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夏の自由研究 RINИEのジャンル名について考える

オタク「RINИEのジャンル名ってギャラクシーなんとかとかなんたらデュオとかじゃないんですかね?」

公式「SYMPHONIC SAVIORです」

フゥン……シンフォニックセイバーね……。

シンフォニックセイバー!?!?!?!?!?!?!?!?!


怖。

というわけで今日はRINИEのジャンル名、SYMPHONIC SAVIORについていろいろ考えていきたいと思います。

なお、この記事は考察と呼ぶにはオタクの妄言や主観が入りすぎているため、拗らせオタク夏の自由研究ぐらいのノリでサクッとふわっと軽くお読みいただければと思います。

◆ジャンル名について

beatmania IIDXおよびポップンミュージックの楽曲には、曲名とは別に「ジャンル名」がついている。
特にポップンはジャンル名の比重がビートマニアツーディーエックスよりも大きいところが特徴のひとつで、2014年稼働のシリーズ22作目「ラピストリア」でジャンル名が廃止となるまでは、曲名ではなくジャンル名表記の選曲画面が当たり前だった。プレイヤーも曲名ではなくジャンル名で呼ぶことがほとんどだ。
そのため、ラピストリア以前から遊んでいるポップンプレイヤーは曲名で表記されると「これなんの曲だっけェ……??」となってしまうことが多い。KACの課題曲とかマジでわからんときある。
また最近だと、チュウニズムにポップン15の大人気楽曲「ニエンテ/neu」が移植された際にあまりにもポップンプレイヤー・BEMANIプレイヤーがニエンテニエンテ言うもんだから「neuってニエンテって読むんですか!?」というツイート(今はポストと言うんですかね。おのれイーロン)が散見されるということもあった。

ジャンル名は正直あってもなくてもゲームそのものには特に大きな影響のない、所謂フレーバーテキストのようなものだ。だが、その楽曲の世界を広げてくれる多種多様・個性的なジャンル名の数々をポップンプレイヤーたちは愛している。
「クラシック」「エンカ」といったポピュラーな音楽ジャンル名はもちろん、「シューゲイザー」「ニューミュージック」「サイケデリックトランス」など一般的には馴染みの薄い音楽ジャンル名も取り揃えている。また、「メガネロック」「理系ポップ」「ウチュウリョコウ」「クリエイター」などポップンならではのジャンル名がついている楽曲も多数。「近代絶頂音楽」「熱湯泡テクノ」「前方後円ビーツ」「野球のことがよくわかる」など、思わず「何それは!?」となってしまうインパクトのあるジャンル名も良い。「ハッピーハードコア」が6曲もあるというのもご愛嬌。
私は20ファンタジアからポップンを始めた界隈ではそこまで古参とも言えないプレイヤーだが、好きなジャンル名を挙げ始めると正直キリがない。やはりジャンル名には思い入れがあるし、ラピストリアで廃止されたときは悲しかった。
そして、ラピストリアで登場したキャラクター、イオ・ロアにいきなりめちゃくちゃにハマりめちゃくちゃに拗らせてから、「RINИEのジャンル名知りたかったなぁ」と思い続けてきた。「RINИEにジャンル名ついてほしいからビートマニアツーディーエックスに移植されてほしい」とずっと半分冗談のつもりで言っていた。

叶いました。

2022年11月より開催されていた多機種連動イベント「いちかのごちゃまぜMix UP!」でbeatmania ⅡDXに移植され、ジャンル名がついたのだ。そう、我々は今、RINИEにジャンル名がついた世界で生きている――。

ジャンル名がついているとはいえ曲名表記が当たり前のビートマニアツーディーエックスでは、あまり意識してジャンル名を見る機会も少ないかもしれない。
しかし前述の通りジャンル名表記に馴染み深いポップンミュージックプレイヤーにとっては、ポップン初出のジャンル名がついていない曲にジャンル名がつくというのは事件も事件、大事件である。
いやこれは私が拗らせキャラオタクだから世紀の大事件だと思っているだけかもしれません。まぁとにかくオタクにとって、曲の情報がひとつ増えるというだけでも物凄い事件だ。RINИEのジャンル名だけで数年は生きていける気がする。シンフォニックセイバーをつまみながらコーヒー飲むし、シンフォニックセイバーをおかずに白いご飯を食べるぜ。

◆SYMPHONIC SAVIORについて考える

さて、RINИEのジャンル名SYMPHONIC SAVIORだが、正直「何それは?」と思う方も多いのではないだろうか。
イオ・ロア拗らせ歴8年の私も初めて見たときはかなり驚いたし、冒頭のように恐怖さえ覚えた。公式に対して失礼な物言いで恐縮ですが、キャラクター・アーティストなどRINИEという楽曲を取り巻くあらゆる文脈を把握していないとまず出てこないジャンル名じゃないですかこれ……?どなたがお決めになったものかはわかりませんが、このジャンル名を考えた方のボーナスが500000000000000000000000倍になりますように……。

話を戻すが、このSYMPHONIC SAVIORというジャンル名、ビートマニアツーディーエックスのジャンル名ではそこそこ異色だと思う。
ビートマニアツーディーエックスのジャンル名は実在する音楽ジャンル名が付けられているものが多い。時折造語であったり「何それは?」というものもあるが、基本的にはその楽曲の特徴を捉えたジャンル名となっている印象だ。「ドタバタ☆夏休み」とか……。
SYMPHONIC SAVIORはなんかこう、「その曲の特徴を捉えた」というよりは「曲の概念」を言い表したジャンル名っぽいなと思う。ある意味ポップンミュージック的なジャンル名と言えるかもしれない。ジャンル名というよりこれ単体で曲名っぽさすらある。SYMPHONIC SAVIOR、マジでかっこいい……。

