共感性に欠ける人の話を書いていて、自分の問題の可能性に気付く

勤務先の人事の方のことです。
少し悪口のようになってしまいますが、過去の自分を振り返る意味でも気付きがあったことを書きます。

そこへ辿り着くまでに、背景を説明しようと思います。

先月の中頃、旅先である性被害にあいました。
(まだ詳細は書きませんが、不幸中の幸いで身体には触れられなかった、というか触れさせなかったので、より深刻な被害は避けられました。)

体は大丈夫でも心理的にはショックで、数日間は少しおかしくなりました。神経が立ちあまり眠れず、食べ物を美味しいと感じられず、気を抜くと涙が溢れてきてしまうようになりました。

次いで、あの時こうしていれば防げたかもという後悔に似た思い。加害者に対する憤り。悔しさ。ブレインフォグのような状態であまり集中力が続かず、ケアレスミスが増えました。

警察にも相談しましたし、国→地方自治体が運営するワンストップセンターにも相談し、カウンセラーや心理士、心療内科の医師に繋いでくれました。しばらくケアが続きます。
(日常のことや仕事はできていますが、こういった治療は直後の方が良いそうなので、大丈夫に見えても慎重にケアする方が良いそうです。)

こういう状態なのでしばらく在宅勤務にしようと、人事の方(一年前に入社した50代半ばの女性)に、「性被害にあってショック状態なので国の機関に心理面のことを相談中です。しばらく在宅で働きます。捻挫した足もまだ痛いので。」とチャットで伝えました。
返ってきた一言目は、「承知しました。これ、社長(50代男性)に言ってもいいですか!?」
驚きました。
デリケートな問題なので、どう伝えるかによりますと伝えると、「夏バテで会社来れないみたいですよ〜って言おうと思います!」と返事が来ました。
呆れながらも心が疲れていたので、「言う必要があるなら、体調不良とだけ伝えてもらえますか。」と会話を終えました。

何日かすると、「他の皆さんのリアクションが薄いので誘います。例のウォークラリー(丸一日歩くやつ)に参加してくれませんか!?」とチャットが来ました。
(この前、捻挫して足痛いって言ったのに……しかも理由が他の人が来ないからって……)

多分なんですけどこの方、単純に共感性が低いんでしょう。

思い出したのは、私自身の過去です。かつて、人に寄り添うことができませんでした。
私自身が不幸な被害者だと思っていた時分、幸せそうな人が傷付いたり酷い目にあったりしてたのを見て、意識の上では気の毒に思っても、本当は無関心だったり、その時は気付かないフリをしていましたが「苦しんで、私の苦しみが少しでもわかればいい」といった歪んだ復讐心があったような気がします。上手く隠してるつもりで表面上は同情心に厚い真人間みたいな演技をしても、言葉や行動の端々に本当の思いが滲み出ていたんだと思います。

私は当時、孤立しがちでした。寂しいと思う反面、どうしてこんな目にという被害者意識も育っていきました。

今なら、違和感を覚えて離れていった人の気持ちがわかります。
私がその人事の女性に抱いているような気持ちだったかもなと思います。
共感性は群れで生きる人類において重要な性質で、それが欠落しているさまを長期的な危機として感覚で察知するんじゃないかと思います。

それから時間が経ち考えたことは、私の方でも何か彼女に期待していたのでは、と。察して欲しいとか、普通こうするよね、とか。それで現実の彼女の言動が期待に沿うものでなかったから落胆した側面もあったのでは、と。

さらには、自分がこういうしんどい状況だから、彼女に責任の所在をおいて紛らわせたいという部分も少しあるんじゃないかと。

そしてこれは、自省なのか自責なのか。

どれかなのか全てあてはまるのか、まだ分からずにいます。