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連載3・老後ロック


高度成長が若者の高揚期だとしたら、
ようするに日本社会が「老後」に突入しているのだと思う。

今更、ベンチャー起こして一発あてて、豊かな老後を過ごしたい、
なんて発想自体が、社会のマインドに適さない。

「もう日本社会の成長は終わっている」という自覚の元に、これからの社会設計を行うべきだ。

日本政府の移民政策も、かつての高度成長の前夜のように、地方の子どもたちは「金の玉子」だと言って、地方から都市へ集団就職させた時代の感覚では、もううまくいかない。
昔は、安い給料でこきつかっても、故郷の田舎よりはましだという諦めと、日本の都市がこれから発展すると思えば我慢もしただろうが、すでに、経済成長率からいったら、アジア各国の方が高いし、日本の経済的発展に未来を感じることは、日本人だってない。

「もう成長は終わっている。これからは成熟の時代だ」と思えば、外国人との付き合い方も、まるで違ってくるはずだ。

与党も野党も、多くの政治家に感じる違和感は、政策の中身や方法よりも、前提となる時代認識である。私たちは、人類史に例をみない「少子高齢化社会」に突入したのであり、そこでは、かつての成功体験やケーススタディは通用しない未知の領域である。未知の領域だから、未知の方法を探らなければならないのに、過去の方法を踏襲しようとしたり、過去の体制を再構築しようとしても無理がある。

 想像力が、本当の力を発揮してくる時代である。

 定年退職者とは、組織の論理から切り離された、個人のことである。その層がメジャーになっていく時代である。

 個人の時代の社会のシクミ。やりたいことがあふれてきてとまらない(笑)

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