よめしま

30歳OLの、美学のようなもの。

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30歳OLの、美学のようなもの。

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これまでに読んだ本(自己紹介を兼ねたもくじ)

本のはなしをたまにします。毎月読んだ本のまとめと、テーマを決めてたくさん借りたくなる実用書のことなど。リンクから記事に飛べるようにしました。 2021年 【11月】 11月の読書:短歌など4冊 【10月】 10月の読書:人生のノウハウと短歌の本、10冊 【9月】 9月の読書:これまでとこれからの文学3冊 【8月】 8月の読書:海外文学に回帰する5冊 【7月】 7月の読書:向き合いたいこと、4冊 【6月】 6月の読書:少しずつ、読みたいものに向かってい

    • その後、心拍確認までのこと

      7月26日、産婦人科で胎嚢を確認したときはまだ元気で、病院近くにある大きな図書館に寄って利用カードをつくったりしていたなあ(遠い目)。 明確に体調を崩し出したのは、ちょうど6週に入った8月の初め。出勤しても座っているだけでふらふらで、これは無理だと午後休をとってから、一気に食べられなくなってきた。 夜ごはんを抜いてとりあえず寝たい、そんな日々を過ごせば当然に体重が落ちて、貧血になるほうがつらいと反省。元々実家で過ごす日程だったこともあり、搬送されるように帰るものの、どうやら

      • どうやら妊娠したらしい

        下半身が重だるく、暑がりの夫が引くほどに暑がって、夜は毎日のようにトイレに起きる。いつもだったら予定日から3日が最大の遅れだけれど、その日にも基礎体温が下がらず、胸が物理的に痛くて仕方がない。 諦めて覚悟を決めるような、確信めいたような思いがあって、いつもだったら迷わずに使う鎮痛剤を我慢した。 これまでに2回、妊娠検査薬を使ったことがある。 どちらとも少しだけ遅れていたけれど、結局その日か 次の日のうちにいつもの生理がきた。 清々しいほどに真っ白な結果しか見たことがないぶん

        • 妊活、のようなもの

          入籍して1年後の去年11月から、排卵検査薬を使っている。 元々とても瘦せ型で、生理は規則正しくきていたけれど、そもそもきちんと排卵しているのかどうか不安だった。陽性になってそれはほっとしたのもつかの間、結果は徐々に色濃く出て、そして陰性に戻っていく。自分の身体の内側で起こっている出来事を、波を眺めるような気持ちで観察していた。 排卵があって、その14日後に生理がある。医学的な説明が体感に変わることを毎回新鮮に思いつつ、4周期経った今も、私は妊娠していない。 30歳。焦っ

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        これまでに読んだ本(自己紹介を兼ねたもくじ)

          キャンセル料と引き換えにしたもの

          行こうとしていた旅行をやめる決意をして、航空券20万円が無駄になった。 変更・取り消しできない予約を取るときにはその旨を共有しようね、 職場もライフステージも違う30代なのだから、自分の環境を基準とせずにお互いに配慮しようねという気持ち、 そして何より、30年間生きてきて、たいして得意でなかった飛行機や長期旅行を突然克服できると、一瞬でも思ってOKを出してしまった己を省みる思いでいっぱいになりつつ、 本当に実感したのは、健康と家族が今後、私が一番大切にしたいものだということ

          キャンセル料と引き換えにしたもの

          2023年、胸を張って30歳になる

          プロポーズに結婚指輪、お互いの実家への挨拶、顔合わせ、入籍を経た2022年。引越しと結婚式、新婚旅行を控えた2023年。2年越しで「婚」を今年の漢字にすでに掲げたいけれど、もう少し、この1年どうありたいかについて考えてみる。 結婚して2ヶ月、未だに実感は乏しいけれど、「29歳既婚OL」の響きは意外にもしっくりきてしまって、1つ2つ年下の独身の男の子がずっと若く思えて仕方がない。勝手に自分で制限をかける必要はないと思いつつも、相応の大人になりたい、ということが今年の一番の目標

          2023年、胸を張って30歳になる

          遠距離恋愛とお別れを経て、結婚したはなし

          お別れが辛すぎて始めたnoteがここにつながるとは思っていなかったけれど、遠距離でお付き合いしていた人と元に戻って1年後、結婚しました。 婚約したあとのほうがずっとけんかが増えたこと、 一度お別れした原因に何度も立ち返ってしまうこと、 いわゆるマリッジブルーのようになってしまって、今後への激しい不安と、 別の男性がもしかするといるんじゃないかという慢心、 生まれたときの姓を失ってしまうことの寂しさにだって、正直前日も涙が出てしまったけれど、 どうして今、ぴかぴかの結婚指輪

          遠距離恋愛とお別れを経て、結婚したはなし

          7月の読書:美容集中月間の12冊

          様々なイベントが立て続いて、2月~5月はまったく本を読まなかったのでした。最近、図書館に行くことがまた楽しくなってきてうれしい。 美容関連や自己啓発本は、そういう気持ちになったときにまとめてがっと読みがち。賛否あれど、気になるものを読みたいときに読めばいいと思う。 そんな7月でした。ただ、タイトルが並ぶと圧はすごい。 ①長井かおり『世界一わかりやすいメイクの教科書』6月に振袖を着る機会があり、着付けと併せてメイクも髪型も美容室にお願いした。プロの力はさすがのもので、肌が

