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Obscene Extreme 2024 旅行記 ① ~概要~

5年ぶりにObscene Extreme Festivalに参加してきました。
前回と違う点もあるので、改めていろいろとレビューしていけたらと思います。

フェスの概要等は前回参加した際の記事でも紹介しているのですが、ザ・大学生みたいな文章が癪に障るという方も多いかと思うので簡単にですが改めて紹介します。


・フェス概要

Obscene Extremeはチェコにて開催されているエクストリーム系音楽フェスティバルです。コロナ禍真っ只中だった2020年を除き毎年開催されています。出演するバンドのジャンルはグラインドコア、デスメタル、ゴアグラインド、スラッシュメタル、ハードコア・パンク等で、この手の音楽を扱うイベントとしては最大手の部類に入ると思われます。また自由度が高いことでも有名なフェスで、ステージ上に上がってのモッシュ (ダンス) 、コスプレ、浮き輪やビーチボールの使用など独特な盛り上がり方でも話題になっています。

開催される場所はトルトノフという地域で、チェコの国際空港「ヴァーツラフ・ハヴェル国際空港」を擁する首都プラハからは電車や車、バス等でそれぞれおよそ3時間程かかります。一部の参加者 (主にヨーロッパ在住者) は車、出演者やスタッフ等はバスで会場に向かうことが多いですが、運営陣が推奨している最も一般的な交通手段は電車です。国際空港から出発する「エアポート・エクスプレス」という駅へ向かう専門のバス、またはタクシー等に乗ってプラハ本駅を目指します。プラハ本駅から複数の路線が出ているので、トルトノフ行きの電車に乗ります。IDOSという現地の路線検索サイトを用いればトルトノフ行きの電車を探すことが可能です。英語対応、現在はサイト上で乗車券の予約もできます。しかし、そもそもトルトノフ行きの本数が少ないので注意が必要です。
トルトノフ駅から会場までは徒歩で15分ほど。Google Mapにも“Obscene Extreme”で登録されているので、アプリ上で経路などを表示すれば迷うことはないでしょう。また駅からタクシーを使うという手段もあり、その際は“Na Bojišti”で通じるとのこと。徒歩で迷いそうな場合は「明らかにそれに行くであろう集団に付いていく」という手段もあります。

フェスのチケットについてですが、公式サイトにて購入が可能です。いわゆる第1次先行、第2次先行チケットのようなものもあり、開催日の半年以上前に購入すれば少し安く手に入ります。チケットは公式からメールにてQRコードを記載したPDFが届き、当日それを受付に提示するシステムです。プリントされたチケットもいくつかのディストロや通販サイトで販売されます。
当日チケットを見せることで入場する際に必要なリストバンドと交換できます。このリストバンドにはチャージ式のICチップが埋め込まれており、会場で売っているドリンクやフードは全てこのリストバンドを介してキャッシュレスにて購入します。チャージ方法は現金 (ユーロまたはチェココルナ) またはカードが使えます。ここ最近はチャージ限度額が撤廃されたり、開催日前日の事前チャージ (チケットに記載されている番号と照合) ができたりとより便利になりました。バンドやフェス公式の物販は原則現金のみで、リストバンドは使えません。

チケット予約サイト


・前回と違う点

さて前回参加した2019年と大きく違う点は、「ホテルの予約ができなかったこと」でした。そもそも私がもう一度Obscene Extremeに参加しようと考えていたのは2023年のことで、その際半年以上前から飛行機の予約サイトやホテルの予約サイトをチェックしていましたが、どこを見ても開催期間のホテルが全て満室。この時は「半年以上も前だから予約できないだけか」と思い、そのまま放置、そして気づけば開催日目前となり断念といった感じになりました。
そして2024年の参加を目論見、再びホテルの予約サイトを閲覧するも変わらずフェス期間は全て満室。しかし試しにフェスの前後期間やもっと先の日程を指定して予約してみると、なんと予約可能。ここで「遠い日程だから予約できないのではなく、単純にフェス期間が全て満室」であることに気が付きます (複数のホテル予約サイト、またホテル公式サイトでも同じ結果が出ました) 。
これに関しては「主催が出演バンド用のホテルを前もって抑えたため全てなくなった」、「フェスが人気すぎてホテルが即完になった (1年以上前から予約する猛者がいてもおかしくはない) 」、「フェス公式がホテルの情報を以前よりも詳細に公開したおかげで予約しやすくなり完売 (2019年時点では確か10もなかった) 」などいろいろな説が考えられますが、結局本当のところは不明です。この時点でまだ2023年の10月頃、公式からは2024年参加アーティストの錚々たる顔ぶれが日々発表されていきます。参加バンド一覧を見ていくうちにだんだんと「このメンツをホテルが予約できませんでしたで見逃すのは非常にもったいないのでは?」という気持ちが芽生えてきました。となると残された手段は「会場内のキャンプ場を利用する」しかなくなります。

