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小山コータローの映画評論

こんにちは。普段は地下室で、複数人の半裸男(国籍不明)と4コマ漫画を描く工場に勤めているものです。

そんな状況なので映画などは見ることができません。でも、映画評論ってかっこいいですよね。だから、映画評論はしたいです。

しかし、見たことが無い映画を適当に評論するのは失礼ですし『そんなことをしている暇があったら部屋から出てらっしゃい・・』とママにドア越しに言われてしまいます。そこで僕は、

「存在しない映画を評論すればいいんだ!」

大きな声で叫びました。走りながらです。盗聴器があったら、向こう側にいるおじさんが鼓膜を破っていることでしょう。(お前のことだぞ)

それでは、映画をいくつか評論していきますね。(聞いてるか?盗聴器越しに)

1本目【ペットショップ・バックドロップ】アメリカ(2016年)

この映画は、僕が小学生の頃に見たことがある【おいでませ!子猫ちゃん】のリメイクです。タイトルが一文字も残っていなかった上にプロレス技が入っていたので最初はわかりませんでした。

まず、主演の子猫役であるマーシャル・アマゾネスが顔を洗うシーンから始まります。ちゃんと洗顔フォームを使って洗うので、いわゆる猫が顔を洗うシーンとは一線を画しています。化粧水も塗っていました。マーシャルはモデルとして活躍しているのでスキンケアを怠らないのですね。感心しました。

始まって10分ほどは子猫のマーシャルが路地裏を歩いたり、魚を盗んだり、たんぽぽの綿毛にじゃれついたりとほのぼの映像が続きますが、髭面3m大泥棒のケビン役のガードル・マッソスが現れると事態は急変します。

大泥棒ケビンと子猫が美術品を盗む計画を立てるのですが、アクロバティックなシーンが多くなるせいか、ここからはもう全部CGでした。

しかもWindows95に入っていた動物のエアホッケーくらいのクオリティだったので、当時難しくて泣かされた苦い記憶もあいまって、嗚咽を漏らしながら映画館を出てしまいました。

星1つです。★☆☆☆☆

2本目【ありがとうデリシャスレストラン】日本(2005年)

この映画は、いまや日本を代表する名監督となった寺岡ナイスチョイス鈍器さんのデビュー作です。人情ものでおなじみですね。

舞台は田舎にぽつんと佇むバー。メインの役者も豪華で、オーナーのおばあちゃん役には名女優の群馬照代さん、そこで働く女子高生役には演技力も評価が高い美少女・喜代美クリステーィーナさん。そのお父さん役に鉄製のドラム缶という豪華な三本柱でした。

これは有名な話ですが、お父さん役のオーディションを行った際、歯抜けのギタリスト1名しか現れなかったため、近くに置いてあったドラム缶と悩んだ末、ドラム缶を選んだという逸話がありますね。

ストーリーは、バー『森の生き物たちのレクイエム』に訪れる変わり者たちとのドタバタコメディ。

変わり者たちが帰るときに必ずオーナーが言う名台詞が話題になりましたね。

「お金持ってないのかい?持ってないのかい・・・ないのかい?お金。お金・・・えっ無いのかい?お金が?・・・ないのかい?」

今もなお色あせることない名台詞に僕もニンマリで、4年前に抜け落ちたすべての歯も、なんだかあるように感じられました。

ただ残念だったのは、舞台がバーなのにタイトルが「レストラン」だったことです。正直、食べ物は枝豆とチーズくらいしか出てきませんし、セリフにも『おいしかった』などの表現もありませんでした。何がデリシャスレストランだったのでしょうか?なんだったら「ありがとう!」もわかりませんでした。訪れた客は、全員なんらかの怪我を負って去っていくので、何もありがたい想いはなかったはずです。

解せませんね。

星2つです。★★☆☆☆

3本目【侵略者X~やめて~】アメリカ(2019年)

この映画は昨年、映画界に波紋を呼んだSFパニック映画ですね。撮影手法が斬新で、すべて宇宙人視点で撮影されています。宇宙人の目線なので、人間たちが逃げ惑う後ろ姿や、宇宙人が自炊してる時の手元などがスクリーンに映し出されていました。気持ちが悪かったです。

序盤で宇宙人と人間たちの戦いはひと段落して、中盤以降は会議室でのディべートとなります。

僕が好きなシーンは、人間の代表であるダイスケ・オガタが宇宙人に向かって「そもそもなぜ地球に攻めてきたんですか?」「どういうつもりなんですか?」などと強めに質問をした時に、宇宙人の担当者が冷や汗をかきだしたかと思えば自爆して会議を台無しにしたシーンです。そういう意味でもパニック映画だったんですね。

しかし何と言ってもこの映画のMVPは宇宙人側のヒロイン役を演じた、リサ・ビッグナチョスさんですね。

宇宙人ながら化粧に目覚めるシーンや、酸素との葛藤、恋、就活、ダイエット、将棋、フリーハグ、法人化など、すべての名シーンは彼女が作ったといっても過言ではないでしょう。

ただ、サブタイトルが思春期中学生男子みたいなところは本当に嫌いです。

今までで最高の星4つ!★★★★☆

監督が試写会で「次回作ではこの作品を超すものを作りたいですね!コスモだけに!宇宙という意味で!コスモ!超すものとかかってます!」

と叫びながらSPに取り押さえられていた映像さえ見なければ星5つでした。

ありがとうございました。

#キナリ杯




















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