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旧東海道を歩いてみた。(14日目その1:(11)三島宿~(10)箱根宿)

サムネ、本当は東海道らしいものにしたかったんだけど、今回はいよいよ箱根!ということで、箱根・芦ノ湖の写真にしてみた。今回の旅は東海道らしさはかなり少ないが、私としては念願にして最大の難所を越えるというミッションを達成できたので、もう十分、胸いっぱいだ。

さて、箱根越えを達成した旅日記を書いていきましょう!

初めての「サンライズ瀬戸」乗車

前回三島宿に着いたはいいが、ここからが問題だった。

関西から三島まで新幹線で行くとなると、スタートが9時30分を過ぎてしまうことになる。もちろん9時30分スタートでもいいのだが、箱根がどの程度厳しいところか想像がつかない。

先人のブログを色々読んでみたが、「しんどかった」しか分からない。健脚の人もいれば、女性の足でどれくらい行けるのかが分からなかった。皆、越えられているが、どれくらいの時間がかかるのか、さっぱり読めなかった。私は元山ガールなので、山道は比較的慣れていると思っているが、それでも山は10kmも歩かないので、どれくらいハードなのかが想像もつかない。

となると、私の中では次の二択に絞られた。

①三島に前泊する。早朝スタート。
②夜行バスで三島に乗り付ける

安くつくのは②だけど、箱根を越えるのに、寝心地がいいとは言えない夜行バスを利用するのはどうか…と思った。体力が不安だ。変な体制になっていたら、大事な足腰に支障をきたすのではないか。
となると、①になるが、スタート地点に近い宿はあるにはあるが、前泊しようと思ったらその日残業できないじゃないか…等々の悩みが。

そして、ひらめいた。

「そうだ、サンライズがあるじゃないか!」

引き出しの奥にしまっていた「総合旅行業務取扱管理者」というより、国内のほうの資格(国内旅行業務取扱管理者)を取るときに出題範囲で出てきた、寝台特急サンライズ瀬戸・出雲!!これなら、行ける…!

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よっしゃー! 予約したー!
JR西日本e5489を使い、サクッと予約。サンライズ瀬戸、初めての乗車です。瀬戸でも出雲でもいいんだけど、私が藤井二冠のファンなので、出身の瀬戸にあやかって…(瀬戸違い)

ウキウキしながら、姫路駅に急ぐ私。夜なのに妙なテンションだった。
姫路駅に着いて、さあ、姫路駅の駅舎を撮るぞ! とカメラを出したら…

「SDカードを家に忘れたーーーーーー!!!」

早速大ピンチに陥る。やってしまった…!! ぐぬぬぬぬ。近くのコンビニに売っているだろうか、と思い駆け込もうと思ったが、時間がない。サンライズに乗り遅れたらおしまいだ。

ということで、今回はスマホ(iPhone8)で撮影したものでお送りします。
さすが、自称「やらかし系女子」だ。最大の難所・箱根を目の前にして、SDカードを忘れて写真を撮れない役立たずのカメラを持って歩くなんて…トホホ。すでに難所を迎えていた。別の意味で。

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スマホで撮影した割に、割と綺麗な姫路駅。腕がいいというより駅舎が本当に綺麗なのだ。

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姫路市街も撮影。もう23時過ぎているので、人通りは少ない。遠くに姫路城が見えている。

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改札を通ると、ちょうど在来線の終電時間だったらしく、駅員さんが「終電です!」と乗客に早く乗るよう促していた。私を見て、案内しようとしていたが、私が腕でバツ印をつけると、「ああ、サンライズね」という感じで、納得してくれたらしい。

駅員さんは、やけにあの客はゆうゆう歩いているなぁ、と思ったことでしょう。そう、サンライズなのです。

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めったに見られないであろう、ホームのサンライズ停車位置位置を示す、アレ。

どうでもいいが、私はこの東海道の旅で、ものすごーく地面にシャッターを向けて撮っている気がする。マンホールとかいろいろ。

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◆23:33 サンライズ瀬戸・出雲号到着
私にとって、初めてのサンライズ号。寝台特急自体は初めてではない(上野発の北斗星に乗ったことがある)夜なのに、テンションアゲアゲである。SDカード忘れたショックはどこへ行った!?

