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#おっさんずラブ がリターンズする前に勝手に展開を予想(妄想)してみる

おっさんずラブリターンズの放送が年明け1月5日(金)23時15分から始まります!!

ってあと1か月切っているんだが。

私の中ではつい昨日、続編発表があったくらいの時間感覚なんだけどいつの間に3か月も経っていたの……(怖)

昨日念願のメインビジュアルも発表され、12月23日からは全国各地でおっさんずラブ展~復習編~もスタートする。いよいよおっさんずラブ旋風の巻き起こる年末年始である。
個人的にこの“放送が始まる前”の、どんな物語になるのだろうと想いを馳せるワクワク感が好きだ。今しか味わえない幸せなので、毎日濁流のような情報を浴びながら、自分の中で高揚感を高めている。

今作のキャッチコピーはメインビジュアルによると「世界よこれが日本のラブだ!」、TVerでの概要文によると「爆笑胸キュンホームドラマ」である。

爆笑、胸キュン、ホームドラマ……(声に出して読みたい日本語)

コメディ? ラブストーリー? そしてホームドラマ?
……相変わらず情報量が多いな。

2018年4月クール放送の「おっさんずラブ」(通称天空不動産編)の続編であり、前作で描かれた主人公春田創一、ヒロイン黒澤武蔵、ライバル牧凌太とそれをめぐるキャラクターたちのその後が描かれる。
2019年8月には劇場版も制作されたおっさんずラブだが、今作は連続ドラマからの続編という位置づけを狙っているのか、あまり劇場版との関係性には触れられない。
前作のキャチコピーは「この春一番ピュアなラブストーリー」だったと思うが、春田と牧が結婚し、そして二人を中心として家族となっていくのが今作のテーマになるのだろう。

台湾でも人気を博し、香港、タイなど海外にも輸出された作品が「世界よこれが日本のラブだ!」と宣言するのは、その文字通りこの先に世界を見つめているのだろうし、ついに真打登場といった様相もあり期待は高まる。

放送まで残りあと3週間、せっかくなので今しかできない記事を書きたいと思い、今回はミリしら(1ミリも知らない)おっさんずラブリターンズの展開を予想(妄想)してみたい。

こうなったら面白そうだな、こういう点を期待している、という、今しか残せないワクワクをひたすら残してみたい。
前振りは大きい方がどちらに転んでも楽しめるはず。

ミリしらといっても公式ホームページは一通り拝読している。
けれど、今のところテレビ雑誌も買っておらず、比較的情報は取っていない方だと思う。

今後、まったく違う展開になるかもしれないけれど、それはそれでご愛嬌ということで。

今作はホームドラマであるということ

やはりここは大きなポイントだと思う。
前作が「ラブストーリー」として明確に打ち出していたのに、今作は「爆笑胸キュン」と言いつつ、軸は「ホームドラマ」である。要するに家族ものなのだ。
同じおっさんずラブでも、この点で描き方が変わってくると予想されるし、その中で何を打ち出して行こうとするのかは興味深い。

おっさんずラブのプロデューサー貴島彩理さんは、近年「家族」という定義の拡大を狙うような作品をいくつも作ってきたと思っている。
私が視聴していたものだけでも「にじいろカルテ」「あのときキスしておけば」「unknown」といずれも既存の家族という枠組を越えた、恋愛を起点とした二人にとどまらない広い人間愛を描き、そこに「家族」という関係性の理想を見ていたように感じる。

個人的に、その原点は「劇場版おっさんずラブ」だと思っている。
あの映画では「家族」の在り方を、笑いに包みながらも象徴的に描くシーンがいくつかある。

例えば、黒澤武蔵が入院した時に「黒澤様の……ご家族の方でしょうか」と尋ねる看護師に、「はい」と即座に立ち上がるのが、武川政宗、西園寺蝶子、栗林歌麻呂、春田創一、誰一人として家族ではない。
そこが「おかしみ」なのだけど、あの映画もテーマが「家族になるとは」であって、「それでも「家族」と名乗れる関係性があっても良い」とどこかで肯定しているところがある。

また、ラストで黒澤武蔵の元妻、西園寺蝶子と結婚するため、武蔵に挨拶へ行く栗林歌麻呂の「(武蔵と蝶子を)ふたりまとめて幸せにします!」も、麻呂らしさを見せつつも、どこか既存の夫婦像や家族像からの拡大を予期させる描き方だったと思う。

だから、個人的には貴島さんが描く「既存の家族という枠組みにとらわれない愛情があってもいいじゃないか」というテーマはおっさんずラブが原点ではないかと思っているし、それをホームドラマとしておっさんずラブで描くのは、まさに「満を持して真打登場」感がある。

