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TOKYO MX 編成局長 城田信義氏との面談

 TOKYO MX編成局長の城田信義氏から「公開質問状を受けて、話しをうかがいたい」と連絡があり、7月26日の11時半から、早尾と山本が訪問し、1時間ほど話しをしてきました。論点は以下のとおりです。

(1) 当該番組におけるコメンテーターたちの事実をふまえないコメントの問題点、そして、それを堀潤氏が何も訂正することなく番組を終えたことの問題について

MX:まずは、番組の尺の問題だった。朝鮮学校の問題を扱うのには不十分だったかもしれない。ただ、コメンテーターたちに事前のブリーフィングは行っている。それも深度が不足していたかもしれない。また、コメンテーターたちへの番組として、または堀潤氏としてのアンサーは東京朝鮮第五初中級学校の取材VTRのつもりだった。
 東京都私立外国人学校運営金制度、高校無償化制度から朝鮮学校が外されていることの問題は「政策」課題として議論を続けたいと考えている。もし、番組が都や国の政策にNOを言うならば、それはプロパガンダになるので、そういうことはしない。
 また、当該番組のコメンテーターのコメントについては、事実関係を確認、議論して、もし間違いがあれば、訂正はするつもりである。その方法は検討する。しかし、間違いでないとしたら、MXは何もしない。

私たち:本当にブリーフィングを行ったとしたら、誰が何をどのように行ったのか?
 失礼な言い方になるかもしれないが、ブリーフィングを行ったMXのスタッフの知識が不足していたら、それは間違いを生み出す。そもそものブリーフィングがあまりにも不足だったのではないか。
 また、コメントのアンサーがVTRだというが、それはあまりにも無責任である。堀潤氏も何も言わずにVTRだけを流すのでは、視聴者は何もわからないのではないか?
 当該番組のコメンテーターのコメントは各制度についての知識もないまま話したわけで、明らかに間違いで、差別を結果として生み出すものである。したがって、きちんと訂正すべきである。

(2) 今後、MXとしてはどうするつもりなのか?

MX:今後も取材を続け、伝え続けないといけない。時間尺も考え、取材をさらに深めていきたい。難しい問題かもしれないが、はざまにおちたボールを丁寧にすくいあげていく。
 私自身は朝鮮学校に対する意見は控えたいが、議論をする場を作り、平等な意見を出していきたい。(平等な意見とは?)平等な時間で平等に話すことができる機会をつくっていきたい。今回の問題で、朝鮮学校を扱うのをやめるのは、むしろ良くないと考えている。

私たち:たとえば、朝鮮学校への補助金の是非を賛否両論で議論する番組を作っても、仕方ない。それは、差別をしていいのか、悪いのかという議論をするようなものである。
 また、生半可な知識程度、問題意識で、朝鮮学校を取り上げるのは、マイナスでしかない。それは「伝える」のではなく「消費している」ことになる。今のような問題意識で、朝鮮学校を再びとりあげても、それは差別の拡大再生産になることは認識してほしい。

(3) 7月13日に出した公開質問状に対してはどう答えるつもりか?

MX:社内で持ち帰って議論する。回答の内容や回答をするかしないかについても、後日、連絡する。(期限は?)答えることができない。

私たち:公開質問状にも記したように2週間以内に文書で回答をほしいと言っている。もう2週間になるが、待つので、まずは、文書での回答が必要。さらに、MXのWebでも公開をすべきである。なぜならば、賛同人全てが放送エリアに住むわけではないからである。さらに、6月19日の番組のコメンテーターのコメントの間違いを認めるならば、番組内で訂正し、謝罪を求める。

 以上の結果でした。当初、予想したよりは、こちらに話しをさせましたが、では、どの程度、「聞いた」のかについてはわかりません。今後、出てくる(出てこないかもしれない)回答を待って、次のアクションをおこしたいと思います。
 また、私たちは堀潤氏との対話も求めていますが、MXとしては、それを拒否するようなニュアンスであったことも付け加えます。