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おおおおー! 寝台特急ってこんなんだったっけ? ちょっと久しぶりすぎて、夜も遅いのにテンションが上がる上がる。

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私の部屋はこちら。B寝台シングル。部屋になかなか入らず、写真を撮りまくる、乗り鉄の素質があるかもしれない私である。

繰り返すが、スマホで撮っている。念のため。

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鏡がある。そして、紙コップが固定されている。そして、テーブルの下に枕と寝巻が。寝巻があるのはありがたいね!

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逆側も撮ってみた。左上のSOSの下の壁にくっついているものは、目覚ましとラジオを聞けるようになっている。目覚ましは「ジリリリリ!」と、思いのほか大きな音が鳴った。頭は、目覚ましの方に向けて寝た。

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ベッドに座って撮ってみたところ。朝、目覚めたらこんな感じ。
コンセントがあるので、スマホはしっかり充電しておいた。

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翌朝。上着を引っ掛けてしまっているので、右側に何か写っているが、ご覧の通り、5時過ぎになると少し空が明るい。

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車窓から富士山が見えるよー! まもなく富士駅に着く頃だった。

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富士駅からしばらくは富士山が大きく見える。今日も富士山を見られてとても嬉しい気分だ。

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◆5:26 沼津駅着
おそらく、まだ寝ている人も多いせいか車内アナウンスの声は小さめ。なので、乗り過ごしてしまったら自己責任。起きていたとしても油断ならない。

富士駅を通過したあたりからは、いつでも降りられるよう整えておいた。

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◆6:06 三島駅着
懐かしの三島駅! 当然だが、人はいない。三島駅周辺は決して大きいとは言えないものの、小綺麗な雰囲気がとても心地良い。
こういう駅、なんだか好きだなぁ。

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そして、ここで写真に見えているローソン様に入る。

「で、デジカメ用のSDカードくださいっっっ!!!」

朝の6時に入ってきた奇妙な女の変な要望に、店員さんは快く対応してくださった。「miniじゃない」というのをお互いに強く確認し、試しに店内でSDカードを入れてみたところ、無事に写真が保存された。

喜んでくださった店員さん、ありがとうございました!(見ておられたら、あのとき早朝にいきなり入って来てSDカードを要望した女が私です!)

さて、ここからはいつもどおりデジカメ(SONY ZV-1)でお送りします。

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◆6:17 スタート地点・大社前西交差点
幸先良いスタートを切れたと、上機嫌のみっちぇるであるが、忘れてはならない。いつものSDカードは家ですよー! いや、もういいんです、ちゃんとコンビニで買ってリカバリーできたから。

この便利な世の中に感謝しよう。

今日の箱根越えもバッチリのはず!!

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箱根関所まであと15kmほどとのこと。
難所と言われるくらいだから、きっとすごーく大変なんだろうなと、あれほどビビっていたくせに、SDカードが手に入って上機嫌なので、「ま、なんとかなるでしょ」という気持ちに変わったのだから、人間って不思議なものである。

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◆6:25 愛宕橋
富士山がくっきり見える。いいウォーキング日和。

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同じく愛宕橋。このあたりは歩道が整備されていて歩きやすい。
三島大社のあたりからずっと、近隣と思しき方々がたくさんウォーキングしていた。そういう健康ウォーキングが流行っている地域なのかな?

