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ひとりユニバ日記

2021年11月22日

全国的に雨模様だったこの日、私は1人でユニバーサルスタジオジャパンに行ってきた。

珍しいことをやった日のことなので、記念に日記を書いておく。

ひとりでユニバーサルスタジオジャパンに行きたいと思ったきっかけは、新しく出来たニンテンドーワールドに行ってみたかったから。

個人的に月曜と水曜日が休みで23日の勤労感謝の日を含めて11月20日から24日まで5連休となっていた。

その上で日本シリーズの試合がある日には必ずテレビ中継が観たい。(一応1戦目から5戦目は全てチケットの抽選を出したが、4,5戦目しか当たらなかった)

その他諸々の制約を考えて、日本シリーズの試合もなく一応は平日の22日にふらっと1人でユニバに行くのが今回の連休の過ごし方としてちょうど良かった。

誰かと一緒に遠くのテーマパークに行こうとすると数ヶ月前から予定を組まなければいけないが、1人ならほんとに急に行くことができる。

そんな計画で大阪に乗り込んでいたが、22日の朝、雨の音で目が覚める。

もともと雨予報ではあったけど、かなりちゃんと雨が降っている。夕方には一応止む予定らしい。

雨の中わざわざ行くかと考えたが、むしろちょっと空いてるかもしれない。

さらにみんな雨をしのぐのに必死で、別に1人で歩いている人がいるなんて全く気にならないのではないかと思った。

というより別に雨じゃなくても、よほど派手な格好をしていなければ、ユニバの通行人などみな背景同然のモブキャラに見えているに違いないと、雨の中ユニバーサルスタジオジャパンに向かった。

12時前頃に園内に入るとまあまずまず混んでいた。修学旅行で来ていると思わしき制服姿の学生グループも結構いた。コロナが落ち着いて修学旅行に来れたはいいけど、よりにもよってこんな雨の日で気の毒だと思った。

それと園内マリオやルイージのコスプレをしている人が多かった。

こういうのは一体どうやってどちらが脇役のルイージを引き受けることが決まるのか興味が湧いた。

本当に失礼な話だが、ルイージにあまり固定ファンが付いているイメージがない。

とりあえず女子2人組でルイージを引き受けている女の子には兄か姉がいるのではないかという仮説を立てた。

お目当てのニンテンドーワールドはどうやら入場が抽選制らしい。

いやこれ入れなかったら、まあまあな雨の中メインイベントなしでどう過ごすのと思ったが、とりあえず抽選登録を行う場所に向かった。

抽選登録の列は結構並んでいた。

カップルもしくは夫婦や家族連れや若い女性2人組などがたくさん並んでいるのを見て、独り者の私が抽選を当ててしまうのは、なんだかとても良くないことな気がしてしまった。

抽選は時間帯を選ぶ形で行われていた。入場時間の1時間前に結果が分かるらしかった。

登録をしてからとりあえずなんでもいいので雨をしのげるところに行きたかった。

まず向かったのはスパイダーマン・ザ・ライド。

私が初めてユニバに来た15年以上前は最新鋭のアトラクションだったけど、今や大ベテランアトラクションになっている。

シングルライダーだと待ち時間20分とのことだったので、とりあえず入る。

そしたら20分なんて全くかからず、5分くらいでライドに辿り着いてしまった。

15年以上前も今もこれ同じように動いてるんだよなあみたいな余計な事を考えているうちにアトラクションが終わってしまった。

10年そこらで我々はずいぶん3D慣れしたのかもしれない。

続いてはハリー・ポッター・アンド・ザ・フォービドゥン・ジャーニーに行くことにした。

これもまたシングルライダーですぐに乗れた。

そういえばシングルライダーの列で私の一つ前は小学生高学年くらいの男の子だった。

めちゃくちゃユニバかハリーポッターかが好きで1人できてるのか、親御さんが絶叫マシン苦手なのか気になった。

絶叫マシンが苦手な人の話はよく聞くけど、将来子供ができてテーマパークに行く時一体どうするのだろう。あの子みたいになるのだろうか。それとも頑張って高所恐怖症を克服するのだろうか。

で、私はあろうことかテンション高めの修学旅行生男子3人と一緒に乗ることになった。とにかくおとなしくしていようと思った。

スパイダーマンの後にハリーポッターに乗ると信じられないほどの技術の進歩を感じる。

めっちゃくちゃ楽しかったのでもう一度乗りたかったが、軽い3D酔い状態になってしまった。10数分後にまたこれに乗ってダウンしても嫌なので断念した。

外に出ると雨が本格的な土砂降りになってきていた。

このタイミングでニンテンドーワールド入場の当落発表があり、当選していることが分かった。倍率はどれくらいだったのだろうか。

入場まで1時間土砂降りの中どう過ごすか。

雨宿りの狙い目だったターミネーターも4D映画も休止している。もう上映しているのが全く興味のないドキュメンタリー映画でも多分観に行った。

昔ターミネーターのところにいた話の上手い綾小路麗華さんはまだいるのだろうか。

そんなことが気になって綾小路麗華さんについて調べたら、実はあれは何人もいるという情報がすぐネットで出てきた。

現在の超情報化社会では子供たちがサンタクロースの正体に気付くのも早いのではないだろうかと要らぬ心配をしてしまった。ピュアな子供がネットで「サンタ 正体」と検索したが最後である。

