目指す会 2401 富士スピードウェイ ママチャリGP ③
1周するごとにライダーは倒れ込み、次のライダーも同じように倒れ込む。これを6時間黙々ではなくゲラゲラと繰り返す、それがママチャリGPだ。
そんなつらい思いして何が楽しいの??と聞かれると困ってしまうのだが、400チーム以上(仮に1チーム控えめに5人とみても2,000人!)が参加していて、心躍るアンコール沸かし実に16回目の開催になるママチャリGP。我々以上のリピーターが何組もいる。(目指す会は2度目の参加)
では何がそうされるのか…
多分「みんなで1つの目的に向かってる事」がやる気スイッチになっている。チーム対抗リレー形式ってスタイルがミソ。
仮にマシンはロードバイクでも良いので1人で6時間走り続けてください、と言われたらとあるCMみたいに「モーイーデスー」とスピーディーに片言で断るだろう。
お正月からわざわざ辛い思いをするために日本の象徴富士の麓まで集まるオバカ達と馬鹿笑いする、理由なんてそれだけで十分なのかもしれない。
ということでレースも終盤。適時更新される順位表を見るに去年よりも順位は上げられそうだ。そうなってくると1つの関心事が浮上する、アンカーは誰なのか…
アンカーに当確した人は地獄を見ることになる、去年当事者の筆者が言うんだから間違いない。
どういうことか。ルールを箇条書きで見ていこう。
・1周10~14分程度で回ってくる
・制限時間(6時間)の15分前にピットが閉まり交代できなくなる
・制限時間(6時間)をすぎた後にスタートラインを通ったライダーは回収される
・仮に6時間の1分でも前にスタートラインを通ったライダーは回収を免れもう1周走れる
つまり
・ピットが閉まった直後に1周回って帰ってきたライダーは交代できずに2周目に行く。
・1周でさえ倒れるくらいなのに口から心臓飛びこぼさないよう頑張ってなんとか2周目を12,3分くらいで帰ってくる。
・すると制限時間の6時間の数分前にスタートラインを通過し、回収をパスして地獄の3周目に突入
とカイジの宿敵利根川ですら考え及ばないであろう悪魔的地獄展開が待ち受けているのだ。
もちろん2周目をちんたら、それこそ途中で止まって時間稼ぎすれば地獄3周目を行かなくてすむのだがそんな寒いこと目指す会では許されない。
ということで残り1時間をきった辺りからみんなそわそわし出す。このペースで行けばアンカー誰になるんだろう…
ざっと計算した結果、ボスE原さんが濃厚だ。今よりみんなのペースが速くなればE原さんがピットが閉まるより早く帰ってこられる。したらライダー交代で次のS水が2周走ってフィニッシュとなる。
しかしそれはなんだかつまらない。やっぱりボスに有終の美を飾ってもらってこそお正月だ。
筆者筆頭にアンカーを免れたメンバーは、E原さんがピットに間に合いませんように! E原さんが3周走りますように! とただただ願った。多分ピノキオの本物の人間になりたいという熱量を優に超えていたと思う。
するとさ、神様っているんだよね。
僕らの願いが届いてピットにギリギリE原さんは間に合わなかった、3周のボーナスステージ確定~!!
腹を抱えて笑うアンカーを免れたメンバーと追加30分の地獄巡りのE原さん。まさに天国と地獄。
コースを定点的に写す巨大スクリーンで黄色いジャージを見つけては
「E原さんだー!!」
とはしゃぎ本人のいないところでE原いじりが続く。
30分後、一つ屋根の下の最終回、江口洋介演じるあんちゃんが足を引きずりながらマラソンを走りきったそれを彷彿とさせる、ふらふら状態のE原さんが3周走って帰ってきた。拍手で迎える我々。
当然、こうなる。
ナイスファイト、E原さん。その苦しみ、痛いほどわかるっすよ。
とまぁ色々あったが(主に走ったあとにぶっ倒れる)、事故なく怪我なく6時間耐久レースを完走した。野球意外のスポーツは興味ないあのおっさんでもさすがにアッパレって言ってくれるだろう。
結果は16位と76位。400チーム以上がエントリーしたことを考慮すると2チームともかなり上位だ、来年は1桁代狙えるか。
ただまぁ順位ガチで狙うってことよりも一所懸命遊んだ結果順位がついてくる、そのようなスタンスのほうが楽しく、速く走れる気がする。
以上、2024年最初のお遊び富士スピードウェイママチャリGP、上々の滑り出し。
今年1年も沢山走って沢山遊びましょう。
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