俺達の夢ソン生で刺された話

「俺達の夢ソン生」という、知り合いのデレマスPとアイドルの関係性を夢ソンとして送りつけるという企画があって、つい先日開催されました「第3回俺達の夢ソン生 DAY2」にてありがたいことにナイフを突き立てられたので今際の際に遺言を書き残しておこうと思いました次第。

私は事前に主催者のみくもさんから「あなたに送られた曲はDAY2で流れます。あと、他の人たちの出番はみんな秘密なんですけど、出番が早くなるトップバッターの方だけは先にお知らせしております。あなたはトップバッターです」と言われていたので、「いや2日目の初日にいきなり殺される役なんかい」と思いました。
虹色レターでは大トリを務めさせていただいた上で、今回はトップバッター……ありがたい役まわりばかり与えていただき、至極光栄です。
(とはいっても夢ソン生の順番は俺がどうこうというより送られた曲の都合なのだろうし、そこは送っていただいた方々にも感謝というところでしょうか)

開幕初手で刺されることは内定していたので、放送日の日曜日はかなりそわそわしていました。
他のことに手がつかなくてなんとなく頭空っぽにしてやれる麻雀(雀魂)をやっていたら、人生初めて役満を和了ってしまいました(四暗刻)。
これは夢ソン生を控える身として吉報なのか運の無駄遣いなのか……などと思いながらもぼやぼやしているうちに放送時間の20時に。


定時になるとまずはオープニング曲が流れて、番組が始まりました。
主催陣(みくもさん、戯念さん、マネキントさん)の挨拶もそこそこに、教えられていた通りトップバッターとして放送部屋に呼びつけられました。
名前を呼ばれた時、「レイザーラモン」とか「HG」とか言われましたが、レイザーラモンHPは別人格なので俺とは関係ないです。
レイザーラモンHGも住谷くんとは別人格だしね。

そこでまずはみくもさんから「流人さんに届いた曲数は2件です」と言われて、「2件。多いな」と言った気がします。
自分はまあ表現するならば大喜利勢(大喜利村)の住人なのでアイマス系の企画や放送に数多く携わっているわけではないので、正直なところアイマス界隈の方々からしっかり認知されているのかどうかっていう段階のところからちょっと不安に思っているようなところもありまして。
そんな中ででしたが今回は直近で虹色レター・俺達の少女Aに採用2回とそれなりに皆さまのいらっしゃる場所で放送に顔を出す機会があったので、どうにかそれなりに馴染んできたのかなといったところでしょうか。
正直なところ、本当に送っていただけただけ感謝しております。先に言っておきます。ありがとうございました。


1通目は59さんからの投稿。
お名前を聞いた時には「おっ」と思いました。
59さんは初日の時点で既に4人にナイフを突き立てている、実績のあるシリアルキラーです。
そのナイフの切っ先が、まさか自分の方にも向けられようとは。
(放送の時には気づいてませんでしたが、そういえば59さんはDAY1でもしらせさん宛の夢ソンでトップバッターだったので、連日切込隊長だったことになります。信頼の59さんクオリティ?)

夢ソンの関係性は、「星野流人VS向井拓海」。
VS!?
VSってなに!?
いや、俺も夢ソン他の人に送ってるから「VS」の項目があるのは知ってるけど、だとしてもプロデューサーが担当アイドルとの間に「VS」を置かれるのが未知数すぎてちょっとテンパりました。

送られた曲は爆風スランプの「さよなら文明」。

とりあえず一度聴いてみての感想が「ええ〜、な、なんだこれは!?」。
「もしもこの世に電話がなかったら おもいのたけをどうして伝えよう」とかなりいい感じの歌詞じゃんとか思ってたら、サビに入ったら「おならおならおならさようなら」とかめちゃくちゃ「おなら」って言い出したし。
これはいい感じの歌詞のところを拾っておくべきなのか、めちゃくちゃ「おなら」って連呼してるところにツッコむべきなのか……と思ってたら、2番のフレーズで「もしもこの世にパンツがなかったら」とか言い出して「なんだその歌詞!?」と思いました。
で、まあ、なんとコメントするべきか悩んでしまって、曲開けて最初の一言は「いや〜、ちょっとこれは咀嚼する時間をくれ!」でした。

こっから先は出番が終わった後にじっくりと歌詞を見たり曲を聴き直したりしてみての感想なんですが、まあまずやっぱりこの曲は俺と拓海の「VS」の曲として見たほうがいいんだろうなと。
そう改めてちゃんと「流人VS拓海」の曲として聴いてみると、ふざけた感じを全開にしながらも拓海に向かって一直線に会いに行こうとする感じはすごく合ってるな、としっくり来た感じがしました。
で、まあこの曲が「→」ではなく「VS」で送られている以上は、おならおならとおふざけ全開で迫っていく俺に対する拓海の逆方向の感情エネルギーも隠されているんだろうなと思ったり。

