追悼・石田義則(ECD)くん

　石田義則(ECD)くんが亡くなった。自分より若い人たちが、亡くなる。ああ、まだ何も一緒にやっていないのに。シャボン玉を握りつぶすような虚脱感。恩ある年長者が亡くなる時とは別の喪失感がある。まだ、何も一緒にやっていないのに。

　石田くんは、高校生の時に、ロッキングオンを読んでくれていて、当時は、駒沢にあった僕の自宅が編集部だったので、何度か遊びに来た。どこかで、石田くんが、「橘川さんの家で生まれてはじめて、たたみいわしを食べた」と書いていた。四角い顔して、あまり笑わない印象。佐々木くんという、同級生と一緒に来ていたと思う。その後、彼は、岩谷さんたちとキラキラ社で活動していた。峰岸はどうしているのだろう。

　80年代になって、僕はロッキングオンから離れ、石田くんは、音楽の世界にのめり込む。まったく無縁になり、インターネットの始まりで、ネット上でのつながりが始まった。山崎春美から、ガンのことを知らされて、回復したら会おうと思っていた。

　1978年。いろんなものが始まったが、いろんなものが終わった年。もういちど、その地点に立ち戻って、石田くんたちと、一緒に何かを実現出来る道を歩きたい。天国で追求しよう。ご冥福をお祈りいたします。

ECDさんが逝去。