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周平弟子との対話★時代質問箱(4)エンタメ

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●エンタメ

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周平・エンタメ、という視点。若い起業家たちは、けっこう楽しんでやっています。ビジネスコンテストも完全にエンタメですし、SXSW なんかも、もともと音楽フェスだったものがいまは音楽と合体したITベンチャーの祭典になってます。仕事はエンタメ化しているということ?

橘川:エンターティメントって、どうも、旧来社会の芸能のイメージがある。また、近代的自我を守ったままの自己満足でもダメ。公私混同を極端に推し進めて、自分の喜びが誰かの喜びにつながっていかないと意味ないね。

周平・ステージがあって芸能者がいて、お客がいる、という構造ですね。参加型社会、という考え方からすると、その垣根もとっぱらって、素人でも玄人でも関係なく、みんなで楽しむ、というようなイメージ。youtuberなんかはそういう存在かもしれませんね。Webで様々な繋がりができて、そして仕事が多様化し、働き方も多様化すると、自分が楽しいと思うことをとことん突き進めて行ったら、どこかにそれを喜んでくれる人が居て、仕事になってしまう、ということになるかもしれませんね。

橘川:ピラミッド構造の組織だと、上位に専門職・プロフェッショナルがいて、下位に素人がいる。しかし、ネットワーク構造だと、誰もが上位であり下位であるという構造になる。発信した瞬間に上位になり、受信した瞬間に下位になる。それは、遊びと仕事が融合するということになる。インターネットが登場して、僕たちは、会社で私信メールを読んだり、自宅で会社の業務メールを読んだりするだろう? それが公私混同社会ということなんだよ。「滅私奉公」から「滅公奉私」になり、やがて「公私混同」になる、とインターネットが始まった20年前くらいに書いたな。1969年頃の寺山修司は、見る人と演じる人とが可逆的にしようとしたんだよ。

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