まあなんというか、そもそも拓海とプロデューサーという関係性自体、基本がいつもぶつかり合ってるところから始まる感じはあります。
なにせデビューした当初から可愛い衣装を着せるの着せないので毎度毎度揉めまくって、アイドルとPとしてタッグを組んでもう8年半になるっていうのに、いまだに「拓海を騙してボディコン着せて大原部長オチ」という初手の初手みたいなエピソードがアニメになってるくらいですからね。
そのくらい俺と拓海はずっとおんなじ距離感のままぶつかり合ってて、飽きもせずにずっと可愛い服を着せたり着させられたり逃げたり殴ったりしてるわけでして。
そんな俺の拓海の関係性って、もしかしたらかなり特殊な立ち位置なのかもしれないな、とふと思ったりもするのです。
だって、第1回で「チチをもげ!」を送られて第3回で「さよなら文明」が送られて、こうもコンスタントにプロデューサー側がふざけている曲を送られているのって、かなり珍しいのではないでしょうか?
そう考えると、アイドルのことを、他のプロデューサーさんたちとは違う一段低い位置で、等身大のおんなじレベルで殴り合って(殴り合ってはいないな。俺が一方的に殴られてるだけだな……)、それをこういうかたちで認めてもらえたのはありがたいなと思いました。

……で。
後々59さんの送った曲の感想の記事を見たら「こっちは深く考えてません」って書いてあったので「深く考えてないんかい!(ずっこけ)」となりました。
「VS」が俺たち2人にとっての両想いってのは、ちょっと、まあ、結構嬉しい表現でした。


2通目は夢之路さんからの投稿。
お名前を聞いた時には「えっ!? マジ!?」と思いました。
夢之路さんは虹色レターや少女Aで松永涼の音源を投稿しているのを聴いていて、それが両方ともかなり自分に響くものがあったので(俺が炎陣Pだからというのも多少あるのだろうけれど)、一方的にかなり気になっていた方だったのですが……。
え、その夢之路さんから投稿が来たんですか!? 俺宛に!? こ、光栄です!?

夢ソンの関係性は、「星野流人&向井拓海」。
ここでも矢印の関係性ではなく、「&」……つまりは俺と拓海2人のコンビそのものの夢ソンを送っていただきました。

送られた曲はRADWIMPSの「会心の一撃」。

曲を聴いて、歌詞を見て、思ったことは「いや、かっこよ!!!」。
RADWIMPSは「君の名は。」「天気の子」くらいの知識しかないのですが、しかしめちゃくちゃかっこいい曲だな、というのが第一印象でした。
ただせっかくいただいた夢ソンですし、かなり歌詞の部分部分でグッとくるワードがあるし、野球の歌だし(俺は野球が好きなので)、これを拓海との関係性「&」で送っていただいた意味とか、夢ソン生での出番が終わった後番組を引き続き視聴しつつ並行してずっと考えたりしていました。

