SEO内部対策を理解する
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はじめに
株式会社エムハンドでは、社員のスキルアップを図り、さらなる品質向上に向けて月一で勉強会を開催しております。今回はWebサイト制作において意識することが不可欠なSEOの内部対策についてです。シニアクリエイティブディレクターの有松の視点から、エムハンド20年の経験をもとにしたSEO内部対策についてご紹介いたします。
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01.変化し続けるSEOを取り巻く環境
SEO対策とは、特定のキーワードで検索エンジンで検索した際、なるべく検索結果の上位に表示させるための取り組みのことです。しかしSEOを取り巻く環境は変化が速く、最新の動向で常に対策することは骨が折れると言えるでしょう。
SEO対策で評価を上げづらい時代
SEO対策で評価を上げづらい要因には、主に2つの要因が考えられます。
『Googleコアアップデートにより評価指標が変わり、順位変動の影響を受けてしまう……』
『ユーザーが使用するデバイスやメディアの多様化により、基準とされるデバイスが変化した場合、サイト側で対応が必須になる……』
そんな大変な思いをした方もいるかもしれません。直近ではレスポンシブ化についての変更がありました。
SEO対策の普遍的な部分
頻繁に変化しつづける外的要因やGoogleのコアアップデートに対応するのであれば、予算のある企業しかSEO対策ができないと思われるかもしれません。しかし、8年間SEO界隈の動向を見て感じたことは「SEO対策にも普遍的な部分」があるということです。
SEO内部対策について
SEO内部対策について大きく2つに分けると「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」に分けることができます。
SEO内部対策とは、テクニカルSEOでサイトの基礎を固め、コンテンツSEOで質の高いコンテンツを提供し、ユーザーが必要とする情報を正しく提供するための取り組みのことを言います。次項では、多岐にわたるSEO内部施策の中から特に重要な施策をご紹介します。
02.テクニカルSEOを知る
title、description、h1タグについて
タイトルタグ・メタディスクリプションは、Googleの検索結果画面に表示される要素です。検索結果の一覧からこの内容を見て、ユーザーはページを訪問するかどうかを判断します。タイトルタグは、検索エンジンが最重要視する要素なので、きちんと設定しましょう。
h1タグはページの大見出しに当たり、こちらもSEOの評価に重要な要素となります。
【参考】タイトルタグ設定
<title>東京のホームページ制作・Webサイト制作|エムハンド</title>
<meta name="description" content="東京恵比寿のホームページ・Webサイト制作会社です。ホームページ・Webサイト制作だけではなく、マーケティング戦略、SEO対策、プロモーション、広告運用までトータルサポート。成果を出すホームページで、ビジネスの課題を解決します。">
【参考】h1タグ設定
<h1 class="l-header-info__logo">
<a href="https://m-hand.jp/" class="l-header-info__logo-link u-alpha">
<svg xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" viewBox="0 0 88.6 15">
<title>東京のホームページ制作ならエムハンド</title>
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上記の対応をしておかなければ他のSEO対策をどれだけ行っていても上位に表示されることはないので、必ず実施しましょう。
パーマリンクの設定
パーマリンクとは、端的に言うとサイト内の各ページのURLのことです。サイトによって最適なサイト構造が異なるため、パーマリンク設定でユーザーにとってわかりやすく、またクローラーにも把握しやすいURLを設定します。
パーマリンクがSEOの評価に直接影響するというよりは、ユーザビリティやクローラビリティが向上することにより、サイト評価を高めることが期待できます。
URL正規化
URL正規化とは、同じ内容のコンテンツにも関わらず別のURLが存在する場合に、クローラーに大元のページとなるURLを伝え、評価が分散しないようにすることを指します。
下記のようなケースで各URLでページが表示される場合、URL正規化を行わなければ別ページとして評価が分散したり、重複コンテンツとしてみなされる恐れがあります。
次の3点の対応を行い、URLの正規化をしましょう。
<参考1:canonical設定例>
<link rel="canonical" href="https://www.m-hand.co.jp/">
<参考2:alternate設定例>
<link rel="alternate" hreflang="ja" href="https://www.m-hand.co.jp/">
<link rel="alternate" hreflang="en" href="https://www.m-hand.co.jp/en/">
構造化マークアップ
HTMLを使用した通常のマークアップとは別に、Googleが指定したフォーマットに沿ってページの構造を伝える構造化マークアップがあります。構造化マークアップによりGoogleがページの構造を正確に理解し、リッチリザルトへの表示など、検索結果画面の表示に影響することがあります。
構造化マークアップ記法はいくつかありますが、Googleが推奨しているのは「JSON-LD」記法です。
【JSON-LD(ジェイソン・エルディ)を用いた記法 ※推奨方式】
<ol class="l-breadcrumb-list u-inner">
<li class="l-breadcrumb-list__item">
<a href="https://m-hand.jp" class="l-breadcrumb-list__link">ホーム</a>
</li>
<li class="l-breadcrumb-list__item">
<span class="l-breadcrumb-list__txt">コンセプト</span>
</li>
