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ゆったりと心の記録

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正統派?なエッセイを集めました
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ミッションコンプリート!

今日の朝は風がやたらと強かった。母が洗濯物干しに注力しているのを横目に見ながら、遅く起きた私はとりあえずご飯を用意する。冷蔵庫にラップしてあった昨日の夕食の残りと冷ごはんを温めて作ったおにぎりだ。もぐもぐと食べながら手元にあったスマホを手に取った。 思わず口元に手を当てる。今日は母の日であったことをようやく思い出したのだ。いつもなら何かしらのお花のイラストを描いて贈っていたのだが、今年はちょっと前に聞いた時には特にリクエストがなかったためにすっかり忘れてしまっていた。 テ

その花は「今」を教えてくれた

花の命は短い。今、目の前で綺麗に咲いていたとしてもすぐに枯れてしまう。私にはこれまでそんな印象しかなく、花を買ったりすることは何だか少し贅沢な気がしていた。一方、花を好きだという人に対して「素敵だな」と憧れるような気持ちがある。枯れてしまうまでの短い命という名の「今」を楽しむものが花なら、その何倍もの時間を過ごすのが人間と言える。 「今」の積み重ねを続けていくことこそが人生となるのだろう。 少し前から部屋に飾っていた生花が気付くと茶色く変色していた。スプレーバラという種類