腰入れのコツ

製材中 帯鋸は刃先を中心に発熱します また腰の無い鋸は走行安定性が悪くなります。
この二点が腰入れの理由ですが、走行安定性はある程度の腰が入っていれば問題有りません。
腰入れは 単に入ってればいいのではなく 最適な場所にそれなりに入れる必要があり発熱対策で歯側に多く入れる必要がありますが 前3分の1入っていれば後は無しでもそれなりに使えるみたいです。(未確定ですが、そのような加工をしている所があります)
私は鋸の管理の関係でテンションゲージを利用しますから 部分的に入れるような器用な事が出来ません、テンションゲージの通り全体に入れています 前側に多め程度にすることは多々あります。

さてでは 腰入れは、波打つ手前までってのがよく言われていますが、慎重に入れて行くと 少し曲げて柔らかい感触がギリギリと思われがちですが さらに一歩手前 硬さが残ってるぐらいがいいのではと思っています。
その理由は 柔らかくなる感触まで入れると 製材の突っ込みで鋸が前に出るとか走行が不安定な現象が発生ます これは発熱の関係ではと思っています、それと挽き曲がりが発生しやすく 歪を丁寧に取り緊張帯を狭くしても押さえ込む事ができない事が多々、これは経験値ですが 硬さが残ったぐらいの腰入れが最適なのだろうと感じています。

次に緊張帯ですが、全く腰のない状態の鉄板を「0」としますと 前が伸びた抜けた状態の「ー」では 歯側に歯のピッチごとに波打ったような歪が発生します また緊張帯が無いまたはやや腰が入った「+」の状態では 挽き曲りが発生しにくいのですが割れが発生しやすく この辺の勘所が難しいと感じています 緊張帯の幅とその質といいますか腰の入り方で割れや挽き曲りが発生するデリケートな部分だと思っています ストレート定規で上げ下げして丁寧に測定を繰り返し「+、0、ー」の判定に時間を掛けています。
それでも使用し研磨を繰り返しているうち腰も緊張帯の幅も質も変わって割れが発生する事があるね。 

バック側の緊張帯は気にしなくてもいいです 傷が入っていれば 修正する程度で構いません バック側の亀裂の殆どが 製材機械に原因があるか 異物との摩擦による腰抜けか硬化 この三点です 加工に関しては 腰抜けと硬化=ヤスリでで削って硬さを確認してチェックだけすれば それでOKです打痕での傷は割れますが気にする必要はありません。
とにかく前側の緊張帯の幅と質 適度な腰入れで鋸の調子が決まります 当然、歪も丁寧に取りましょう特に歯側は時間を掛ける価値があります。 

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