こんなにホテルあったんだ。ちなみに会場から徒歩45分のホテルのみ空室ありでした。

ということで今回会場内でのキャンプ生活を余儀なくされたため、新たにそこらへんの解説もしていきます。会場内には普通のキャンプ場とVIPキャンプ場の2つが存在します。
普通のキャンプ場は駐車場と一体化しており、要は自分が停めた車の隣にテントを立てていいよという方式。駐車場がそもそも広いため結構余裕があります。もちろん車無しでそのエリアにテントを立てることも可能です。
VIPキャンプ場は事前予約制のキャンプ場。エリア全体が柵で囲まれていたり、入口にセキュリティがいたりと普通のキャンプ場と比べて防犯がしっかりされているのが特徴です。入場チケットと同じサイトにVIPキャンプ場用のチケットもあり、テントのサイズごとに1人用~4人用で予約ができます。当日に入場用とはまた別のリストバンドを渡され、そのリストバンドに応じたキャンプエリアにのみ入場可能といったシステムでした。
結果私はこのVIPキャンプ場を利用することになりました。ちなみに私が予約した際にはすでに4人用のチケットしか残っていませんでしたが、4人用で予約し1人用のテントを立てるということも可能でした。

VIPキャンプ場用チケット
公式マップより。両キャンプ場は隣り合っています。

また前回と違う点でもうひとつ、「円安の影響」が挙げられると思います。昨今主にドルの価格高騰が話題となっておりますが、チェコの通貨であるコルナも例外ではありません。前回は1コルナ4円ほどだったのですが、今回は約7円と1.5倍以上の価格になっております。1.5倍と聞くとさほど上がってないように見えますがこれがなかなかキツく、例えば会場で売っているTシャツは大体400〜500コルナで前回のレートで言えば2000円前後というリーズナブルな値段でしたが、今回はほぼほぼ3000円を超えることになり手軽に買えるような値段では無くなりました。出演バンドやレーベル出店も多くなかなか買えないような商品も多くありましたが、値段を理由に断念せざるを得なくなったものも多くありました。ちなみに会場ではユーロも使えるのですが日本円に換算した場合、僅差ではありますがコルナの方が安いです。また前回コルナへの両替をプラハ空港で行った際、レートが悪く最終的に手持ちが足りなくなってしまいました。しかしその一件を踏まえて今回トラベレックスという宅配での外貨両替サービスを利用したところ、コルナ、ユーロ共になかなか良いレートでの両替を行うことができました。コルナなどのマイナーな通貨も取り扱っており、自動換算を使った簡単な注文システムを導入しているので今後海外へ行く方にもおすすめのサービスです。
また円安の影響は飛行機を予約する際にもすでに表れていました。前回は往復の飛行機の値段が約10万円ほどで、物販やホテル代等も加味したトータルのコストは20万円ほどでした。しかし今回は飛行機の値段が安くて約20万円 (2024年初頭時点) 。トランジット時間が長いものを予約した場合もう少し安くなりますが、おそらくそっちの方がキツいので20万の航空券を予約。また先述したキャンプ用の機材も販売店で店員のおすすめの通りにオプションなど含め購入したところ結構かかってしまい、最終的に当日物販で使った分も含めますとトータルコストは前回の倍以上になってしまいました。国内バンドの海外ツアーの旅行記などを見てみますと主に飲食物における価格高騰が各地で見られるようなので、しばらく海外に行く際はこの問題がネックになってしまいそうですね…。


以上です。改めて今回の私の旅程を紹介すると、

7/1 出発
7/2 チェコ着
7/3 前夜祭
7/4〜7/6 フェス本編
7/7 後夜祭
7/8 チェコ出発
7/9 帰国

このような感じになりました。またチェコ到着日の7/2と後夜祭の7/7の2日のみホテルの予約が取れたので、この2日は泊まることができます。
次の記事から実際の旅程に即してフェスのレビューをしていきます。


② → https://note.com/mgflx12/n/nb45267c6ad76


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