「あと何万回の後悔で 僕は僕の期待を超えられるだろう」
「この心に足が生えてたら 今日の行き先は違ってたかな」

この歌詞が個人的に結構ぶっ刺さるところがあったというか、「あと何万回の後悔で 僕は僕の期待を超えられるだろう」って常に自信のない自分自身をめちゃくちゃ体現してるような歌詞で思わず「うげっ」と呻いてしまうくらいでした。
ここでいう自信のなさというのはプロデューサーとしての自分というよりも大喜利プレイヤーとしての自分自身のことで、どれだけウケてもすぐにまた後悔してヘコんでしまうメンタル激弱な痛いところをはっきりと突かれたような感じがしました。
ところでこの曲は俺と拓海の「&」曲なのであって、じゃあこの歌詞に俺たちを当てはめたらどうなるの、と考えてみると、ここでもやっぱり後悔してばかりで自分の期待を超えられてないのはプロデューサーである俺なんですよね。
で、拓海はどこにいるのかって考えたら「この心」なんじゃないかな、と。
そう考えると、「保守的でプロデュースに自信のない俺」と「もっと別の輝かしい未来へと行きたがっている拓海」の2人がそこに歌われているような気がしました。
2番では「近頃いつ僕は僕のことを 驚かせてやってあげたかな」「逃げられてしまう前に早いとこ 一生お前についていくって言わせてやる」と歌われていて、これもマジでそういうふうに見てしまうと俺と拓海じゃんって思わせられてしまって。
俺はプロデューサーとしての活動を頑張っている方では無いです(選挙活動もそこまで表立ってはやってなかったし)。
一方で世間でどう思われているかは分かりませんが、拓海Pの間では拓海は最近ほとんどデレステで出番を与えてもらえていないという話題で持ちきりです。
拓海の曲が少ないだとか出番が少ないだとかを声高に訴えるつもりは実は俺にはほとんど無くて、そんな「無い無い」って言って駄々こねてねだるのは拓海Pっぽくないしカッコ悪いと思うからで、それ自体はスタンスの問題であってよその拓海Pの方達をどうこう言うつもりとかは無くて単に俺自身の問題として「俺が拓海Pとしてそれをやったらカッコ悪い」って思ってるってだけの話なんですけど。
だとしてもまあ実際のところ拓海の曲や出番が少ないのは肌に感じてしまっているところでもあって(具体的にどう少ないのかは書きません)、つい先日のしんげきえくすてで拓海回があったのがか〜なり久しぶりの公式の供給だったように思います。
これを踏まえて考えると俺は拓海のことをプロデューサーとしてここ最近ほっとんど驚かせてやることができてなくて(こんな仕事持ってきてやったぜ! みたいなこと)。
でもだからこそ「逃げられてしまう前に早いとこ 一生お前についていくって言わせてやる」っていう歌詞が「プロデューサーとしての俺」のスタンスにすごいぴったりでしっくりきたんですよね。
そうなんだよな。
俺は当たり前みたいに拓海が隣にいることを享受しているけれど、あいつもあいつで色々考えていることはあるわけで、きっと本当に何もしないでずっと仕事を与えずにプロデュースもせずに日陰者でいさせ続けたら、想像したくは無いけれども「逃げられてしまう」可能性だって、わずかにだってあるわけで。
でも俺はなんというかまああいつのことをそれなりには信頼しているので、それと同じようにきっとあいつも俺のことを信頼してくれているとは思っているので。
だからまあ、マジで早いところ「一生お前についていく」って言わせてやりたいですよね。
たぶん今の俺と拓海の親愛度だったら、あいつはまだ俺に「一生お前についていく」とは言わないと思うので。
そうだなあ。きいたらたぶん、「とりあえずは信頼できそうだし、しばらくはお前についていってやるよ」くらいの返事なんじゃないでしょうか。
あいつは内心で思っていることを100%口で出す女ではないので。
あいつに「一生お前についていく」って言わせたかったら、たぶん俺はあいつに200%信頼させないとそこまで踏み込んだことは言ってくれそうにないから。
うーん、そんなつもりじゃなかったのに、しんみりした話になってしまったかもしれない(そうか?)。

で。
拓海との親愛度はこれからも引き続き上げていくとして。

歌詞で歌われているのは、「圧倒的で感動的な世界」VS「平均的で盲目的な世界」。
エネルギッシュな拓海が連れてってくれる世界はきっと前者で、後者は俺が腐ったままだったらそのまま流れてしまう世界なんじゃないかなと。
でも拓海の隣だったら俺は戦えると思うし、これからもっと高みを目指そうとも思えます。
ので、ともすれば「平均的で盲目的な無安打無失点の世界」へ逃げ込みそうになる俺のケツを蹴っ飛ばしてくれる拓海とだったら、「圧倒的で感動的な世界」に向かって挑んでいけるんじゃないかなあと。
俺は俺のことを信じきれてないけれど、拓海のことは信じてるし。
その拓海が俺のことを信じてくれるのなら、うーん、まあまだちょっと時間はかかるような気もするんですけれど、それでも少しずつ信じていければいいなあ前向きに。
とにもかくにも俺は拓海と一緒にいればそれでいいので、彼女が望む世界に向かって挑むというのならば俺もついていくこと自体はやぶさかではないのです。
いや、むしろお前が望むのならば、こそ。

俺は大喜利プレイヤーとしての実力はそんなに高めではないですけれど、アマチュア大喜利では、規模の大きな大会でも、意外かもしれないような高い成績を残してきてもいます。
長いことやっているだけあって、ここぞという時に、底力を発揮することが、長い大喜利人生の中で何度かあって、その一瞬一瞬のためだけに大喜利を続けているようなところもあります。
ので、「目隠しスウィング 初球 逆転満塁弾な未来」は、自分にだったら打てる、という自信がちょっとだけあって。
狙いすましたように一番いい最高の場面で打つ、とかはやっぱり難しいだろうけれど、それでもなんども何度もチャレンジしていればどこかで俺はホームランを打てるんだぞとも思っていて。
そんな勝負の世界を拓海と一緒に進むことができるのならば、それはこれ以上ない百人力で、もっともっと頑張れるような気がするのです。

