【ほぼ日更新/ネタバレ御免】チェンソーマン3巻読んだ

  ほぼ日更新3日目。この記事の趣旨については1日目の記事にて。

※作品に関するネタバレ注意です。


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 今日は引き続きチェンソーマンの3巻。


 言わずと知れているけどすごい面白い。アウトローの中に狂人の主人公がいる系の話だ。無頼者の集団よりも一歩抜きんでてデンジくんが強いのは、悪魔でさえも取り入る隙の無い正体不明さ、何をすれば恐怖するのか分からないところにある。原動力は食う寝るヤるの3つしかないのに、それ以外の優先順位が低すぎて付け入る隙がない。
 狂人ここにありって感じだ。なんか気分的には西尾維新の伝説シリーズを読んでる感覚に近い。あの主人公は究極に不感症という別属性だけど、恐れることが何もないっていう悪魔じみた強靭さは両者とも似ている。

 3巻は姫野先輩の先輩が回想で出てくるシーンがあって、ここが3巻までのこの作品のテーマをかなり話している気がする。「まともだから悪魔の攻撃を怖がる」「銃野郎をぶっ殺したいなんてだいたいのデビルハンターが思ってる」ここでデンジくんを立てる。アキ先輩や姫野先輩でさえ、まともな人間だと定義付けて、デンジくんがネジの緩んだヤバい人間だと知らしめる。
 ブラックラグーンの5巻あたりで「お前生きようとしたろ」って台詞があるけど、「まともだから怖がる」はそれにかなり近いニュアンスを感じる。歩く死体、悪魔のような、人間から精神的にかけ離れた存在は、何か通常の人間がもっている恐れに不感であるか、或いは共感できるのに自分のその感覚をシャットアウトできる異常さを持っている。人間の形をしているのに人間と同じ反応をしない。これが悪魔が恐れる異常の正体なんだろうなと。

 それにしても、この漫画が受け入れられているということは、単にスプラッターな殺戮モノがみんな好きということではなくて、
 デンジくんのような狂人に誰もが一度は憧れるということなのだと思います。とんでもねえヤツだけど僕はかなり好き。


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 姫野先輩模写30min程度。かわいい顔よりヤバい顔を描きたくなるんだけど、バランスが難しすぎて、毎回時間に収まらない…


縁が続けばまた明日