚更、僕一人の訳が正解とは限らない。
どんな曲でもそうだが、自分なりの訳で曲に向き合うと一人一人見えてくるものが違うはずだ。


↓当然ながら僕の訳が正解とは限りません。お暇があればお読みください↓