          7月の読書:美容集中月間の12冊

          結婚は何もかもを解決する手段ではなかった、という当たり前のこと

          2021年6月、多忙で理不尽な評価を受けた頃の1年後、同じ職場でわたしは暇を持て余している。 異動後の担当は気を遣ってくれる人柄の良い方々で、その反面、こちらにはあまり指示を出してこない。何でも自分でこなしてしまうのか、あるいはそもそもの案件数が少ないのか。メールやかかってくる電話の数も含めて、とにかくすべての作業量が激減した。「月の残業時間3時間台」を謳う弊所の一角はここだったらしい。(もう限界な頃はひとりで30時間近く残業していた…漏れなく忙しい方々の担当だった。)

          結婚は何もかもを解決する手段ではなかった、という当たり前のこと

          1月の読書:年始めの4冊

          図書館で、電子書籍で。ゆるゆると読書始め。 ①小川公代『ケアの倫理とエンパワメント』自立主義の蔓延を指摘し、ケアはその欠如の表れではなく、必要不可欠なものであると書いた著者の新聞のコラムが面白かったので。より深くを知りたくてこの本を読んだものの、考えの根拠となった文学作品自体を分析する色が強いように感じた。「ケア」そのものをもっと掘り下げたものが読みたかったかも。時代の流れのなかで今一度立ち止まるような視点には共感する。 ②サトウハチロー『ありがとう』https://ww

          1月の読書:年始めの4冊

          2022年、自分に恥じない日々を尽くす

          「心を正しくすれば世に出 幸せを得る 悪心あれば事成らず ただ神仏に念じ 自分に恥じない日々を尽せば 前途は明るい」 午前中に引いたおみくじに背中を押されるような安心感を感じて、強く扱えば破れてしまいそうな質感の紙をもう一度折り畳み、財布に入れて持ち帰ってきた。 2021年末、クリスマスを過ぎたあたりから何マスも人生ゲームを進めたような日々に追いつけていない。何もなければ、あるいは何かあったとしても、今年結婚するかもしれない。思ったよりもずっと迅速に深く相手が覚悟を決め

          2022年、自分に恥じない日々を尽くす

          2021年の読書:58冊から選ぶ10冊

          2021年に読んだ本は58冊でした。一昨年は128冊(!)だったので、冊数にして半分以下。わたしにとっての本は寂しさを埋めるための手段だということ、去年は寂しくなかったこと、がよくよくわかる結果。特に印象に残った10冊をピックアップしました。 ①児玉実英ほか『二〇世紀女性文学を学ぶ人のために』「20世紀の女性作家」というカテゴリ、今まで好きだった作家たちに理由がついた気持ち。この本で紹介されているすべてを読んでも8割くらい好みだと思う。少しでも文学に関心がある人にはブックガ

          2021年の読書:58冊から選ぶ10冊

          11月の読書:短歌など4冊

          お弁当と短歌、編み物。最近の3大テーマ。編み物の本もたくさん借りているけれど、実用書なので割愛しています。 ①ツレヅレハナコ『ツレヅレハナコのじぶん弁当』お弁当本の中でも気に入ったので読書記録として含める。「適度に力を抜いてそれでも見映え良く」のヒントが散りばめられていてすぐに取り入れられそう。ししゃもを大活躍させているところに惹かれて、次の日さっそく試してみた。 ②東直子・穂村弘『短歌遠足帖』東直子さん、穂村弘さんと行く短歌の遠足。なんて楽しそうな響き!短歌はどこまでも

          11月の読書:短歌など4冊

          10月の読書:人生のノウハウと短歌の本、10冊

          短歌にはまっています。たくさん歌集を読んだ10月の読書録。誕生月でした。 ①ウェブスター『あしながおじさん』大人になってから読み返してみて、こういう大学生活を送りたかったという感想。いつの間にか男の人のあしらい方を覚え、どの科目にも楽勝で合格して、みるみるうちに自立した女性になっていくジュディが爽快。目の前のものを素直に吸収して楽しんでいく彼女だからこそ為し得たことだと感嘆する。続編も少しだけ読んだものの、やはりこちらのほうが好み。 ②本田健『30代にしておきたい17のこ

          10月の読書:人生のノウハウと短歌の本、10冊

          9月の読書:これまでとこれからの文学3冊

          ご無沙汰だった読書記録のつづき。海外文学はやはり好きで、たまに猛烈にタイプな作家と遭遇する。 ①ジュンパ・ラヒリ『わたしのいるところ』孤独の受容と表現において、海外の女性作家が卓越しているように思えるのはどうしてなのだろう。当時の自分よりうんと大人びて見える年下の女の子、そうなれなかった自分。家族でありながら、だからこそ受け入れ合えない母親と娘。あえて描き出す「独り」に向き合いはっとする。しんと静かな空気の中に佇む思慮深さがとても心地よい。 ②島口大樹『鳥がぼくらは祈り、

          9月の読書:これまでとこれからの文学3冊

          28歳OLの、転職して2年後のこと

          少しずつのずれが重なって、前職を退職してから今の職場に着任するまでに1週間の空白があった。多くの社会人が働いている平日、そのとき帰省していた彼が相手をしてくれて、一緒に美術館に行った。「無職でしょ」とからかいながら、洋食屋さんでオムライスをごちそうしてくれたことがうれしかった。トマトソースは最後に自分でかけるスタイルで、チキンライスの上で剥き出しになっている薄焼き卵が妙に心もとなく見えた。 あれから2年。キャリアの道ははっきりと途絶え、上司はもちろん、同僚のフォローをしなが

          28歳OLの、転職して2年後のこと