「九条いつき」とは何者か?或いはハイデガー的存在論への反駁 其ノ一

ジブン、素の自分しかないっス。キャラを作るのはなんか嘘ついているみたいじゃないっスか派の方こんにちは。インターネットは匿名じゃないと死ぬ、アバターは絶対に必要。それじゃないと死ぬンだわ派の方いつもありがとうございます。九条いつきでっす!

今回はこれまで伏せていた『九条いつき』とは何者か?問題について徹底的に検証していきたいと思います。

といっても大上段から振りかぶって「ヤツは何者か?」「彼/彼女はコレコレこういう凄いヤツになりまする!」「はぇー!?」みたいな話をしたいわけではありません。実際問題そんなことができるのはオバマ(元)大統領くらいの話で、『九条いつき』がそんなことをしても恥をかく。

ここで述べたいのは、簡単にいってしまえば『九条いつき』はキャラクターであるということです。アイデンティであると言い換えてもいいかも知れません。事実上の話をすると、既にネタバレされている通り『九条いつき』は屋号です。つまり企業の名称と同じような物です。ミッ◯ーやディ◯ニー、キ◯ィちゃんやサ◯リオと変わりません。

ただこの説明だけでは僕の意図が全く伝わらないので、いつもの通りもう少し周り道をしたいと思います。

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まず前回の考察『「シュレーディンガーの猫」という問題とその答え。』の結論だけ振り返ると、この世界の構成を3つに分けて考えていました。第一に我々が生きている物理上の次元。次に触れることのできない形而上の次元。そして部分的に交差しているとする選択的な決定が行われる次元です。そして選択的な決定がミクロスケールでも行われていることが物質の存在の起源であり、物質から生物が生まれ、生物意識の起源になっている、とそんな仮説をたてました。

ただの素人がそんな大それた仮説をたててもしょうがない、またそんな詭弁をして。という気もしますが、実は発想としては哲学の歴史上200年も前に通過していた内容だったみたいです。例えば形而上と物理上の分離を考えたカント、そして意識の次元を詳細に考察したフッサールやハイデガーをはじめとする現象学の面々といった具合に。

もちろん僕は哲学や現象学がチョットデキル人でもなんでもないので、ここからは『現象学入門』(勁草書房,2018)を参考図書にして、ニコニコ動画の哲学ゆっくり解説動画をチラ見しつつ話すことになります。ご了承ください。

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そもそもの話ですが、僕達は意識があるから考えることができる。意識があるから外界の物事を観察できる。当たり前の話です。なので、前回の考察では話の都合上で物理から話を始めましたが、本当はまず意識から考えるのが筋ですよね?

意識はこうなっている、だから外界はこうなっているに違いない。

これを言い出したのがギリシャ哲学者。世界は全て水からできている、いや火だよと当てずっぽうで言っていた頃から無知を知ったソクラテスの後に我に還ったプラトンだといいます。『芸術には3通りある。』でも出てきたあの人です。イデアですよね。美というイデアを元に彫刻をつくる、そんな話でした。

するとそのイデアはどこにあるのか?という話になります。「あなたの、心です」と言いたいのは山々ですが、そこに同意する人達がでてくる以上、それは貴方だけではなくみんなの心にある。つまり自分の内部にあるのではなく外側にあるのではないか?

本当に「ある」のは超自然的なイデアであり、僕たちのいる世界はその写像・複製であり、そういう物として彫刻はもちろんその他全てがつくられる。

これが馬鹿でもわかるプラトン哲学…とゆっくり解説がいっていました。

しかしすると外界は本当に存在するのか?という風に思います。『マトリックス』みたいに本当はCGなのに騙されているのか、と。むしろそれよりもっと酷くて脳だけがプカプカ水槽に浮かんでいる状態の「胡蝶の夢」だったらどうします?もうがんばる必要ないし一生寝てたらいいじゃない、と。

ですがこんな考え方に真っ向から反対したのが、プラトンの弟子アリストテレスだといいます。

かなり長くつづく

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