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私らしい一歩を踏み出したい


子育てと仕事の両立なんて私にはもう無理だ。



そう思ってしまうくらい、この1ヶ月は苦しかった。



4月、我が家は今までにないピンチを迎えていた。
保育園からこども園への転園という環境の変化で、子どもも親も疲れ果てていた。
今までと違う場所に、初めての先生やお友達。
2年間通った保育園には毎日ニコニコで通っていた娘も毎朝大号泣。
親の方も新しい園の雰囲気や文化に慣れず戸惑い、送迎もなんだか緊張していた。
娘は日中我慢しているせいか、朝も夜も甘えん坊モード炸裂。
少し離れようものなら抱っこをせがまれ家事が進まず、夫に娘の相手をお任せしようと思っても「ママがいい」とまた大号泣。
一度泣き出すと手がつけられない。




環境の変化だし、仕方ない仕方ない。
娘の性格上、新しい場所にすぐ慣れるタイプではないので最初は荒れるだろうとはある程度覚悟していた。
それでも慣れればきっと新しいところでもやっていける。
最初はしっかり親がケアしてあげれば乗り越えられるだろう。



そう思っていたのだけれども、見立てが甘かった。
子どものケアをするはずなのに、親まで余裕がなくなってしまうということは想定外だった。
(いや、ある程度は覚悟していたつもりなんだけど想定以上だった。)




とにかく甘えたい娘と、やるべきことが進まず焦る親。
無意識に言葉が強くなり、また娘を泣かせてしまう。
イライラしては自己嫌悪で悲しくなり、通勤途中に何度も涙をこらえた。



「ママ怒らないで」と泣いたり、寝言で「ごめんね、ごめんなさい」と言う娘の姿に私の心はぽっきり折れてしまった。



なんとかギリギリで保ってきたバランスが一気に崩れてしまった感覚で、どうすればいいのかわからなくなった。



働くことは好きで、母としての自分だけではなく、社会人としての自分も持ち続けたい。
そう思って仕事をしていたけれど、仕事も中途半端だし、家庭も中途半端。


潮時かなぁ。一旦仕事辞めようかな。
同じくらいの子どもがいる同僚も、みんななんとか頑張っているのに、私は頑張りきれなかったな。



退職しますと上司にどうやって伝えようかと思っていた頃、あるバナーが目に入った。



「踏み出そう、わたしたちらしく」



私が受講している女性向けキャリアスクールSHElikesの年に一度のイベント、SHE AWARDSのお知らせだった。


昨年は受講を始めたばかりでオンラインで視聴したが、登壇されていた皆さんがあまりに輝かしすぎて、遠い存在のように感じた。
今年もまた、自己肯定感が下がっているタイミングだったので、参加しようかどうしようか悩んだ。


今の私が見てもなぁ、何もできてないし、なんなら仕事辞めようとしてるし。
努力されてきた皆さんを見て、余計に落ち込むかもしれない。
お知らせだけ見て、オンライン視聴の申込はせず、その日はそのままページを閉じた。



それでも後日、オンライン参加に申し込んだのは、「私もこの状況を変えるために踏み出したい」そんな気持ちがまだあったからだと思う。



当日リアルタイム視聴はできなかったけれど、後日アーカイブ視聴をした。



結論、見てよかった。



登壇してプレゼンをしている皆さんに勇気をもらったのもそうだけど、社長のえりさんの言葉だけでも見てよかったと思った。


「SHEの中では「私なんて」は禁止です」

その言葉にはっとした。
そうだ。ここにいる人たちは、理想を持つことを否定する人なんか誰もいない。
みんな自分が叶えたい未来に向かって努力している。
そんな人達と一緒に、私も頑張りたい。
そう思ってSHEへの入会を決めたはず。




このピンチはきっと、今の自分を問い直すきっかけなんだろうと思う。
そう考えると、モヤモヤ落ち込んでいた気持ちが少し晴れていく感じがした。



変わるための努力は大切だ。
でも、それで家族を犠牲にしたり、心も身体も負担をかけてしまっては元も子もない。



まずは優先順位をつけて整理してみよう。
やりたいことのために、勇気を出してやめることも出てくるかもしれない。
でもそれは必要な覚悟なのかも。
もう一度、私らしい小さな一歩を踏み出すために。

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