失くして得たもの。

1月 16歳の冬 人肌恋しい季節に
大好きな友達も大好きな恋人も失った。

『ごめん。先輩のこと好きになっちゃった。』

電話越しに泣いてる大好きな友達。
大好きな友達が好きになったのはわたしの恋人でした。

『いいよ。〇〇は悪くないよ。あいつがちょっかいかけたんでしょ』

泣いてるのがバレないように、震える声を隠して「気にしてないよ」って明るく返答した。

高校入学してずっと隣にいたから、
友達がいい子なこと。優しい子なこと。ちゃんと知ってるから分かってるから。
これからも友達で居続けたくて強がった。
優しいフリをした。

次の日いつも通りを意識して、クラスに入るとわたしを見て大好きな友達が泣き崩れた。

なにも知らないクラスメイトは友達に「大丈夫?」「なんかあった?」「話聞くよ」って駆け寄った。

私が悪者みたい 

そう思った瞬間、わたしの中で何かが壊れた。
プツッと何かが切れた。

「なんであんたが泣くの?私の幸せ奪って自分と私、2人分の幸せ持ってるのに。なんで、なんであんたが。心配されるの?泣きたいのはこっちだよ。」

まわりの視線なんてどうでもよくて、感情のまま怒鳴ってた。
(あーやってしまった。今まで通りで居たかったのに。友達のこと大好きなのに泣かせちゃった。)
私は教室を飛び出してトイレで声をあげて泣いた。


その日からご飯も喉を通らなくて、夜も眠れなくて
1週間後、私は学校で倒れた。


次に意識が戻ったのは病院で栄養失調だった。


意識が戻って1番に友達の顔が浮かんだ。
(もう前みたいに一緒に笑えないのかな。)
自分が壊れてでも大切な友達だった。
また涙が溢れてきた。

泣いてる私に救急外来の看護師さんが話しかけてきた。
「泣いていいんだよ」「弱音吐いていいんだよ」
その言葉に救われた。泣きじゃくって弱音をたくさん吐いた。少しだけど気持ちが楽になった。

それから私は大好きな友達と友達でいることをやめることを選んだ。自分をいちばんに大切にする事を選んだ。


大好きな友達を失った代償に看護師という夢ができた。

名前も分からないあまり顔も覚えていない看護師さんと出会ってできた夢。あの時の看護師さんみたいにわたしも誰かの助けになりたい。そう思った。

今日、2024年3月13日わたしは看護師になるために看護学生として勉強してる。
1年前。看護学校に入学して看護師という夢が目標に変わった。

少しでも多くの人の助けになれる看護師を目指して今日も明日も目標に向かって歩み続ける。

私に夢ができるきっかけを作ってくれてありがとう。本当に友達が大好きでした。

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