あとかなり余談なんですが、先日、デレマスアイドルを野球選手に見立ててドラフト会議を行い、実際に野球チームを組んでみるという企画を行いまして。(「シンデレラガールズ野球ドラフト生」)
そこで俺は1位指名で拓海を選び、チームの4番打者に据えているんですよね……。
そんなわけで野球にも思い出深いものがあったりするので、そんな面からも刺さった曲だったりしました。

放送でも言ったんですけれど、俺は拓海のプロデューサーとしてはしっかり機能していないと思っています。
俺は拓海のことをアイドルとして見てないし(拓海という1人の女の子として好きだから)、俺もプロデューサーという立場では接しきれていないです(手を出したいくらいあいつのこと好きだし、人気を高めてあげようとかもあんまり思ってないから)。
プロデューサーという視点で見た時自分はかなり欠陥的な存在であって、他の方々の綺麗な関係性を見ると「うぅ」と思うことはそれなりにあるんですけれど。
それでも俺自身が貫いてきたスタンス(貫いてきたというか自然体にやってるのをずっと続けてるだけなんですが)をして、みくもさんたちがプロデュースのひとつの形として認めてくれたのは少し救われたような気がしました。

俺は、ちゃんとあいつのプロデューサーになりたかったんだ。

あと放送で「明日どんな顔して拓海と会えばいいんだよ!」に対して「こういう場面でもう『明日会う』のが決まってるのが良いところ」と言われて、「今日日曜なんだから、明日会うじゃん」とほとんど反射的に返したんですけど、自分で言ったにしてはすごい良いフレーズだなこれ。
ただそう考えると俺の事務所土日にあんまり仕事入れてないから、そんなに繁盛してないな。
……いや、うん。そうなんだよな。昔から俺の想定している事務所、そんなに繁盛してないんだよ……。
拓海のレギュラー番組は3本あるんだけどな(夏樹とのゆるゆるゲスト招待型バラエティと、炎陣の肉体系バラエティと、ノーティギャルズのネットラジオ)。

まあとはいうものの俺が拓海Pや炎陣Pとしてすぐに何かできるかっていうと、まだちょっと怪しいところはあるかもしれない。
まずは拓海Pや炎陣Pの知り合いでも作って、そういう何かやりましょうやの繋がりを広げていくところからか……。
いや、俺はマジで何でもやりたがりなので、楽しそうなデレマスの企画とか放送とかあったら気軽に呼んでください。
「拓海はかわいいんすよ」くらいのことは言えると思います。


……と、いうところで夢ソン生でいただいた2曲への感想というかコメントというかなんですが……いや、かなり恥ずかしいな!?
「さよなら文明」も「会心の一撃」も曲調が好きだったことも手伝って、もうすでにiPodに入れてしまってなんども聴いてるのですが、だとしてもかなり深読みも深読みをしてしまったような気がする。
「そ、そんな意図で送ってないっす」「ただ雰囲気的に似てるかなと思って送っただけっす」「そんな深読みせんでも」と思っても特に指摘せず心の箱にしまっておいていただければ幸いです。
これは俺が勝手に、2曲を咀嚼し飲み込むために自分と拓海に当てはめた結果の産物ですので……。
そう、いただいた時点であの2曲はすでにもう俺たちのためだけにある曲なのですから……(俺の中では)。


そういえば今回いただいた関係性は「VS」と「&」で、夢ソン生の通常使われている矢印(→、←)は無かったなと、ふと。
もはや俺と拓海は矢印とか超越して、「俺と拓海」という混じり合ったひとつの概念になりつつあるということなのかもしれないな何を言ってるんだろう?

そんなわけで曲を送ってくださいました59さん、夢之路さん、本当にありがとうございました。
これから何度となくいただいた曲を聴くことになると思います。
主催のみくもさん戯念さんマネキントさん(有給休暇中のしぐぴーさんも含めておく)も、素敵な場をご用意していただきありがとうございました。
自分もまだ何曲か夢ソンを送らせていただいておりますので、最終日まで存分に楽しませていただこうと思います。

あー。
ちょっと恥ずかしい文章になってしまいましたが、ここらで。
自分から他の方へ向けて送った夢ソンは、また別記事をたてて何かしらコメントを書こうと思います。
そっちも見てくれると嬉しいです。

あと、そうだ。
「明日拓海とどんな顔して会えばいいんだよ!」と言ったんですけど、月曜日の今日、会ったんですが、けっこう普通に喋ることができました。