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敵は手強いよ

6月9日に受けた定期検診、採血と造影CT検査の結果、肝臓とリンパ節に複数の再発、転移が見つかりました。
あの死ぬほど痛くて痛くて辛かった開腹手術から9か月。

今回は術後に肺に影があるとの診断で抗がん剤治療数回と放射線治療を受けに病院へ行って以来約3ヶ月間の経過観察期間を経て久しぶりの通院でした。
電子カルテには先日撮ったCTの画像にはっきり映る新しい腫瘍が複数。
いっときは腫瘍マーカー(CEA)が治療を始めてから初めて基準値内(0〜5)にまで落ちて喜んでいたのに今回はすでに3桁超え、120を超える数値に爆あがりしていました。

ああもうちょっと治療のないフリーな時間を過ごしたかったなぁという無念な気持ちです。

なんの根拠もないけど手術も受けたし今は元気だしもうちょっとなんでもないふつうの時間が続くと思ってしまっていました。
敵はそんなに優しくなかった。がんは知らない間にじわじわまた私の体内で増殖をしていたようです。

ここ最近は胸の辺りに痛みが出る事がありその話をしたら胸部リンパ節への転移があると痛みが出ることもあるということを言われました。
友達となんだろうね?この痛み。寝違えたのか夫と寝ぼけて殴り合いの喧嘩でもして覚えていないのかな?なんて言って笑っていたものでしたが転移のせいだったようです。
それでか!痛いわけだよ涙

今回の再発転移は局所治療は難しく、化学療法での全身治療となるようです。 FOLFILI+ベクティビックスがまだ効くはずなのでそれで治療再開、今後効いていかなくなれば薬剤変更となります。
まだ使える標準治療の薬はある。それはありがたいことです。

手術前の生活、隔週で通院して化学療法を受ける生活にまた戻ります。副作用とうまく共存しながら動ける時間はまだたくさんあるしその時間を使って美味しいものを食べて楽しいことをして、なによりいつも通りに働いて暮らす普通の日々でやれること重ねて行こうと思います
治療でせいで休みがちだった夫と営むBistroのおかみ生活にもようやく板について接客にも脂が乗ってきたというのにー!(自分で言うスタイルです)


正直に言うと今回は最初に病気を告げられた時より何倍もきつかったです。
発覚時より病気についてや治療のしんどさを何倍も理解してしまっているからです。
いっときは不可能と言われながら抗がん剤を続けた結果奇跡的に手術まで行けたという事実があり、辛かった手術を受けた事もこれから何十年も生きるためだった。
もちろんステージ4の大腸がん、術後の再発率が高い事はわかってはいましたが、うまくいけば、うまくいけばだけどこのまま5年経って寛解までいけちゃうかもしれないと先の未来を描いてしまっていただけに。
今後の生活を思うこと。そんな当たり前のことすら今の自分にはこんなに難しいということを改めて痛感しました。
あの手術を乗り越えたからこそ得られた宝物のようなこの3ヶ月の経過観察期間の「ふつうの日常」はいったん難しくはなりますがまだやれる治療があるというだけありがたい事。

しかたない嘆いてもやることは一緒だ。切り替えようといまは自分に言い聞かせています。
ようやく再発を告げられた時よりは少し落ち着きを取り戻せてきました。
嫌だけどね。


左鎖骨下に埋まっているのCVポートの造影を終え抗がん剤治療を再び始める準備は整いました。
あとはもう少し気持ちだけ笑
最小限の副作用で最大限の効果が得られますように。なんど奇跡のような出来事は起こっても良いんだからねと都合の良いお願いを胸に、頑張っていきたいと思います
治療、がんばります。




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