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飲み屋に恋する男のはなし

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酒抜きで語れぬ私の人生、そのほんの一部をお聞きください、、
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#ゼネコン

恋のおわりは

今日から私が以前、恋の病に取り憑かれたように始めた『立ち飲み屋』の話を綴りたく思います。 多くのお客さまに足を運んでいただきました。 多くの友人も日本中から集まってきてくれました。 やんごとなき事情で再び方向転換をするまでの一年半の時間をともに過ごしていただいた皆さんとのお付き合いの話が中心となります。 今日は簡単に店の周囲の雰囲気をご理解いただければと思います。 私は大阪の人間ではありません。大阪は人に優しい街だと思います。 その中でもこの『阿倍野』って街が、素敵に優しい

エンドウ豆でおもいだす

三十年間サラリーマンを続け、つくづく向いていない仕事だと思い辞めさせてもらい五年の時間が過ぎる。 三十年という時間はあまりに長く、辞める選択を出来ない自分の勇気の無さに嫌気をさしながらも、生きていくため、次々と迫り来る家族の看病と介護のため、辞めるチャンスを失ってしまった。 そんなサラリーマン時代ではあったが、ゼネコンの営業には定石が無く、普通に生きていたら知ることの無い世界をのぞかせてもくれて面白かった。 辛く厳しい世界であったが、金を稼ぐのに辛く厳しいのは当たり前、そう

酒を片手に考えた

ゼネコンの営業マンだった私は毎朝『日経新聞』を片手に満員電車に飛び乗って会社に向かう生活を送っていた。 普通のサラリーマンを辞めた今も日経が気になる、一年ほど前から電子版に変えたが、、 3月11日で東日本大震災から10年を迎える、日経がこれまで行われてきたインフラ整備の検証のような記事を書いていた。 これまで37兆円が投じられ、被災の中心となった岩手、宮城、福島三県での県内総生産は全国平均より高くなった。 まだ原発の大きな問題が残っているものの、インフラ的にはかなりの