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楫枕 地歌 歌詞単語分解 パート3

楫枕 地歌 歌詞単語分解の第3部です。
最後のパートの歌詞はこちらになります。

差(さ)して 行衛(ゆくえ)の 遠くとも
遂に寄るべは  岸の上の  松の根
堅き契りをば  せめて頼まん 
頼むは君に 心ゆるして 君が手に
繋(つなぎ)ぎ止めてよ 千代萬代(ちよよろずよ)も 

単語
● 差して… 目指す、向かって進む

● 行衛(ゆくえ)… 1.ゆくべき方向 2.今後のなりゆき
3.むかって行く先 4.将来、前途 5.行った方向、行った先

● 遂に… しまいに、最後に

● 寄るべ… 身を寄せる所、頼りとする所、頼みとする配偶者

● 松の根… (「松が根」の検索結果より)
枕詞、同音の繰り返しから「待つ」に、松の根が長くのびることから「絶ゆることなく」にかかる

● 堅き… 堅い

● 契り… 約束(男女の間の恋の約束もいう)、前世からの約束、
 宿縁、因縁

● せめて… 痛切に、切実に。しいて、無理に。よくよく、せめて〜だけでも。

● 頼まん… 頼りにする、頼る。あてにする、期待する。

● 君… あなた。親愛の意を表す。
(「好色一代男」では遊女の意でつかわれている)
万葉集では、君は女性が愛する男性を呼ぶもの。
その逆では妹、我妹、我妹子。

● 心ゆるし… 1.心の緊張をゆるめて人にうちとける。特に、愛情を受け入れる。2.心の緊張をゆるめて必要な注意を怠る、気を許す、油断する。

●繋(つな)ぎ… 1.結び止めて離れないようにする、つなぐ。2.絶えないようにたもつ。

●千代萬代(ちよよろずよ)… 千年、万年、非常に長い間、永遠。

〈訳してみたもの〉

向かって進む先に、
たとえ遠くであったとしても
しまいには、岸に上がって身を寄せる
そのことを長く長く待ち望んでいる
心と心を結ぶ、堅い約束を痛いほど望んでいる
切実に求めているこの私の愛情を受け入れて
あなたの手にしっかりつなぎとめてほしい
永遠に

〈感想〉
エンディングのストレートな思いには感動を覚えました。
宇宙戦艦ヤマトかキャプテンハーロックの宇宙航行シーンが
私の胸に浮かびました。

おつかれ様でした。

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