Key作品の楽曲が9月16日より音楽ストリーミングサービスに順次登場だって
Keyという美少女ゲームのメーカーの作品の音楽が、各種配信サービスで展開されるという話。やったね。
今回はまず「Kanon」「Summer Pocket」「リトルバスターズ!」などが多いようだ。
これはKanonのPC版の初回限定盤についてきたアレンジサントラCD「anemoscope」である。これが配信されたのは本当に嬉しい。いや持ってるけどもさ。
I've Soundを一気にメジャーに引っ張り上げた「Last regrets」「風の辿り着く場所」がまず入っているのが素晴らしい。もちろんフルコーラスだよ。これがなかったら、のちの美少女ゲームのオープニング曲などへの影響がすごいだろうね。それまでSC-88くらいで素人に毛が生えたようなくらいが作ってたような音楽が、一気に専門的なプロ集団がついてきた感じ。言い過ぎか。でもそれぐらいクオリティが上がった感はあったよね。
このサントラでは特に「凍土高原」が好きだ。実家に帰省しているとき、夜の大雪の田んぼでこのサントラを聞いていた時のシンクロ感と言ったらなかった。原曲のカーンとしたピアノとはまた違うしっとりアレンジが良かった。
Kanonは物語も素晴らしく良かったんだけど、音楽がとても良かったよね。物語を引き立ててたし、音楽自体の主張もほどほどで、耳に残るものが多かった。the fox and the grapesとかは代表だね。
僕はKanonは本当に熱中した。二次創作SSなんかも読み漁ったし、DTMで耳コピーしたりアレンジしたりなんでもやっていた。あまりにインパクトが強くて、その週末に遊びに行く予定の友人に事前に送りつけてプレイさせた。その友人も見事にKanonに、ひいてはエロゲーにはまり込み、最終的には大学を中退してしまった。悪いことをした。でも、Kanonがなかったら、2次創作なんてやってなかった。それで知り合った人もいるし、今につながっているのだ。本当に、Kanonがなかったら今の僕はない。それが良いことなのかどうかはわからないけれども。
geocitiesやInfoseekといった個人ホームページWebサービスがなくなって、その頃のみんなの創作物に触れることはもうできない。niftyやocnもサービス終了しているところが多い。ぷららはまだあるかな……。インターネットに公開されているからといって、永続的なものではないのだ。
一方で、Summer Pocketやリトルバスターズ!についてはあまり良く知らない。その頃にはエロゲー業界から離れていた。2000年代のエロゲー業界は本当に栄えていた。これはいつか語りたいことだが、オタク文化の最先端がエロゲーだったのだ。嘘のような話だが、これは本当のことだ。
Kanonの次はきっとAIRが配信されるだろう。Ornithopterというアレンジサントラが、初回特典として封入されていた。あれも良かったなあ。配信が楽しみである。