レジ係に🔰さんがいたら並びたくなる

人にはそれぞれ得意なことと苦手なことがありますね。

得意なことは自分では分かりにくいといいます。ある人が苦もなく普通にできることが、それが苦手な人から見るとものすごい才能に思えるくらい、本当に苦の意識がないからです。

私も苦手なことならすぐに５つ６つはすらすら言えます。いや、もっと平気で出てきそうです。
では得意なことは？

自信を持ってこれが得意なんて言えるものはなかったのですが、家族や生徒さんたち、いろんな人から言われて、ああそうかもなぁ、と思うようになりました。

私の得意はどうも「見守りながら待つ」ことのようです。

私が普段よく買い物に行くスーパーマーケットは、たいがいレジ係の方が４～６人働いています。
私の仕事は遅い日でも17時には終わり、それからゆっくり買い物に出て、ゆっくり帰ればいい。
夫もリタイアしてゆっくりしているので、私は仕事帰りにダッシュで買い物をして家路を急ぐお母さんたちのように一人でも早く進みそうなレジを見分ける必要もなく、その時の気まぐれでレジに並んでいます。

どこのお店でもたまに🔰を胸に付けているレジ係さんがいます。
またはそのレーンの目立つ場所に貼ってある場合もありますね。
そんなとき私はそこに並びます。

たまに初心者と思えないくらいに手際よくさばいていく方もいますが、たいがいはこちらにも緊張が伝わるほど精一杯。
なにかミスをして訂正の仕方がわからず隣のベテランさんを呼ぶケースにもたまに遭遇します。

「すみません(>o<")」
「大丈夫ですよ、急ぎませんからね。」

今はマスクで穏やかな気持ちが伝わるかわかりませんが、なるべく伝わるようにニコニコしています。

みんな初めは大変。落ち着いてやればきっとできるのに、ミスをすると余計に焦ってしまいますよね。
そこでお客さんがイライラしたらますますしんどいでしょう。

私にはレジの仕事などとてもできません。
いろんなことに気を配りながら、速さと正確さ、臨機応変な対応を要求されます。
そもそも折り紙付きの機械オンチで、操作を覚えるのが至難の技です。
レジのお仕事をされている方を、本当に尊敬します。

時間に余裕があるからできることだ、といわれるかもしれませんが、そんな🔰さんの現場を見守り、心の中で応援することが好きです。

接客業の娘が新米の頃、温かいお客さんにどれだけ助けられたかよく話していました。
イライラされたり舌打ちされたりすることもあるのだそうです。

もし、この私の得意がお役にたつのであれば、喜んでこれからも🔰さんのレジに並ぼうと思います。

仕事でも

「よくイヤになりませんねぇ。自分ならこんな覚えの悪い生徒イライラしちゃいますよ。」

「本当に気が長い先生で助かりますよ。」

なんてよくご本人たちから言われます。
イライラなんて不思議としないんですねぇ。

イヤになるどころか、チャレンジしているみなさんはキラキラしていて見ていると幸せな気分になります。

どうしたら壁を乗り越えていただけるか、アイデアをひねり出すのも嫌いではありません。

誰かの苦手は他の誰かの得意、
誰かの得意は他の誰かの苦手なんですよね。そうやってみんな得意を提供しあって、世の中回っていけばいいのになと思います。