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◆6:30 箱根峠の看板に遭遇
いよいよ箱根峠の看板に遭遇した。これ以降、この看板はたびたび出くわすが、初めて出会ったのがこのあたりのはず。少し緊張してきた。

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徐々に登っている。まだ緩やかな坂というところ。(今井坂という)
富士山は少し遠くなったが、まだ見える。

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◆6:33 旧東海道踏切
いよいよ峠に入っていくぞ! という光景が見えてきた。この踏切を越えると、まさに…と、気が引き締まる。

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おっと! 貨物列車がやってきたので、くるっと振り返って撮影してしまった。なぜでしょう、電車が来るとシャッター切ってしまうんですよねぇ、反射的に。

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◆6:34 いよいよ箱根峠アタック
旧東海道踏切から見えていた看板のところにやってきた。いよいよこれから「箱根八里」に向けて歩を進めていくことになる。
さて、脳内BGNは「箱根八里の半次郎」にしましょうか。

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結構きつい坂だけど、ご覧の通り民家がある。このあたりに住んでいると、もう足腰は勝手に丈夫になっていくのではないかと思う。

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◆6:37 愛宕坂
悪魔の石畳…! でも、まだ例のあの場所(菊川坂)の石畳よりずっと歩きやすい。ほら、石のボコボコっとした部分が比較的マシなのだ。

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◆6:39 初音ヶ原松並木
ランナーの方が通り過ぎて行った。このあたりでランナーの方を何人か見かけたけど、すごいな…。さっきも書いたけど、足腰がすごく鍛えられると思う。

この写真のランナーの方は車道を走っていたけど、私は近くの歩道(石畳)を歩いていた。

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おっ、国道1号線「あと117kmだよー!」
今回の旅ではどこまで距離を詰められるか、楽しみだ。

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歩道橋があったので渡る。この歩道橋は全く怖くない。

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歩道橋からの富士山を拝む。
本当に静岡の方って、富士山に見守られているんだなぁ、と羨ましい。

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◆6:48 錦田一里塚
両塚がしっかり残っている一里塚だった。結構高いところに来たと思うけど、箱根峠のてっぺんは遠い。

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えー、まだ2kmしか進んでなかったの!?
坂がきつかったせいか、謎の達成感があったのに…!

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しつこく富士山を撮る。
民家が下のほうにあるのがお分かりいただけるだろう。東海道は、民家より少し高いところを歩いている。

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急に開けたところにやってきた。どうやら近くにインターチェンジがあるらしい。また、富士見ヶ丘の住宅地もあるので、近隣の住人の方たちにとっては重要なアクセスルートになっているようだった。

が、そんなことは構わず、東海道を歩いているので横断歩道を渡って、真っすぐ突き進む。

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箱根路の碑があった。なんだか、「旅人」だなぁ、としみじみ感じてしまった。江戸時代にタイムスリップした気分になりながら、歩いていく。

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国道から外れて、車の通りの少ない方を歩いていく。なだらかながら、まだ登っている。

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東京、小田原までの看板が出ている。
「東京」が現れた…ついに!!

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葉桜になりかけていたが、咲いていたので撮影。和む。

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夢舞台東海道の看板が、やたら多く感じる。
このあたりは坂だらけなので、適度にこのような看板があるのは、とてもありがたい。少しでも進んだ感覚を得られるのは、モチベーションキープになる。

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◆7:20 題目坂
階段を登っていくところもある。
意外と「頂上はまだかー」という感じではなく、「ああ、まだ登るのね、ハイハイ」と思っていた。登る前のイメトレで、かなり厳しいのを想像していただけに、「行けるぞ、これは」と思っていた。

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箱根峠はこっち、と看板が示す方向に向かう。

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「富士山ビューポイントアジサイロード」という手作りの看板が。
これは楽しみだ! 東海道にあるのかな?

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◆7:23 富士山ビューポイント?
咲いていたのはアジサイではないけど、春の花が綺麗に咲いていた。そして富士山が…! いい写真が撮れた!