さまざまな家族の形

既に発表になっているキャスト紹介を見る限り、この5年で登場人物たちの「家族の形」にもそれぞれ変化があったらしい。

春田の幼馴染の荒井ちずは、劇場版では「天下統一するから!」と仕事も恋もどちらも手に入れる宣言をしていたが、スピード結婚後、スピード離婚し、シングルマザーに。
ちずの兄、鉄平兄と瀬川舞子は結婚し子どもが二人、共働きだ。
栗林歌麻呂と蝶子も結婚し、子なしの歳の差夫婦で嫁姑バトルが巻き起こっているらしい。
そして、主人公の春田創一と牧凌太は、それぞれが仕事に忙しくなってきた30代の同性パートナーである。

全員が幸せでありながら、それぞれの立場にそれぞれの難しさとしんどさを感じられる。

こうした各キャラクターの時間変化は、ファンにとっては嬉しいものであるが、一方でこれらによりドラマで描くものも変わってくるだろう。

仕事と子育ての両立、介護の問題、子どもがいること/いないこと、それぞれの難しさ……
個人的には、こうしたテーマをそれとなく入れ込むのではないかと思っているが、それをおっさんずラブがどう調理して、見せていくのか。
とても難しく、誰もが痛みを抱えていて、だからこそ議論を喚起するテーマだと思う。

きっと「優しい世界」だけでは終われないのではないか。
いやだからこそ「優しい世界」「こうあったらいいなという少しの理想」を見せて欲しい。
そこに期待もあるし、同じくらい不安もある。

春田と牧、そして黒澤をどう描いていくか

個人的におっさんずラブの肝は春田創一、牧凌太、黒澤武蔵、もっといえばそれを演じる田中圭、林遣都、吉田鋼太郎が肝だと思っている。

この3人の演技が成立していれば、正直どんなに荒唐無稽な脚本であったとしてもおっさんずラブの世界は成立する。それほどの説得力を作れるお芝居ができる人たちだ。
5年ぶりに揃った3人のお芝居には期待しかない。

春田と牧の二人は、同性パートナーという設定になるが、個人的には仕事をメインにキャリア形成してきた共働き夫婦は、性別によらず春田と牧には共感しやすいのではないかと思っている。

劇場版での「それぞれが一人の人間として自分の生き方を持つなかで、相手の夢を応援していく」という在り方は、(テレビ朝日で男性となんら変わらず仕事をこなしている)貴島さんが理想とするひとつのパートナー関係だったのではないかと思う。
(だから、劇場版が描きたかったのは「同性同士がパートナーになること」ではなく、「それぞれ夢(キャリア)を持つものが家族になること」だと思っていて、そこにあまり性別を重視していなかったと思うんだよね。それが良いことなのかという別に議論は譲るが)

この「現在の働き方には男女の別はない」「その中で大切な人と生きていくということは」という考え方は、その後TBSドラマ「私の家政夫ナギサさん」(脚本:徳尾浩司)に引き継がれていくので、今回黒澤武蔵が「家政夫」として春田と牧の前に登場するのは、個人的には納得感がある。

今作で春田は第二営業所という現場の係長に、牧は本社の課長に昇進する。
どちらも仕事で責任ある立場に置かれ、多忙な日々を過ごしている。
かつては「結婚って何」と疑問を抱いていた春田も、ようやく牧との新婚生活をスタートする中で、今度は「家族になること」「家族であり続けること」に悩んでいくのだと思う。

それは具体的な日常で言えば、例えば食事に対する考え方が違うとか、洗濯物の畳み方が違うとか。
同居を始めた当初は浮かれて周りが見えていないけれど、生活をともにしていくと徐々に価値観の違いが明確化して喧嘩してしまうという新婚あるあるを二人にはぜひやってもらいたい。

当事者二人からすると必死なのだが、生活をともにしていくことで明らかになる価値観の違いは、他人からするとだいたい面白いのである。
「なんだ、そんなこと?笑」と思ってしまうのだが、本人からするとそのちょっとしたことがものすごくストレスという。
その日常の喜劇は、おっさんずラブのテーマとして絶対に合っていると思う。
好きな相手と一緒に過ごせるからこそ生まれる新たな悩みをどのように描いていくか、期待したい。

また、春田の幼馴染、そして今作では牧の親友と位置づけられている荒井ちずがシングルマザーとなったため、春田と牧でちずの子どもを預かる回があるのではないかと思っている。