逆に私たち世代の方が、ゆくゆくは妙な迷信を信じていた情弱世代として扱われてしまうのだろうか。

いつしか待ち時間のことが「雨宿りできる時間」に見えるようになってきたが、逆にニンテンドーワールドの入場に間に合うものがない。

気づけば靴の中は完全に浸水状態である。園内の人たちもみんな一見は楽しそうだけど、みんな実は靴の中浸水してて不快感MAXなんだろうなと思った。

世の中みんな生理現象をさも存在しないかのように過ごす能力のことはもっと誇ってもいい。

結局再度スパイダーマンに行った。3Dライド型休憩所である。

いよいよニンテンドーワールドに行ける時間になった。

ニンテンドーワールドに入って、マリオシリーズの世界観が再現されている様子を見て、私は雨の中1人でもユニバーサルスタジオジャパンに来て本当に良かったと思えた。抽選の列に並んだときの忍びなさは吹き飛んでいった。

こんなに純粋に心が躍った経験はこれまであまりなかった気がした。人生で初めてプロ野球のスタジアムを観たとき並の感動があった。

というのも、これまでユニバもディズニーも全エリア全アトラクション、私はまともに原作を知っているものがなかった。

だからテーマパークとして造り込みが凄いなとは思うんだけど、物語の世界には入り込むことができなかった。

初めて原作をしっかり知っているテーマパークを見て、夢の国ってのはこういうことなんだとなった。

そりゃみんな東京ディズニーリゾートのこと夢の国って言うよなと、ディズニー映画の素養がある状態でディズニーリゾートに行ける人のことが羨ましくてたまらなくなった。

これまではそんなに羨ましいとは特に思ってなかったので、世の中自分の知らない種類の喜びには憧れようもないんだと思った。

もうアトラクションに乗らずとも世界観だけで十分なほど満足した部分あったが、マリオカートのアトラクション「マリオカート 〜クッパの挑戦状〜」に向かう。

間違えてシングルライダーではない列に並んでしまったけど、それが逆に良かった。ライドに向かうまでの道もマリオカートを中心にしたマリオの世界観で包まれていた。

マリオカートのアトラクションはレースゲームではなくまさかの3Dシューティングゲームであった。終わった後スコアと順位が出てくる。

2回目以降はシングルライダーで乗ったけど、エリア自体に入場制限がされているからかこれは本当にすぐ乗れた。

ニンテンドーワールドを一度出ると再入場できなかったので、また土砂降りの中路頭に迷いたくなくて何周かすることにした。

結局雨が上がるまでマリオカートには計4回乗ることとなったが、シューティングゲームは一向に上達しなかった。確か1回目が一番スコアが良かった。

先述の通りマリオカートのアトラクションは3Dメガネをかけた状態でのシューティングで1人で没頭する感じになる。

そのため複数人で来ている場合でも、短い待ち時間でシングルライダーで分かれて乗ってしまうというのも割と良い選択肢な気はした。

けど仮に人と一緒に来てるときにこれを提案すると社会不適合者だと思われかねないので、そんな考えよぎりもしませんでした風に過ごすんだろうなとも思った。

時刻は18時過ぎだったか、ようやく雨が弱まった。

ここまで雨で屋外のジェットコースター系はほぼ乗れなかったので、残り2時間でなんとか巻き返しを図りたい。

私は以前からずっとハリウッド・ドリーム・ザ・ライドの後ろ向き(バックドロップ)に乗りたいんだけど、何かと縁がなくて毎回乗れていない。

そういうわけでバックドロップを狙ったがもう受付が終了していた。

そのため普通のハリドリに乗ることにした。シングルライダーで1時間待ちになってたけどそれほどは掛からずに乗れた。

ちょうど日が暮れて夜景が見える時間帯。

私はジェットコースターから見る夜景が本当に大好きだったことを思い出した。そういえばもう何年か見ていなかった。

夜景やイルミネーション全般が好きなんだけど、特にジェットコースターから見る夜景が最高だと思っている。

多分だけど余計なことを全く考えず、見える景色に没頭できるからだ。ジェットコースター自体も乗ってる間なんかずっと高揚感がある。

特に夜のユニバという夢いっぱいの空間と大阪市街地の夜景を見ることができるのは本当に最高で、私の知る限りハリウッド・ドリーム・ザ・ライドが日本で最も夜景が素敵なジェットコースターである。

至福の時とはまさにこの事、久しぶりに心がスッとして楽しかった。

私にとってコロナ禍で満たされてなかった欲求の一つがジェットコースター夜景欲なんだなとも思った。

あまりに良かったのでもう一度乗ることにした。2回目でも飽きずに最高だった。

3回目もギリギリ乗れそうだったけど、この夜景の流れに大体慣れてしまって、次回以降それほどの刺激を感じられなくなるのが嫌で2回で打ち止めにした。

仮に大阪に住んでいたら、ユニバの年間パスポートを買って仕事終わりにハリドリだけ乗りに来るとかやるかもなってくらい良かった。

時刻は20時過ぎとなり、もう乗れるアトラクションもなさそうなので帰ることにした。

ひとりユニバ普通に最高だった。思いつきで行けるのが何よりいいところ。惜しかったのは最後の2時間を除いてずっと雨だったこと。

雨じゃない日にリベンジしたいので、そう遠くないうちにひとりユニバをやりに大阪にふらっと行きたいなと思った。

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