きっと、近隣の方が大切に育ててくださったんでしょう。ウォーカーは喜んでいると思います。ありがとうございます。

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手作りの看板って、なんだかいいなぁ、大切にされている感がある。

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二股に別れた道。どっちが正解か分かりにくいけど、手作りの看板のおかげで左手の正解ルートに進めた。

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どうやら、ここは「こわめし坂」らしい。
ちょっと道幅が狭くなったので、「合ってる?」と気にしながら歩いて行った。なんだか、小動物が不意に出てきそうだなぁ。

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結構きつい坂がまたもやって来た。が、石畳ではないのでスイスイ歩いていく。

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車だと、この写真のとおりに進むが、旧東海道を歩く人は車道に対し垂直に進んでいく。箱根峠を越える場合、車沿いを歩くより旧東海道を歩いたほうが、実はショートカットになる。

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お、いよいよ笹原一里塚が近づいてきたようだ。

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◆7:49 笹原一里塚
さきほどの錦田一里塚からもう4kmほど歩いたらしい。登り続けていたせいか、感覚が分からなかった。

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石畳はちょこちょこ登場するが、やはり菊川坂のほうがキツかったかなぁ。石畳の歩きやすさが物を言う気がする。うん。とはいえ、この箱根の石畳も足元には十分注意だ。雨で濡れた後を歩くのは、とても危険

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◆7:55 三島スカイウォーク
おっと、これは前回の三島宿に到着したときに撮ったマンホールに出ていた、吊り橋ではありませんか! 絶対行かないよ、絶対行かないよ! 朝早すぎて、誰もいなかった。そりゃそうだ。時間になったら、きっとここも人がたくさん来るんでしょう。でも、橋には行かないよ!

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もはや字が読み取りにくい。

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さて、次の目標は山中城跡のようです。
箱根路は看板が次の目標を示してくれるので、意外と疲労感がない。(私だけかもしれないけど。)

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比較的歩きやすい、平な石畳を歩いていく。少し山に入ってきた感覚がある。今までのは、やはり序の口だったようだ。

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と、思ったら! うわぁぁぁ! こ、ここの石畳はものすごく歩きにくい。なぜこんなにデコボコしてるのー!

人生、山あり谷あり。
東海道、デコありボコあり。

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ここは山中新田らしい。
お、ということは、もうそろそろ山中城跡に着くかな?

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こんな石畳もありました。表面が丸い石畳が多かったけど、このように尖ったようなものも。

歩きやすさでは、この尖ったほうが比較的歩きやすい。ただ、つま先をひっかけてしまいがちなので注意。

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山中城口の交差点
先ほどと同じく、車道に対し垂直に旧東海道は突っ切る。この箱根旧街道に沿っていくので、横断歩道を渡る。

富士山が遠くに見える。だんだん標高が上がっているのが分かる。

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お、本格的に山の中に入っていくかな?

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歩きやすい石畳に従って、進めていく。
箱根山という感じがしてきた!山歩きだ!

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こ、これは軽登山のようになった…! 元山ガールの私の得意分野である。

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しかし、そんな山の中もあっという間に終わり、また開けた道に戻ってきた。正面左に何やら門らしきものが見えている。

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◆8:18 山中城跡
山中城跡に到着。東海道は右手の石畳に向かっていく。

ここから先少しの間、民家の隣を歩いていくが、さすがに住人の方があんなデコボコした石畳を日常的に歩くのは危険なので、きちんと表面が平に整えられた石畳が整備されている。(先ほどまでのデコボコ道付近には、さすがに民家はなかった)

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◆8:23 もう一つ? 山中城跡
おや? 鳥居があるけど、その前に「山中城跡」と。入口が2か所あるということだろうか。

旧東海道はこのまままっすぐ進むのではなく、写真右に見えている歩道橋の右手にある道に逸れていく。

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さっきの写真で見えていた陸橋の続きが、この写真のらせん状の階段である。旧東海道は、この細道を入っていく。

