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【ほぼ日更新】ヴァイオレットエヴァーガーデン 8話みた【ネタバレ注意】

 ほぼ日更新32日目。漫画やアニメを30分で視聴する時間を含め、なるべく1hに収まるよう、それに関する絵と記事を書く日課。

※作品に関するネタバレ含みます

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 ヴァイオレットエヴァーガーデンのアニメ8話。


 回想の途中で話が終わってしまったので、次の話にスキップするゲージを止める手が一瞬震えました。一瞬で7話が終わってしまった。

 あまりに続きが気になりすぎたので、絵を描きながら1~8話を再度流すことで気を紛らわせました。そしたら色々気付いたというか、1話、2話の時点で涙腺が陥落する寸前になった。
 は?なんでそんなしょっぱなで泣くの?って思われるかもしれないけど、そこそこ理由があって、めちゃくちゃ胸が苦しくなってしまった。


 この物語の主人公である以上当然なのかもしれないけれど、ヴァイオレットは思った以上に主人公気質を持ったキャラクターだ。とりわけ面白いのは、「ギルベルトのことになると周りが見えなくなる、全てにおいてギルベルトを優先する」という鋭利な行動基準を持ちつつも、「自分の居場所、仕事がないと、捨てられてしまうという恐怖を強く持っている」という点がかなり面白い。前者は行動派の主人公気質であり、後者は視聴者にとってより身近であるという点が主人公気質であると考える。
 ようはヴァイオレットは、多くの人にとって理解できない点と、理解できる点が共存している、なんともまあ「羨望」と「共感」を集めるおいしい主人公キャラクターだ。しかもその二つが「ギルベルトのため」という点で強く密接に結びついていて、非常に行動原理が分かりやすい。

 ただ、一周目では自分はこれに気付かなかった。他のキャラクターが評したように、「何を考えているか分からない」と思っていた。けれど8話まで見てなんとなく導いた上記のヴァイオレットの性質を踏まえて見返すと、彼女の行動原理がよく分かるようになっているな、と思ったのだ。

 食事、休息を取らないのは、単にそれが物事を身に付け「捨てられない」ために必要だから、と考えると筋が通らないだろうか。8話の回想でも、1話の場面でも、「使い物にならないならば捨てられる、捨てられるべき」という価値観は彼女の中に深く根付いている。使い物にならず、誰の役にも立てず、捨てられてしまうことを極端に恐れている。より正確に言うならば、ギルベルトただ一人に捨てられてしまうような人間になることを極端に恐れている。だから、彼女は休息もとらず、家にタイプライターを持ち帰り、2話以降はじめて取り組む自動手記人形という仕事において群を抜いて成績を残していく。戦闘センスこそ捕虜になる前に培ったものかもしれないが、それ以降のスキルは、ギルベルトのために身に付けたものではないか?とすら思えてくる。だって、彼女は「ギルベルトがいない世界なら私はいない方がいい」と迷いなく言ってしまえるほど、ずば抜けて主人公である。
 ただ、その迷いなく言ってしまえる根源が「捨てられるのが怖い」という恐怖に基づいた感情だからこそ、見ている人がある種の共感を得ることができる。単に知識を得るだけではない、失うことも恐れている姿勢が、彼女を理解できる存在へと落とし込んでいる。ように思う。

 あと、彼女のギルベルトへの感情の強さは上げればキリがない。1話だけでも周到に仕込まれている。

 ・ヴァイオレットはギルベルトのことになると無表情を崩す。8話付近でこそ豊かな表情を獲得しつつあるが、それもない1,2話の段階で、ギルベルトのことになると苦しそうな感情が露わになっている。特に2話の最後、ブローチを取り戻す場面でアイリス、エリカ両名が驚いて顔を見合わせるシーンがあるが、これはふだん無表情のヴァイオレットが食い入って声を上げていたことからだと思われる。ブローチはギルベルトからもらった大切なものだから、彼女が表情を崩すのは特に初期においてギルベルトに関するシーンであったと考えられる。
 ・ギルベルトの命令でヴァイオレットを所持したホッジンズが「エヴァーガーデン家で仲良くやっていくんだよ」と命令を下したにも関わらず、ギルベルトの消息が未だ不明という理由で家を飛び出す。安寧よりもギルベルトを、ギルベルトの間接的命令よりもギルベルト本人の安否確認を優先する姿勢は、自身が火に包まれようと目的へ進む主人公的姿勢そのものである。

