微量栄養素(ビタミンC編)

ビタミンCの働き

 体での主な働き

•「コラーゲン」を作り出す。
• 免疫力を強化する。
• コレステロールを下げる
• 抗がん作用
• 肝臓の強化

 免疫強化作用

 免疫には主に2種類あります。先天的な物と後天的な物の2つです。
 ウイルスや雑菌が侵入してくると、鼻腔や気道の粘膜が反応し、咳•くしゃみなどで追い出します。それでもウイルスや雑菌が残り前衛が突破されると、次に白血球の好中球やマクロファージ、NK細胞などが反応し、侵入してきたウイルスや雑菌などを排除します。ここまでが先天的な免疫「自然免疫」です。
 
 さらにこの自然免疫までも突破された場合に、白血球のキラーT細胞やB細胞が反応します。こちらはヘルパーT細胞や記憶細胞の指示を受け、過去に体内に侵入されたウイルスや雑菌のデータを獲得し抗体を作り出し、攻撃します。なので「獲得免疫」と呼ばれます。こちらは1度データを取らなければいけないため、後天的にしかできません。

 これらの免疫細胞を強化してくれるのが「ビタミンC」です。マクロファージなどは「インターフェロン」と呼ばれる物によって増加します。ビタミンCはこのインターフェロンを増やしてくれる作用があるのです。

 コラーゲン合成

 ビタミンCにはコラーゲンを合成してくれる作用があります。しかしビタミンCだけでコラーゲンが出来るわけではなく、材料であるタンパク質が必要になります。
 タンパク質のコラーゲン合成の材料である「プロリン」や「リジン」が水酸化する時にビタミンCが必要になってきます。

 ストレスに強くなる

 ストレスに対抗するホルモンは腎臓の上にくっついている副腎という所で作られます。ビタミンCが不足すると「副腎疲労」が起こり
• 朝起きれなくなる
• 集中力が低下し、何をするにも億劫になる
• 物忘れが激しくなる
• 風邪をひきやすくなる
などの症状が出てきます。
 このような症状が出た場合、サプリなどで積極的にビタミンCを取るようにすると改善されるかもしれません。


 ビタミンカスケード

 ビタミンカスケードとは、三石巌(みついし いわお)さんが提唱した理論で、ビタミンには人それぞれ作用する順番がバラバラであるというものです。別名「滝の理論」とも言われます。
 どういうことかというと、今回あげたビタミンCの作用は全てが同時に作用するわけではなく、人によって作用の強いもの、しにくいものがあります。
 免疫力をあげると言っても、先にコラーゲンの合成や抗ストレスホルモンの合成に使われると、免疫力を強化する作用までビタミンCが残っていません。
 国の基準としては1日におよそ90mgが摂取目安となっていますが、先程の理論では到底全てを補え切れません。最低でも2000mg、多くて10000mgを小分けにして摂るようにしましょう。


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