で、細道に入ろうとしたら近所のおばあちゃん二人が、連れだって散歩に行くところのようだった。

おばあちゃんの家と思しきところの前に「ちょっと散歩に行ってきます」とお手製の看板がかかっていた。防犯体制は大丈夫か? と心配になってしまったが、都会ではないのでおおらかなのかもしれない。なんだかほっこりしてしまった。

追い抜くときに、「おはようございます」と挨拶したら、すごく驚いた顔で「おはようございます」と。まあ、確かにこの時間にウォーキングの格好で歩いている人間はそんなにいないでしょう。

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◆8:24 雲助徳利の墓
私は「うんすけ・とっくり の墓」と読んでしまったが、「くもすけ」が正解らしい。しかも、個人の名前ではなく、職業の名前のようだ。(鈴鹿峠の「鈴鹿馬子」と同じような感じ?)

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ついに函南町に入った! 着々と箱根に近づいている。

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時に、こんな穏やかな庭園のようなところも通ります。
民家のすぐそばだったので、「本当に?」と思いながらだったが、正解ルートだった。

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軽登山再び。石畳はあるけど、適度に土が混じっていて、クッションが効いていて歩きやすくなった。

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ぐっ、と登りになった。
このあたりから、木くずや草などが石畳の上にも散っていて、滑りやすくなっていたので、慎重に進んでいく。

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◆8:48 念仏石
このあたりから、「○○石」なるものに時々遭遇するようになった。ここから先、「○○石」は、できるだけ撮影しているので、飽きてしまう方は飛ばしてください。

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◆8:56 かぶと石
分かる! これは兜っぽい石だ。
昔の人は、現代人よりもずっとずっと感性が豊かだったんだと思う。現代人は便利になりすぎた。こういう自然豊かなところに来ると、自分がちっぽけな現代人であることを思い知らされる。

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◆8:56 徳川有徳公遺蹟
「徳川有徳って誰?」と思ったら、八代将軍・徳川吉宗のことだった。
徳川吉宗が、八代将軍となるため江戸に向かう途中、茶屋に立ち寄り、ここに「永楽茶屋」が出来たというもののようだった。

日ごろから農作業をしている農民や、街道を走り回る飛脚などはともかく、身分のある殿様は、いくら駕籠に乗っていてもこの箱根を越えるのはかなり厳しかったのでは…? 武芸で身を鍛えている、と言っても、、、どの程度かにも依る気がする。我々は、というと、靴がしっかりしているから、その分楽ではあるけれど…。

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◆8:57 接待茶屋跡
現代でもこのあたりにお茶屋さんがあったらいいなぁ、とは思うけど、さすがに今の時代にお茶屋さんがあっても、商売相手は街道ウォーカーぐらいなので、赤字確定かな。

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いつの間にか、箱根関所まであと一里(4キロ)に迫っていた。正直、もう10km以上も歩いていたのか、と驚いた。

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◆9:00 通行止めのお知らせ
なんと、台風被害の影響で、山道を進む旧街道には入れないとのこと。がーーーん。ショック!!
やむを得ず、迂回することに。迂回ルートは国道沿いを歩く。

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さて、迂回ルートを歩いていく。正直、こちらの方が歩きやすいのは間違いないと思う。旧街道を歩けないのは残念だけど、これもまた良し。

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◆9:25 箱根八里記念碑(道の駅内)
国道1号線沿いを歩いて、少し遠回りしながらも旧街道に合流。道の駅内にはお手洗い休憩もできるようになっていた。

そして、箱根八里の記念碑がずらり。ドラマをやっていたことがあったらしく、早々たる役者の方の名が刻まれていた。

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冠木門があり、旧街道らしさもある。
箱根宿を今、出発したところだというご夫婦とすれ違った。その日は三島宿までゆっくり進まれるらしい。私のように一日30km以上歩くのでなければ、ご夫婦でゆっくり進むのもいいと思う。きっと、味わい深い旅になるんだろうなぁ。

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◆9:27 箱根町に突撃
とうとう神奈川県に入ってしまった。そして、標高846m、箱根峠の最高地点?だ。六甲山より低いやん、と思ったものの、六甲山(931m)ってこれほどの急勾配はあったかな?? ルートによってはあるのかな?