</ol>
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "http://schema.org",
"@type": "BreadcrumbList",
"itemListElement": [
{
"@type": "ListItem",
"position": 1,
"name": "ホーム",
"item": "https://m-hand.jp"
},
{
"@type": "ListItem",
"position": 2,
"name": "コンセプト",
"item": "https://m-hand.jp/concept/"
}
]
}
</script>
【Microdata(マイクロデータ)を用いた記法】
<ol itemscope itemtype="http://schema.org/BreadcrumbList">
<li class="home" itemprop="itemListElement" itemscope itemtype="http://schema.org/ListItem">
<a class="home" href="https://m-hand.jp" itemprop="item"><span itemprop="name">HOME</span></a>
<meta itemprop="position" content="1">
</li>
<li class="current" itemprop="itemListElement" itemscope itemtype="http://schema.org/ListItem">
<span itemprop="name"> コンセプト</span>
<meta itemprop="position" content="2">
</li>
</ol>
構造化マークアップをすることにより、以下の効果が見込めます。
ページスピード
ページの表示速度は、ユーザー体験に大きく影響を与えます。あまりにも表示に時間が掛かるページはユーザー体験を著しく低下させ、GoogleのSEOから悪い評価を受けるでしょう。技術の進化によりWebブラウザ上での表現が広がるなか、表示速度と表現のバランスを取り、質の高いユーザー体験を目指すことも制作者にとって重要なポイントです。
ページスピードを改善させるには、以下のことを念頭に置いてください。
ページスピード対策は時間と労力がかかるものです。100%対応できるとは言い切れないので、どこを落としどころにするかを判断して進めましょう。
【コアウェブバイタル】
2021年のコアアップデートにより、コアウェブバイタルの評価比重が高まりました。コアウェブバイタルには「LCP」「FID」「CLS」の3つの指標があります。
ページスピード・コアウェブバイタルの計測には、Googleが提供するPage Speed Insightを利用します。計測したいページのURLを入力すると各数値と改善項目が表示されるため、その内容に沿って改善を進めます。
ページスピードの改善は、同じ項目を改善してもサイトの作りやサーバーによって、数値の変動が大きく異なります。改善を行う際は、予算と工数を見合わせて根気強く対策を行いましょう。
下記は過去に実際に行った改善内容の一部です。こういった内容でも改善が難しい場合は、サーバーやCMSといった大元から見直す必要も出てきます。
03.質疑応答
【Webフォントの制限について】
Webフォントを使用するとページ表示速度が遅くなると言われているが、使用する場合はどれくらいのフォント数がいいのか?
Webフォントの場合、特に日本語フォントは重いので使用には気を付ける
ウェイトも含めて2種類くらいが理想
Page Speed Insightsを使用して検証した場合、GoogleのWebフォントを使用するとNGになってしまうことも……。
他サービスが提供しているWebフォントを使用することも一つの選択肢(モリサワ、FONTPLUS等)
【caronicalとnoindexの関係について】
noindexとcaronical、それぞれ似た意味を持つ属性だが、どのような使い分けをすればよいのか?
noindexは強制。検索結果に表示させたくないページには必ずつける。
caronicalには強制力はない。『似たようなページがあるので一方のページで評価してほしい』とGoogleに対してメッセージを送っているイメージ。ユーザーにとって不利益ではないけれど、重複コンテンツだと思われる物に使用するという温度感。
index、caronical、同時使用もOK。
【パーマリンクのスラッグについて】
スラッグが未設定の場合に日本語が代入されてしまうが、英字のほうがよいのか?
英字URLの方が、誰にでもわかりやすい表記になる
記事の内容によっては、英字スラッグでなくpostIDのような数字を設定する方がよい(例:お知らせ→postID スタッフ紹介ページ→英字スラッグ)
スラッグの設定については、人によって見解が異なる。
postIDのような数字URLの場合、記事のタイトル変更の場合にURLを変更する必要がないので、既存のページ評価を継承させられる
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おわりに
今回の資料を通して、ディレクターの知識の底上げとともに、フロントエンドエンジニアが日ごろ取り組んでいる一端を紹介しました。フロントエンドエンジニアは、ひと昔前に考えらていたような決められた仕様やデザインをただ再現するだけのポジションではなく、ブラウザやデバイスの進化など世の中の変化に柔軟に対応し、広がり続ける表現の幅に遅れをとらず、進歩し続けています。日々、ともに制作に携わってくれている社内エンジニアに感謝し、世の中のフロントエンドエンジニアにリスペクトを込めて。これからもエンジニアの目線を持つディレクターとして知識の共有を続けていきたいと思います。
最後に告知です。SEO内部対策とサイト改善に関するウェビナーを、株式会社ニュートラルワークス様と共同開催いたします。コストや時間をかけて制作したWebサイトなのに思うような成果が出せず、追加施策としてオウンドメディア運営、コンテンツ制作に着手すべきか検討中の方必見です。 各社が培ってきた「成功に導くための法則」を、実例や具体例を交えながらお話しいたします。既存のWebサイトで出来る事を、今一度見直す機会に繋がれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。