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『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』の思い出

いや、まいったね。

一昨日5月5日の深夜にくりぃむしちゅーのオールナイトニッポンの放送があったこと、そして今日5月7日は上田さんの誕生日なので、今日は『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』の思い出話をしたいと思う。

この番組は私にとって青春の1ページとなっている。

『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』(以後「くりぃむANN」と略す)がレギュラー放送していたのは2005年7月5日から2008年12月30日の3年半。

2005年〜2008年の私は小学5年生〜中学2年生。当時からお笑い好きではあったけど、芸人さんの深夜ラジオの事はほとんど知らなかった。

私がくりぃむANNと出逢ったのは高3の夏、たしか2012年の8月下旬くらいだった。既に放送終了から約4年が経過していた。

出逢いのきっかけは、当時インターネット上でしきりにくりぃむANNの話題が盛り上がっていたこと。

どうやらとても面白そうなラジオで興味が湧いたという流れだったように記憶している。

若干話は逸れるが、今思えばちょうど2012年夏の甲子園にくりぃむしちゅー2人の母校である済々黌高校が熊本県代表で出場していた。

その繋がりでくりぃむANNリスナーにはお馴染みのまさきよ監督がGoingに出演したりしていて、リスナーたちが大いに盛り上がっていた時期だったのかもしれない。

奇しくも当時済々黌高校の2年生エースだった大竹耕太郎くんはその後早稲田大学に進学し、私の後輩となった。

その後なんと私の贔屓球団である福岡ソフトバンクホークスに入団した。

思いもよらない話だけど、もしかすると私とくりぃむANNの出逢いの裏側に大竹くんの存在があったのかもしれなくて、その大竹くんは早稲田を経て今ホークスにいると思うと少し感慨深い。

話を戻す。

くりぃむANNに興味を持って検索を掛けて、たしか一番最初に見つかったのが「上田「斯様に思います」」というタイトルの動画だった。

中身は第153回放送の『くりぃむしちゅーCafe』の回の切り抜き動画。

驚くべきことに今から10年前にアップロードされているこの動画は今もYouTubeに残っていた。

この回はものすごくざっくり言うと「リスナーの悩み相談に答えよう」という体だけど、リスナーがとにかく下ネタのラジオネームでメールを送ってきて、そのラジオネームに上田さんがカリカリしながらツッコミ続けるような回だった。

とにかくめちゃくちゃ面白かった。

これを皮切りにバックナンバーを見て面白そうな回を選んで聴いたり、ネット上のくりぃむANN用語辞典を見たり、コーナー単位のまとめを聴いたりしてくりぃむしちゅーのオールナイトニッポンに本格的にハマっていった。受験期の数少ない娯楽だった。

高3の頃の私の生活の標準スケジュールはおよそ以下の通りであった。

自転車で登校(約11キロ 約40分)
→学校が終わると塾の自習室に移動して受験勉強
→大体21時くらいで切り上げて塾から自転車で帰宅(約13キロ 約50-60分)

1日で約25キロ、2時間近くは自転車を漕いでいた。

しかも道のアップダウンもそれなりに激しくて、なかなか大変だった記憶がある。

というかもう2度とあんな生活はできないと思うくらいにはしんどかった。仮に大学受験がなくても自転車通学だけで十分に嫌だ。

高3の夏からそんな自転車移動のお供が主にくりぃむANNだった。

それまで自転車移動のお供は大体ずっと音楽だった。当時はサブスクサービスなんてものもなくて、携帯はガラケーだったので今のようにYouTubeから何かを聴くわけにもいかない。

大体mp3変換した音楽をipodで聴いていた。

曲のラインナップをそれなりには充実させていたけど、毎日のように聴いてるといくらシャッフルしても同じ曲を何周も聴くことにはなった。

通り道には登り坂も多く、結構体力的に追い込まれることもあって、ずっと同じようなラインナップの曲を聴くのもなかなかしんどいものがあった。

そんな中でラジオの存在は革命的だった。

(ほんとは違法アップロードなんだろうけど)Youtubeに上がっているようなオールナイトニッポンのCMカット版だと大体放送1回あたり1時間半くらい。それをmp3変換してipodに入れて聴いていた。

1日1時間半以上自転車を漕いでいたとはいえ、なかなかストックが尽きることがない。面白くて受験勉強の息抜きにもなった。

特にラジオを聴きながらの夜の帰宅は思い出深い。

面倒でしんどかったし、もうやりたくはないんだけど、実は嫌いな時間だったというわけでもなくて、私の青春の1ページになっている。

くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンの欠点を挙げるとすれば「面白すぎること」だった。

いやそれは芸人さんのラジオとして最高なことなんだけど、出先で聴いてるときに笑いを耐えるのが大変なのだ。

街中で急に笑い出したら不審者扱いされてしまうから。

流石に毎回2時間終始笑いが耐えられないというわけではないんだけど、めちゃくちゃ面白いくだりに入ったところがまあやばかった。

朝の登校は通学中の小中学生ともたくさんすれ違うし、同じ高校に向かう人だっている。

なんとしても笑うのは避ける必要がある。これはなかなか熾烈な戦いだった。

スターダスト有田に何度やられたか。その他もいろいろあるんだけど。

一方夜の21時以降の国道190号線にはほとんど人通りがなかった。

仮にも人口17万人とかいたはずの街なんだけど、13km近く誰1人すれ違わず帰ることの方が下手したら多かったかも。

だから笑い声こそ出さないけども、思い切り笑っても誰からも不審がられず、存分にラジオを楽しめた。

まるで街を独占しているような気分になりながら夜風にあたりながら帰る時間の記憶。秋は特に気持ちが良かった。

大体折り返し地点だった地下通路で「まだここか」と思ったりとか。

アルクからファッションセンターしまむらまでの登り坂が最後の難関で、息があがってしんどかったりとか。

でもそこから先、家までの3キロ近くはほとんど下り坂で気持ちよかったりとか。

くりぃむしちゅーのオールナイトニッポンを聴くとあの頃が蘇る。

受験期を思い出す音楽といえば普通応援ソングとか当時流行った曲なのかもしれないけど、私の場合くりぃむANNのジングルである。

少し悔しいのは、くりぃむANNのジングルを聴くと大学受験のプレッシャーの記憶とか、思うような結果が出なかった時期の記憶も同時に呼び起こされることだ。

もうちょっと気楽に聴ける頃に出逢いたかったなぁと思いつつ、確実にあの頃の支えだったし、リアルタイムで聴いたわけでもないのに懐かしの思い出の1ページになっているし、結果的に志望校に合格できたし、高3の頃に聴いていたのは良かったと思う。

で、実は私はレギュラー放送最終回の第159回を聴けていないのだ。

最終回を聴くとなんだかほんとに終わりになってしまう気がして、何かにピリオドを打ってしまう気がして、切なくなりそうで聴けていない。

ピリオドを打つのはくりぃむANNになのか、あの頃の思い出になのか分からない。

もう12年以上前に終わった番組、8年以上前の思い出なのにね。

いったいこれは誰向けの記事なんだ。

とにかく今回の復活回の165回も最高に面白かった。

僕から以上。

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