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お気に入りの日傘の延命

すっかり桜の気配がなくなりましたね、春は本当に足がはやいです。もっとゆっくりしていってほしい。


桜って、咲いてる時の存在感はもちろんのこと、散った後も気配が濃い気がします。
特に、花を散らしてすぐの桜の葉は、なんだか色も輪郭もはっきりしている気がするのです。伝わりますか。

新年度が始まり、年末年始からの慌ただしさがいまだに続いています。
さらに暑くなったかと思えば寒くなったりの気温にも翻弄される日々、みなさまいかがお過ごしでしょうか。



私は桜が咲いたり散ったりしている中、冬にはサボりがちなUV対策を意識しだします。

朝、出勤時に家を出たときに冬のにおいがなくなって、吐く息もいつの間にか白くなくなって、日差しが温かくなってくると、日焼け止めをいそいそと用意しては、そのにおいに季節の変わり目を感じるのです。


肌が白い方です。
焼けると赤くなって痛くなるタイプ。

高校生の頃にプールで背中と首が焼けた時は、その晩枕があたってもパジャマのタグがあたっても痛くて、しばらくうつ伏せでしか眠れませんでした。

健康的な小麦色の肌にも色気を感じるのですが、できる事なら痛い目はみたくないです。

ありがたいことに、肌が白いことは褒めてもらえることが多いです。
自分でも、健康的に焼けた人の手が私の白い胸に沈むのは、えもいわれぬエロさを感じます。

「色の白いは七難隠す」「米の飯と女は白いほどよい」という言葉もあるので、このまま今年は焼かないように頑張りたいな。


日焼け止めの対策、色々ありますよね。

冬にも薄手の長袖のカーディガンを羽織ったり、日焼け止めは塗るタイプもスプレータイプも持ち歩いてます。

あと、お気に入りの日傘も、私の身を守ってくれる大事な相棒。

この記事でも書いた「お気に入りの晴雨兼用の折り畳み傘」の出番です。

おそらく5年くらいの付き合いです。
もしかしたらそれ以上かも。

基本的に何かを買う時には、妥協すると大事にできないので、必ずときめいたものを買うようにしているのですが、ときめく日傘には出会ったことがありませんでした。

どうせUV効果もなくなるし、と、今のお気に入りに出会うまでは毎年買い替えていていました。
私は洋装も和装も好きなのですが、なかなかどちらにも合うものと出会えず、機能性重視で買うことが多かったです。

お気に入りの日傘に出会った時、あまりの可愛さに即購入を決意、今まで日傘に使ったことない金額ではあったものの、可愛さも相まって大事に使っているのでむしろ得をしている気分です。


どんなに可愛い日傘でも、大事に使っていても、日傘のUV効果の寿命は約2〜3年と言われます。
私のお気に入りの日傘は晴雨兼用だし、毎日頻繁に開け閉めしているため、もっと寿命は短いと思われます。
なので少なくとも年に一度、本格使用の前に延命作業をしています。

とはいえ、対して大袈裟なことはなにもなく、布用の撥水とUVのスプレーをかけるだけなのですが、その作業をしている時間がなんとも好きです。

「今年もよろしくね〜」と思いながら傘にスプレーをかけていると、今年もどうにか苦手な夏をどうにか乗り切れそうな気がします。



「夏が苦手」「夏が嫌い」とよく私は言ってしまうのですが、賑やかなお祭りや花火、まだ明るい夕方の18時で感じる日の長さ、夏にしか見ないレモンのサクレ、フラミンゴの浮き輪とプールの塩素の匂い、触れられそうな入道雲や、木漏れ日の影の濃さは好きなので、「夏が嫌い」というよりは「暑いのが嫌い」です。暑くなければ、夏を好きになれる気もします。

嫌いだと思っていたものは、実はそれそのものではなく、ほんのわずかなごく一部なのかもしれませんね。

トマトが苦手でも、ケチャップやオムライスは好きだし、生のトマトの触感やにおいが苦手なんだ、と思ってから、苦手な物は「生のトマト」と言うようになりましたし、大人になってから乗れなくなったジェットコースターは、落下の浮遊感がなければ乗れなくはないことも判明しました。

こうして苦手なものを定期的に棚卸することで、苦手なものを減らして、好きなものを増やせるのかもしれません。
お気に入りの日傘を大切にするように、多くのものや事を愛せる人になるのでしょうか。

冬には静かに息をひそめて、ほんのすこし暖かくなってから花開くハゴロモジャスミンは、私が苦手な暑さの始まりを教えてくれる花ですが、その香りを私は毎年楽しみにしています。

苦手な暑さも、好きな花を咲かせるためのものだとしたら、いつか好きになれるかな。

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