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インターネットは何故、無料コンテンツなのか。■2012年5月11日


[白日日記]
2012年5月11日 11:53


1.インターネットは何故、無料コンテンツなのか。

インターネットは何故、無料コンテンツか蔓延したかということを考えてる。それはもちろん、タダに越したことはないということなんだろうが、根本的には旧来のビジネスモデルのお金の取り方に、潜在的に不信感があったからではないだろうか。

それはもしかしたら「広告宣伝費」という問題に起因するのかも知れないとも思った。昔、団塊世代向けにブランド調査をやった時に、「サントリー」や「資生堂」といった「信頼されるブランド」と思われるメーカーの気分度が低く、その要因を探ってみると「広告にお金かけすぎ」という声が強かった。大企業は生産力を高め、富を集中し、大量広告宣伝が可能になった。そのことがある時代は信頼の証になったのかも知れない。しかし、SNSの時代は、そのようなお金にあかした広告が、そのまま信頼に結びつくとは思えない。

僕は、今年になって、トークライブやメルマガに課金するようにしている。講演でも1000円とか、メルマガも300円。信頼関係のあるP2Pを築いていきたいと思っているからだ。

20代で雑誌をはじめて、最初は1冊230円の雑誌を販売して、その利益で発行していた。もちろん、利益が出ることもなく、赤字で、スタッフはノーギャラだった。やがて、広告が入りだし、1頁10万円とかの収入になった。10万円分を販売するというのは大変なことだ。やがて、広告への依存度が高くなるのは当然だが、でも、僕は、230円を握りしめて本屋に買いに来てくれたお金と、請求書を発行して振り込まれるお金が同じものだとは思えなかった。

昨日、フレンドリーの後藤くんと話していたら、ジョブスは、「Intel入ってる」をつけなかったと言った。Intelマークを付ければ、それだけでIntelから1台につき1000円の広告宣伝費が支払われる。しかし、その魅力的な収益源によって、メーカーはIntelの呪縛から逃れられなくなる。

お金が権力ではなく、私とあなたをつなぐ社会的なチケットであれば良い。
1人から230円の手渡しのお金をもらって、それで生きていけたら、どんなに幸福だろうと思うんだよ。


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