SYMPHONIC SAVIOR、直訳すると「交響の救世主」だろうか。英語カスなので間違ってたらそっと教えてください。
RINИEはPONとAkhutaによるユニット「GeMiNioИ」の楽曲で二人のデュエットソングとなっている。ポップンにおける担当キャラクターは「歌の力で星の運命を左右する」という設定を持つ二人組の天使、イオ・ロアだ。
SYMPHONIC、交響、調和――これはGeMiNioИおよびイオ・ロア、「二人の歌」のことと捉えて差し支えないだろう。
PONさん曰くGeMiNioИ(ジェミニオン)は「二人の手下」という意味だそうなので、ここでの「SYMPHONIC」も「二人の、二つの」的なニュアンスかもしれない。

ではSYMPHONIC SAVIORの「SAVIOR」の部分、ここは何なのか。
オタクは正直これって……イオ・ロアのことじゃん!?と思った。
イオ・ロアはポップン世界の神・MZDに仕える二人組の天使で、何やら天からの命を遂行するために銀河を飛び回っているらしい。歌詞やアニメ、「破壊の双天使」という二つ名的なものから察するに、彼らの使命はおそらく星を壊すこと。
「星を壊す」というとなんだかヴィラン的な、あまり良くないイメージを抱くかもしれないが、イオ・ロアがもたらす破壊は決して悪いものではなく、創世のための破壊なのではないかと思う。
彼らの二曲目の担当曲「K∀MUY」には、「星屑になるあなたを抱き締めて」「崩れていく世界に 花を手向けよう」といった歌詞がある。またRINИEにも「アンドロメダが照らす祈り 広く 熱く 重なっていく」「無限の愛を歌にのせた」とあるように、彼らの破壊は無限の愛をのせた祈りの歌によってもたらされるのだ。慈愛と矜持を胸に戦うイオ・ロア、好きだ……何と戦っているのかは知らんが……。

星の原料となる星間雲には、すでに死んでしまった星たちが最期の超新星爆発の時に放出した、炭素や窒素、酸素などが含まれています。私たちの体や地球をつくっているこれらの元素は、宇宙が生まれたときにはなかったもので、星の中心部で核融合反応によって作られたものなのです。星は死んで星間雲にかえり、また次の世代の星を生み出します。私たちもその中から生まれた宇宙のこどもなのです。

国立科学博物館 宇宙の質問箱「Ⅵ.星はどのようにして生まれるのですか?」
https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/stars/stars06.html

星は、死んでしまった星が放出した元素をもとにまたうまれてくる。これって輪廻じゃんね。引用元のサイトにも「星の輪廻」って書いてる。
イオ・ロアは何かしらの訳ありで輪廻から外れた星々を破壊することで救う天使、なのかもしれない。※オタクが勝手に考えて勝手に言ってるだけのことなのでフゥンて思ってください。

さらにポップンカードにはキャラクターの特徴を表すアイコンがついているのだが、イオ・ロアは惑星とV字のアイコンだ。

惑星:地球以外の星を出身とする
V字:ヒーロー、正義の味方

asagaolabo @ ポップン百科大事典 ノーマルカード
https://w.atwiki.jp/asagaolabo/pages/197.html

𝑺𝒀𝑴𝑷𝑯𝑶𝑵𝑰𝑪 𝑺𝑨𝑽𝑰𝑶𝑹……。


このようにSYMPHONIC SAVIORにはRINИEという楽曲だけではなく、アーティストやキャラクターなど楽曲を取り巻くさまざまな文脈もごちゃまぜになって生まれたものなのではないかと思う。でもこれ全部マジでオタクが勝手に言ってるだけの話なので、本当のところはわかりません。

◆まとめ

これはまったく根拠のない「なんとなく」の話だが、もしラピストリアの時にRINИEにジャンル名がついていたとしたら、「シンフォニックセイバー」にはならなかったのではないだろうか。いやでもポップン筐体でシンフォニックセイバー見たことある気がするな……(存在しない記憶)
当時は私がイオ・ロアのことを何も知らなさすぎただけで、彼らはずっと交響の救世主だったのだろう。これからもお身体に気を付けて二人で頑張ってください。

ここからはおまけの話です。
シンフォニックセイバーについて考えるために、ビートマニアツーディーエックスに移植されたラピストリア以降初出のポップン曲(連動系は除く)を張り切ってスプレッドシートにまとめようとしたら、思っていたよりも全然少なくて本当にびっくりした。

もし抜けがあったら教えていただけると助かります。

こうして見てもやっぱりSYMPHONIC SAVIORは異色……だけどRealize Mazeのジャンル名「SOLITUDE」もかなり気になる。意味は「孤独」だが、歌詞で「もう孤独じゃない」って言ってるのに……??あとこないだ遊んだらBGAがRINИEと一緒の汎用のやつでエ!?となった。鈴花ちゃん担当曲で華やかなイメージがあるので、かっこいい系のBGAお出しされるとびっくりしちゃう。
ビートマニアツーディーエックス、おもしれぇゲーム……。今後ともたくさんポップン曲移植していただけるとポップンオタクはうれしく思います。


アルティメットモバイルのスコワビューワーだとRINNE/GeMiNioNになっていてかわいい。