個人的に、おっさんずラブの制作陣は保守的だし、作品作りに社会への怒りなどは感じない。
だから、例えば同性婚や養子縁組といった「現在の社会の在り方を変えるべき」というテーマは出てこないと思うのだけど、「春田と牧と子ども」という関係性をどのように描くかはひとつ気になっているポイントだ。
そこに希望を抱かせてくれたらいいなと思う。

さらに、忘れてはならないのが黒澤武蔵。
黒澤武蔵は、春田創一への想いを忘れていく(本当は今でも大好きだけど諦めていく)という在り方だけで面白くて切ない。
今作では当初「ビジネスライク」に接しているようだが、その裏にある感情が徐々ににじみ出てくるであろう展開が楽しみで仕方がない。

また、今回家族という枠組みの中での位置づけが触れられていない黒澤武蔵だが、最後には「おっさんずラブというホームドラマ」においてどういう立ち位置になっていくのか。

春田創一にとっては、黒澤武蔵は、牧凌太とは異なるが、さりとて他には代えがたい特別な人物だと思うので、黒澤武蔵を含めた「新しい家族像」を描いていくのではないかと個人的には思っている。

あれから5年。その間に世の中は大きく変わった。
コロナの話題が落ち着き、「バーチャル」「オンライン」から「対面」の価値が見直されている中で、おっさんずラブは「人と人が出会うこと」「人と人が一緒に暮らしていくこと」そうしたリアリティをどのように描いていくのだろうか。

新キャラクターの存在

最後に新キャラクターである。おっさんずラブの新キャラ紹介は往々にして嘘(引っ掛け)だよねと思っている。笑
劇場版の「ラブバトルロワイヤル」と言いながらの、「誰もラブなかったやん!!!」という盛大なオチは忘れられない。

新キャラクターはいずれも過去の貴島組より選抜だ。
井浦新さんは、「にじいろカルテ」「あのときキスしておけば」「unknown」とどの作品も重要な位置づけを占めてきた。貴島さんの絶大な信頼を感じる。

2018年の連続ドラマといえば、1月クールのアンナチュラルより中堂系(井浦新)、4月クールのおっさんずラブより春田創一(田中圭)の年だった。
おっさんずラブでの二人の芝居対決には期待したい。

井浦さん演じる和泉幸は、春田創一の年上の部下という設定だ。
かつての(?)春田同様にポンコツなサラリーマンらしい。
おっさんずラブのことなので、「もしかしたら、和泉は春田のことが好きなのでは……!?」という描き方をするのではと思っている。
けど、実は違う「ラブ」なんじゃないかなとも同時に思っている。

今作は「ホームドラマ」がテーマなので、個人的には、これまでに明かされてこなかった春田創一の(母親以外の)家族が登場するのではないかという点にも期待を寄せている。あるいは、ATARUくんとか(笑)
井浦さんはunknownでも田中圭さん演じる虎松の父親役だったので、春田となんらか血のつながりがある役なのでは……と予想しておきます(笑)

三浦翔平さんもあのキスより参戦。あのキスではちょっとヤバめな編集役でしたね。
三浦さん演じる六道菊之助は、現時点で本当にキャラクターが見えないので(おにぎり屋さんってなんだ!?)、こちらはどういう風に物語に絡んでくるのか期待。

今後の展開

ドラマのストーリー以外で、個人的に楽しみにしている今後の展開は以下のとおり。

・TELASAスピンオフ

絶対にあると思っているし、現状見ている限り、明らかに設定の情報量が多すぎる武川政宗スピンオフだと思っている。
個人的にはマロ蝶スピンオフも期待したいところですけどね!
おっさんずラブと配信ショートドラマは相性良いと思うんだけどな。

・カメオ出演

情報量が多いのが大好きな制作陣なので(それが良いか悪いかという議論はry)、カメオ出演やらシークレットゲストやら用意しているのではないかと思う。
私はインザスカイも見ていた人間なので、インザスカイのキャラクターたちがこっそり出てくるのもいいんじゃないかと思うけど、これは賛否両論巻き起こりそうなので自分の妄想で留めたいと思います。

・劇場版2はあり得るのか

今回の全力過ぎるプロモーションを見ていると、なんとなくあり得る気もする。
テレ朝の過去例を見ても、既に劇場版まで設定しているのも十分にあり得ると思う(過去には妖怪シェアハウスで同じ展開あり)。
ラブストーリーからホームドラマへの転換が上手くいくと、ここから更に連続ドラマとしても続いていける可能性があるかもしれないが……それはまだまだ先の話ですね。

以上、今作がスタートする前なので好き放題書いてみた。
それにしても、これだけ未来に希望を抱かせてくれるのだから続編はすごい。
改めて続編を作ってくれただけで感謝だし、このワクワクする限られたお祭り期間を全力で楽しみたいと思う。 

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