 さらに、8話の回想を見てから1話へ戻ると、ヴァイオレットが起こした理解しがたい行動もある程度の納得をもって受け入れられる。報告書風の文面しか書けないのはギルベルトからの指示で報告書だけを毎日書いていたからだし、他にもいろいろと「ああいう境遇ならこうなるよな…」とか思えてしまって、なんだかそういう感情が山積した結果、1話を見るだけで色々と泣けそうになってしまう。視聴者を殺す気か。


 色々と書いたけれど、未だに十分理解できていないのは、8話の回想においてギルベルトが終始、ヴァイオレットに対して悔しい表情や憐みの表情を向けていたことと、その心境について。
 ヴァイオレットが「少佐の瞳です」と言ってブローチを美しいと言い、「初めて出会った時から、少佐の瞳は美しいと思います」と、一見笑顔になりそうな場面も、ギルベルトは顔をしかめて食いしばりながら泣いている。ヴァイオレットがホッジンズの会社で働くとかそういう話になった時も、ヴァイオレットの今後について話す場面でも、なんだか悲しそうに話すのが彼だった。

 上記を書きながら思ったけど、「平和な世の中になればヴァイオレットの居場所はない」と不安に思っていたんじゃないか。ヴァイオレットが年相応の人間性を持っていたことを知る「初めて出会った時から~」の発言のシーンで顔をしかめて泣くのも、「この子はちゃんと人間なのに、人間として生きられないかもしれない」という事実に泣いているんだろうか。
 …だとしたらとんでもない人格者だよなあ。相手に認識されている嬉しさよりも、彼女の身を案じることが感情として表に出るのだから。この人にして今のヴァイオレットあり、と言ったところか。東京喰種の鈴屋と篠原特等みたいな…。

 まあ、推測にすぎないので、引き続き楽しんでいきます。はやく見たいなあ!


■絵の話

 昨日「しばらく模写やめます」などと書いたにも関わらず、アニメだけ見て何もしないのは虚無があるなとか考えてたら、気が付いたら8時間模写してた。しかもまだ終わってない。さらに、進めるべき原稿は全く手を付けられていない。オワタァ!!

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 ヴァイオレット模写。未完。8h。終わらん


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 1h30min時点。

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 2h30min時点。線画だけでこれだけかかるのに若干焦りながらも色へ。

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 3h30min時点。ここでキャラに下色を置くも、線画が絶望的に汚いことに気付いて、幾年ぶり(これは誇張なくマジで)かのペン入れを行うことに。

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 4h40min時点。髪の毛だけでSAN値が消し飛ぶ。ここで初めて休憩。

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 5h30min時点。ここから目の位置調節とか諸々ありつつ

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 このへんで7hくらい

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 で、これ。8h。影と全体の色調整の途中。


 気が向いたら明日は色の続きとぼかしかな……

 キャラの色調整してて気づくのは意外と彩度が高い。
 背景ははじめむずくて絶望するけど描き込むと結構短い時間でなんとかなるなと気付く。ざっくりな塗りだけど…。
 線画はマジで鬼。こんなもんアニメで描いてるの意味わからん。
 あと目の塗り方と髪の毛の影が普通に意味不明。複数人体制の絵とは考えられない。上手すぎか?

 顔のバランスを書き進めるにつれて諦めず調整すれば絵は確実に良くなる。ただし時間は……なんとかします………なんとか……



 それではまた明日