近くで、ロードバイクで走っていたお兄さんがバテていた。そりゃあ…あの急な坂を一気に登ってきたら…辛いでしょう。私はというと、やたら元気で、小走りで写真を撮ったり信号を渡ったりしていた。一日の前半とはいえ、なんだこの元気は(笑)

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ここから先、少し道が分かりづらかった。歩道がなく、また横断歩道もないのでどこをどう渡っていいのか分からないが、どうやらこのグリーンレーンに沿って行くらしい。信号がないので、車の通行がないタイミングで小走りだ。このあたりでは、地図よりグーグルマップ先生が頼りになった。

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車道のすぐ傍を歩くので、結構怖い。グリーンレーンの続きや看板を探すのに必死だ。少し先に「箱根旧街道」の看板が見えたので、そちらを目指して行く。

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◆9:37 挟石坂(はさみいしさか)
あった! 箱根旧街道。ここからまた山道だ。トレッキングに慣れている人からすると、「え、この道?」というくらい雑草が生い茂っていたけど、看板があるので間違いないだろう。

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人が通った後が分かる道だと分かるんだけど…。東海道中で一番の、「よく分からん道」だった。ただ、こういう道をまさに江戸時代の旅人が歩いていたのかもと思うと、それもまたなかなか良い旅をしているなと面白くなっていた。

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しばらく進むと、ほんのり石畳が見え隠れする。整備されていないけれど、それが時代の流れとともにこうなっていった…(朽ちた、とは言わない)というのがよく分かる。

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石畳が苔むしている。
それにしても、このあたりでイノシシとか出てきそうだなぁと思ったけど、大丈夫なんだろうか。

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◆9:40 風越坂
こういう坂の名前をいちいちつけても、覚えられないよ、と思うのは現代人ならではだろうか。

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◆9:42 釜石坂
ちょっと歩いただけで、また新しい坂が登場する。杉並木とのことだけど、花粉症は大丈夫だったんだろうか、江戸時代の人たちは。

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◆9:44 赤石坂
この看板は江戸方からの旅人向けかな。こちらはもう箱根峠は一応越えたことにはなっている(登っているけど)。

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ちょっと下りに差し掛かった。ただ、ここから先、アップダウンはしばらく続く。

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石畳が綺麗に…というより現代風になった。民家もあり、集落になっていた。しばしの下り。もはや頭の中で地図が描けなくなって久しいので、集落がどのあたりにあるのか、さっぱり分からない。

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◆9:53 箱根関所前交差点
予定より早く、箱根宿に到着してしまった。なんか、気づいたら到着していた、という感じであっけなかった。思ったより早いペースで歩いていたらしい。箱根路はバテてゆっくりペースになることを想定していた。
箱根宿で昼食予定だっただけに、さすがに時間をどう潰そうか迷う。

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◆9:54 箱根駅伝ミュージアム
我が母校は…ない! 
関東の大学を卒業していて、箱根駅伝出場校出身の方は、楽しいんだろうなぁ。私は関西の人間だけど、なんだかんだと正月は見ている。なぜだろう?

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さすが箱根、現代風ながらも昔の名残を感じさせるお土産物やさんもある。

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◆9:46 芦ノ湖着
芦ノ湖に到着! 芦ノ湖といえば、海賊船。
バッチリ写真を撮ってしまった。なかなか良い写真だ、と我ながら思う。

富士山はあいにく雲に隠れて見えなくなってしまっていた。いいお天気だし、このあたりでのんびりしようかな。

(その2へ続く)


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