幸せになるための個人的資産のポートフォリオを考える【473/500】
12月も後半戦に入りました。はこの亀谷です。
仕事は「人生の暇つぶし」と言い続けて20年くらい経ちました。
生を受けた瞬間に、神様から余すほどの時間を与えられてしまったので、今でも毎日仕方なく働いています。
そんな大した目標もなくだらだら生きていても、40年も経つと流石に学ぶものがありまして、本日は改めてそんな仕事との向き合い方だったり、幸せになるための道筋について書いておこうと思います。
まだ結論が出ているわけではないので、もやっとしている部分もあるかと思いますが、なんで働いているのかが分からなくて迷走し始めている方は、暇つぶしにでもどうぞ。
仕事によって得られるものはお金だけではない。
仕事をしていると「原価+利益=売上」という数字で評価されます。
目標は数字で管理しろとか、結果は数字で示せとか言われる際の「数字」という言葉が指しているのものは、最終的にはこの金銭的な利益に繋がっています。
ビジネスという点にフォーカスすれば、資本市場において求められているのが売上なのでこうなりますが、実際に生きていく中で人として仕事を考えると、得られるものは金銭的な利益だけではありません。
今回はこの「ビジネスにおける仕事と利益との関係」と「個人としての仕事と利益との関係」について切り分けて考えてみてみようと思います。
まず個人目線で見たときに、ビジネスにおける仕事と利益との関係は「売上-原価」で金銭的な利益のみになります。
では次に「個人が仕事をすることにより得られる利益とは何か?」を考えると、
給与としての「お金」があり、それにプラスして「知識」や「経験」、「人との繋がり」や「人からの信頼」も得られる利益だと考えられるでしょう。
お金は数値化出来ますが、それ以外のものは数値化が難しいので、まずは働く中で得られる利益にこのプラスαが存在することを理解しておくことが必要です。
そこで次に幸せになるための、資産形成について考えてみましょう。
幸せになるための個人的資産のポートフォリオを考える。
何のために働くのか?→幸せになるために働く
という答えに対して、違和感がある人は少ないと思います。
お金があれば幸せになれると思っている人はお金があればOKなのかもしれませんが、実際はそうでもないので、さらに幸せになるってどういうことなのかを考えます。
橘玲さんの「幸福の資本論」によると、
人の幸福は「自由」「自己表現」「共同体=絆」の3つによってなりたっていて、人はこの構造の中で3つの資産(資本)
・人的資産(資本)
・金融資産(資本)
・社会的資産(資本)
を運用、管理することで幸福と向き合っていくことが出来ると書いてあります。
ビジネスでの売上はあくまで会社の利益につながる話ですが、個人での利益として考えると
・人的資産(資本) … 知識・経験
・金融資産(資本) … 収入
・社会的資産(資本)… 人脈・信頼
という形で積み上がります。
アインシュタインが「人類の最大の発明は複利である」と言っていますが、これらの資産には時間経過に合わせた複利が働きます。
人的資産と社会的資産には自動的に複利がかかり、金融資産は自らの投資・運用によって複利をかけることが可能にです。
表面利回り1%でも30年運用すると約35倍まで膨れ上がることを考えると、いかに早い段階で人的資産・社会的資産を積み上げておくことが重要かが分かります。
個人的な資産運用における会社と仕事のポジションを理解する
3つの資産はそれぞれが繋がっていて、人的資産→金融資産→社会的資産という構造になっています。
個人的な価値の資産運用では、社会的資産に繋がるように各資産を働かせ運用を行っていきます。
まず人的資産を積み上げるために、時間を自分に投資していきます。
次に人的資産を投資して、金融資産、社会的資産を積み上げていきます。
この時に人的資産を投資する先のひとつとして選べる座組が会社で、どの会社に自分の時間と人的資本を投資するかによって、自分の人的資産、金融資産、社会的資産の3つの伸び率が変わってきます。
ここで売上・利益の話に戻ってくるのですが、金融資産の積上げだけを追求すると、質の良い人的資産、質の良い社会的資産が積みあがらずに、長期的な目線でポートフォリオが弱くなってしまうので注意が必要です。
いかに金融資産だけではなく、人的資産、社会的資産も同時に積みあがる仕事をするか。ここがポイントです。
個人の資産形成において、人的資産も社会的資産も何もしないと常に減少していってしまいます。
つまり金融資産だけに目を向けてしまうと、将来的に人的資産と社会的資産がなくなっている可能性があるのです。
ここに目線が向いてくると、仕事の選び方や仕事に向き合う姿勢が変わってくると思います。
生きていく上では自己資産のバランスが重要
まぁ、なんでこんなことを今日はつらつら書いているかというと、この理論は若いうちに知っておいた方がレバレッジが効くし人生で失敗しにくくなるからです。
最近の若い人はどちらかというと日本国内に蔓延るエセ資本主義の潮流に飲まれて、このバランスに意識を向けず、金融資産の積上げにばかり走りがちな気がしています。
ただ人の寿命が伸び続ける中、本当の幸せは金融資産だけでは得られません。人的資産、金融資産、社会的資産のバランスが重要です。
人的資産、社会的資産は積上げないと目減りします。目減りすると年老いてから増やすのは大変です。金融資産で良質な社会的資産は買えません。
悪質な社会的資産は金の切れ目が縁の切れ目。本質的な資産とは呼べないものになってしまいます。
定年迎えて寂しい老後を送るなんてのは、個人としての資産形成を間違えた人の良い例だと思います。
それを踏まえて、自分の時間を何に使い、どのような仕事に取り組むべきを社内の若い人に話したいなぁと思い、その練習も兼ねて、今日のブログは書いています。
まぁ、結局は邪な考えを持たずに、真面目に粛々と働いていれば良いんだと思いますけどね。
それでは皆様、良い週末を!
P.S.
この構造を成り立たせるのは、会社だけではないのですが、それを言い始めると長いので、今回は抜いています。またそんな話も暇なときにまとめようと思います。