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デジタル情況での出版プロモーション

 マンガというのは、極めてフェアなメディアだと思う。もともとが子ども向けのメディアだったので、子どもというのは、権威やはったりが効かない。作品そのものが面白ければ喜ぶし、つまらなければ、どれだけ社会的に有名だったり実績があっても関心を示さない。

 それに比べて、既存の出版界というのは(笑)。話題になれば中身も知らずに買いに入るし、お山の大将みたいなリトルカリスマがあふれてるし、なんだか分からないが「読んでないと遅れる」というプレッシャーで小難しい本が売れたりする。

 まんがの世界は、全く無名の作家が新人デビューして世界的な作家に成長することが珍しくはない。また、かつては、活字の編集者は若い才能を発掘して、厳しく育成したが、80年代以降、なんだか人の良い編集者ばかり増えた。まんがの世界は、たぶん、いまでも、作家と編集者が真剣にタッグを組んで、売れるマンガを作り上げているのだと思う。

 以下の話は、大学生の1ファンの意見に耳傾ける、まんが編集者の報告で、いろいろと示唆に富む。

少年ジャンプ+副編集長が大学1年生から「漫画アプリのUIについて物申したい!」というDMが来て実際に会って考えが整理されて意義深い時間になったという話

 アナログの時代からデジタルの時代になって、小学生の時から「検索」を使ってきた世代は、辞書を使わない。目的の単語を入力すれば解答が得られるのだから無理はない。90年代に、ある企業の部長が嘆いていて、「最近の新人は、アスクルのカタログを使えない」と。昔のアスクルのカタログは大分類・中分類・小分類と分かれていて目的の商品を見つけるというものであった。それは、全体の構造を理解した上でシソーラスによって分類されたカタログは、Google検索世代には馴染みがない。

 少年ジャンプの編集部に連絡した大学1年生も、同じ違和感を感じたのだろう。アナログの時代は、マンガ全集であれば、最初の一巻から時系列で読み進めていくのが基本であった。しかし、現実は、Twitterなどで、面白いマンガの頁画面が出ていて、そのマンガに興味を持ち、コミックスを買ったということが私にもある。マンガ全集の第一巻を無料公開して全巻を売るという発想は、アナログな思考なのだろう。

 ということで、私も、7月1日の新刊「参加型社会宣言」を発行するので、オリジナルなプロモーションをいろいろと模索しているが、これは採用(笑)。

 早速、Twitterのbotで、新刊のフレーズを流しはじめた。

 ぜひ、橘川のTwitterアカウントをフォローしていただき、流れてきた新刊のフレーズに出会ったら、リツィートをお願いしたい。プロモーションも参加型でいきたい(笑)


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例えば、こんなのが流れます。

「仕事をする人は、すべて文化の担い手である。飲食店の店員は食文化の、タクシーの運転手は交通文化の、コンビニの店員は商業文化の、看護士さんは医の文化の、それぞれ人類が長い間に蓄積した文化的遺産を継承し、未来につなげていこうとする行為である。「参加型社会宣言」http://ur0.work/tUpV

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