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目指す会 2401 富士スピードウェイ ママチャリGP ②

ママチャリGPがどんなものかをより知ってもらうため、この大会特有のレギュレーションを簡単に説明する。

①改造禁止
ママチャリという性能下でのバトルとするため、簡単な改造もNGだ。ギア比を変えるのはもちろんスポーツ用のタイヤに履き替えることもダメ。基本イオンバイクモールで買ってきたまんまの状態で挑むことになる。とはいえママチャリを魔改造するようなマッドサイエンティストを筆者は一人しか知らない。(三鷹に住むN島さんは電動ママチャリのスピードリミットを外しちゃうやばい先輩だ)

②とにかく寒い
富士の麓のお正月だ、控えめに言って寒い。ルールブックに必要以上の防寒対策をして望むようにと注意書きがあるくらいだ。幸い今年は暖冬なので助かったが、それでも待機時間は温かいものが恋しくなる。
設置したブルーシートで休もうと靴を脱ぐとそれはそれで足先が冷えて休むに休めない現象に悩まされることになる。

③転倒を避けるためサドルは一番低く
中高生時代にヤンキーのマネごとでママチャリのサドルを低くしガニ股で乗っていたが、あれで本気で走るのがこのママチャリグランプリだ。スポーツバイクのサドル位置(地面に足が届かないくらい)とは全く違い、うまいこと力は入らないわすぐに太もも痛くなるわで全くレース向きじゃない。
必然的に背の高い選手ほど環境が悪くなり、筆者のような身長170cm満たないホビット族が優越感に浸れる数少ない日となる。

④最後の登り坂がエグい
色々書いたが正直これにつきる。コース終盤に3連続登り坂があって、調べたところ最大斜度8%だ。
「何、8%? 大したことねーじゃん、三角定規の1番角度ないところよりねーじゃん」って思ったそこのおまえ、己の無知を恥じると良い。
斜度8%はロードバイクでも坂道苦手なやつはヒーヒーいうレベルで、ママチャリでは基本立ちこぎしないと前に進まない。

「わーサーキットって広いーー、こんな所チャリで走れて気持ちいい!!来て良かったー!」
って童心を取り戻したおっさん達が我に返りママチャリGPに参加したことを後悔する、それが富士スピードウェイ名物心臓破りの坂。
なんとか坂をパスしたあとに待ち構えるはピットまでのロングストレート。ここを全速力でペダルを回し、最後まで心臓と太ももをいじめ抜く。
なもんで1周して帰ってきた頃には生まれたての子羊のように足はガクガクだ。

以上を踏まえて最大の盛り上がり所、ピットでのライダー交代の模様をお送りしよう。


そろそろ来るかなーって待ってる、とき。雑談ナウのんきモード。

あいつ遅くね? とか言いながら待っている


あの黄色いジャージE原さんじゃね??きたきた! おーい、のとき。あがるテンション

わざわざ目立つジャージを用意する愛くるしいE原さん


さぁライダーチェンジ! のとき。ピットインでのロスタイムは許されない。

E原氏からS水氏と地獄の200キロを共にした2人のバトン


からの…
辛すぎてE原さんノックアウトーー! のとき。

腹が出てるのもお構いなしのバタンキュー

誰かが倒れる都度笑いが起こる。全くもって他人事ではなく、数十分後には自分にも降りかかる災いだが面白いんだから仕方ない。

どうだろう、ママチャリGPのきつさが伝わっただろうか? いやーそんなこと言ってE原さんがしょぼいだけっしょ。って思った猛者を自称するうぬぼれ野郎のためにノックダウン特集をお送りする。

エントリーナンバー①、K林。バドミントンでならしたフットワークが自慢の彼、年末に辛いことがあったがどうやら吹っ切れた模様。

走った者皆が1度この姿勢を取る
モザイクで分かりづらいが顔面蒼白のK林

続いてエントリーナンバー②、爽やか総務O澤。彼は目指す会メンバーではないがこの度E原の手から逃れられずに参加。テニスをガチでやってたこともありスポーツは得意なはずだが…

天を仰ぐ、の模範解答

エントリーナンバー③、S水! 目指す会で最もチャリに乗ってるであろうS水。そんな彼ですらこうなる。

決して良い右ストレートをもらったわけではない
瀕死の仲間を囲んで笑う、この瞬間が最高におもろい

最後エントリーナンバー④A宮! 彼は「自分不器用すけど頑張るっす!」を地で行くような若者。トレランもこなす体力自慢なんだけど…

限界の向こう側まで行ってしまった

以上、お気に入りの一枚は見つかっただろうか? 

10分ちょっとチャリを漕ぐだけでこんな状態になる。言い換えれば10分でこんなに頑張れ、達成感を味わえ、自己肯定感を高められるということだ。

普段運動出来てないなー、やりたいことないなー、毎日つまんねー、とか言ってる人ほど我々とこの大会に出て遊ぶべきということがおわかり頂けたろう。次回は是非一緒に出ようじゃないか。

次回はママチャリGP最終回、最後までお楽しみに!

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