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稲葉浩志10年ぶり6枚目ソロアルバム『只者』#3

(約1300字)
 会報が来てしまいました。ご本人が曲についてインタビューに答えています。なので答え合わせができる箇所もあるのですが、まずは初志貫徹で第一印象を書くことにします。そのうえで差しさわりのない程度にちらっと答えを書いたり書かなかったり。 

Starchaser

 最初に聞いたとき、「この曲調はU2のあれだ」と思いました。"Where the Streets Have No Name"。イントロのあとの歌い出しからしばらくのテンポと、音の起伏が小さいところが。実際に並べて聴くとそうでもないのですが、何かが始まる前の緊迫感のようなものは共通しています。
 このStarchaserという曲はTCK 東京シティ競馬のCMタイアップで、そう言われてみればレースが始まる前の緊張が感じられます。

 Starchaserという言葉は、複数の辞書を調べても1つの単語としては存在しないようで、どことなく競争馬の名前に思えます。ゲーム名やバラの品種名としてはあるみたいです。2つの単語に分ければ「星を追う者」ですね。 歌詞の中では各コーラスの最後に<僕はまだ星追う者のひとり>と出てきます。
 え、あなた(稲葉さん)こそスターでしょう? とまた思ってしまうのですが、アルバムタイトルのとおり「『只者』です」ということでしょうか。
 タイトルにStarが含まれることから、B’zの最新シングルSTARSを作ったころの別の候補作だったのかなと考えていました。STARSはファンの一人ひとりを星に例えているのですが、稲葉さんがStarchaserだとすると普通の考え方とは逆になります。
 ところがさっき会報のインタビューを読んだところ、この曲を作ったのは昨年のB’zのツアー終了後らしいです。どんな思いで作ったかについての話に、なんだか泣けてきました。というのも、先の稲葉浩志10年ぶり6枚目ソロアルバム『只者』#1に書いたような、ステージと普段の生活との落差に近いものをやはり感じていそうだからです。達成感のあとの脱力感というか。詳しくは書けませんが会報インタビューではさらりとすごいことを言っています。
 
 Bメロではブルーススプリングスティーンを思い出しました。ジャカジャーン♪のあたりです。といっても、遥か昔に聞いたアルバム『Born in the U.S.A.』の中のどれかの曲なんですが。今年はそのリリース40周年なんですね。さらに話がそれますが、彼は稲葉さんと誕生日(月日)が同じではありませんか! 大発見です。

 Starchaserの歌声は、終始つややかです。声の表も裏も自由自在にあやつり出し切っているようです。

 歌詞の<ガガガッと大地を蹴って> <バババッと砂舞いあげて>のところが可愛くて好きです。競馬場での光景が目に浮かびますし。行ったことはありませんが。
 
 終盤の2音を行き来するところはレディオヘッドの何かの曲みたいと思ったけど、どれだろう……

 やはり今日も1曲しか書けませんでした。短く複数の曲を一気にまとめるはずが、実はいろいろ考えていて省略できませんでした。

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